マルチボリュームコントローラの巻き!EVC72320T編 2019.9.3
前編はこちら
思い出したように作業再開です。正確には、ずっと気になっていたのですが、手付かずでした。
その最大の理由は、ここでつかう電子ボリュームのMUSES7230が結構高価(秋月で2500円もする)ですが、
それを3個もつかうわけですから、すこし尻込みしてました。部品そのものは買ってあったのですが、なかなか使うと
なると、気合がいります。
ちょうど、1本1万円のワインを買っても、いつ飲もうかと考えて、特別な日にしようと思っていても、なかなか飲めずに
ずるずる時間が経つパターンですね。ワインなら、日持ちもしますし熟成すればそれはそれでよくなりますからいいですが、
1個3000円のマンゴ(買いませんが)をいつだべようかと思って冷蔵庫に入れておいたら、腐ってしまったというパターンかもです。
まあ、MUSES7230は腐りはしませんが・・・・・でも、折角買っても使わなかったらそれこそ勿体無いですね。
一気に製作!
EVC72320Tは部品点数はやや多いですが、部品の種類が少ないので比較的短時間で完成しました。なんせ必要なものを
探す時間が少なくてすみます。
部品の数で多いのが電解コンデンサですが、データシートには10〜100uFの3種類程度が指定されているのですが、
あまり気にせずいたるところで47uFを多用しました。10uFと指定してあるところに47uFをつかっても、特段問題が発生することは
すくないですからね。
お出かけ用の写真をパチリ。EVC72320Tです。
動かしてみましょう!
動作確認には、色々は配線が必要なので、それがしやすいように事前にリード線をとりつけておきます。
いわゆるハリネズミ状態です。その他、外付け用のVRも、基板上に半固定抵抗を代用品としてとりつけておきます。
この半固定抵抗は安価な中華製なので、評価用(使用後はおそらく廃棄)にはもってこいです。
PEQの時のように、こわれなければいいのですが・・・
評価準備完了!
ソフトを作成しよう!
マルチチャンネル用のソフトはEVC3318で書いたこともあります。それを流用することも考えたのですが、
プログラミングのスタイルが昔と異なるのと、すこしやってみたかったこともあったので、新規に作成します。
なにがしたかったかというと、それはいまのところは内緒です。うまくできなかったら恥ずかしいので(笑
まずは簡単な動作確認から
MUSES72320以外のI/Oに接続している部品が正常に動作するかを確認します。
基板には4つのVRが載っているので、それぞれのAD値も確認しておきます。
まずは簡単にMUSES72320以外の確認です。
つぎはMUSES72320の動作確認です。これが結構緊張したりします。
適当なゲインを設定して、そのゲイン通りの動作をしているかを確認します。
今回は-6dBのゲイン設定しています。入力の半分の出力になればOKです。
MUSES72320も問題なく動いています。上が入力、下が出力で丁度半分になっています。
ちなみに、オシロを新調しました。といっても中古ですが・・・・。
470MHzの帯域があるものです。いい買い物ができたと本人は思っています。
※お気楽雑記帳の43に詳細あり。
これで基本的な動作は確認できました。あとはソフト作成です。
どのような構成にするか?
もともとこの基板は自分の3WAYマルチシステムに組み込むことを前提に考えていたのですが、
それをベースに色々なパターンで使うことを想定しています。
1.これがベースかな?
ケースのパネルはシンプルなのがいい(本音は複雑なものは作るのが面倒)ので、
基本的には下のようにメインボリュームと各スピーカのアッテネータのレベルを調整できる
ような感じを考えています。
ちょっと元気なら、LCD用のパネルをつければ、設定値がディジタルで見れます。
VRをつけるなら、その角度で値は読めますが・・・やっぱり数字で出るほうが嬉しい・・・
でもLCD用の四角の窓を開けるのが面倒・・・・
2.2WAY+1にも対応
3WAYのマルチをやっている人も少ないでしょうから、2WAYのマルチとヘッドホン用の音量制御
として、機能を一部分離してもいいかもしれません。うちのシステムならONKYOのスピーカが2WAYなので
丁度対象になります。
3.すべて独立
こんな使い方あるかな〜という感じですが、3つの電子ボリュームをすべて独立して使う場合です。
例えばヘッドホン2台用で独立して音量を変更する用途とか・・・てか、頭一つしかないのに2つも要る?って
いわれそうですが、ひょっとして(親しい?)ひとと一緒に聞くことがあるかもしれまんね(なんちゃって)。
4.スイッチ操作も対応
こうなるとLCDは必須になってきますが、多様な設定が可能になってきます。多様といっても
たかが電子ボリュームですから表示する内容は限られますが・・・・。面倒なので、LCDとスイッチは
基板上だけにしておいて、調整が済んだら蓋をして地獄(変更不可)にする手もありますが・・・・。
でも、マルチシステムで一発で調整が決まることなんてないだろうな・・・・。
5.可変抵抗だけでなくロータリーエンコーダもつけると面白いかな?
パネルにスイッチをつければ、そのスイッチでも音量を調整することが可能になります。
でも、それってちょっと味気ないな〜。でも、VRをつかったボリュームをSWをつかったボリュームを
併用できるようにすると、切り替えた瞬間に音量差がでるので、あまりよろしくありません。
そのためにもロータリーエンコーダが使えるようにするのもいいかもしれません。
6.やっぱり赤外線リモコンもつかいたい?
スピーカの切り替えに赤外線リモコンを使うようになってから、音量の変更に
アンプまで手を伸ばすのが面倒になってきました。最近、アンプにもリモコン操作できる
ボリュームがほしいな〜とおもうようになってきているので、その機能も埋め込めたら
いいかな〜(結構、面倒そうだけど・・・できるのかな?)。そうなると、アンプにボリュームつまみ自体も
いらないかな?ボリュームのつまみって、高級感のあるものって結構高いので、
省略できるとお財布にやさしいかもしれません。
7.こんな形にできるようにするのかな〜
やっぱりアンプにボリュームつまみがないのは寂しい限りです。でもリモコンと
併用するならロータリーエンコーダのボリュームがつかえる必要がありますね。
下のような形も実現できるようにしておいたほうがいいかな〜。
とりあえず
いろいろな形に対応できるようにソフトを考えていきましょう・・・。ああ〜悩み事が増える(楽しいですけど)。
減衰量カーブ 2019.9.4
MUSES72320の減衰量の調整範囲は極めて広くなっています。いままで使った他の電子ボリュームと比較すると
@ MUSES72320 〜-111.5dB
A LM1972 〜-78dB
B NJM1159 〜-95dB
C PGA2310 〜-95.5dB
となります。ちなみに、上の数値を調べているときに気づきましたが秋月からNJM1159がなくなっていますね。
もう在庫切れかな?150円くらいだったので気楽な電子ボリュームにピッタシなのですが・・・・
さて、上のようにMUSES72320の減衰量の調整範囲は-111.5dBまでありますが、実用的には広すぎます。
まあ、日本無線としては余裕があることで素子の性能をPRしたかった面もあるのかもしれませんが、
実際には-80dBになると聞こえません。-80dBで聞こえないのにさらにー90、−100、−110dBまで変化が
できても、あまり意味がないでしょうね。
だいたい常用域は−40〜ー20dB程度で、音の出だしを考えて必要な領域は−50〜−20dBです(経験的に)。
そこで、余裕を持たせて変化範囲は−80〜0dBに設定すれば十分でしょう。そして必要な領域に、ボリュームがちょうどいい
角度の範囲になるように減衰量カーブを割り当てるようにしましょう。
ちなみに、MUSES72320の減衰量を素直にVRに当てはめると、
こんな感じになります。-50〜-20dBの範囲はVRの角度でいうと12時半から3時過ぎになります。
これって、ちょっと回しすぎだし、それに調整範囲が2時間半程度しかありません。
そこで、下のような折れ線カーブを採用します。。-50〜-20dBの範囲はVRの角度で8時から12時の
4時間に割り当てます。12時以降は音量最大までゆっくりと上昇します。
音の出だしが比較的早い位置で起こるようにすることで、アンプの力強さを感じることができるはずです。
ちなみにこのあたりの減衰量のカーブはメーカもかなり気にしていると思います。
今回採用予定の減衰量カーブ
さて、具体的にソフトを組んでいきましょう。
モード設定
EVC72320Tにはモード設定のジャンパーが2つあり、ここで機能を変更しようと思っています。
モード設定ジャンパーです。
基本的には、LCDとかスイッチとかも使わなくても大丈夫な機能も必要なので、
以下のパターンを考えています。
MODE | M1 | MO | 機能 | 備考 |
0 | 開放 | 開放 | 3WAYマルチ用 マスターボリュームVR(1個)と減衰量設定VR(3個)で音量調整。 |
操作スイッチは不要。 LCDも不要(あれば表示される) 赤外線リモコン機能なし(操作スイッチがないと 学習ができないため) |
1 | 開放 | 短絡 | 2WAYマルチ+1 マスターボリュームVR(1個)と減衰量設定VR(2個)で音量調整。 補助ボリュームVR(1個)で独立した音量調整チャンネル有り。 |
|
2 | 短絡 | 開放 | 3チャンネル独立 ボリュームVR(3個)で独立した音量調整(3CH分)。 |
|
3 | 短絡 | 短絡 | 各種設定が可能(下表参照) |
MODE | 機能 | マスターボリューム | 減衰量調整 | 赤外線リモコン機能 | 備考 |
3−0 | 3WAYマルチ用 | VRあるいはロータリーエンコーダ |
スイッチにて設定 | 有り | LCDは必須 |
3−1 | 2WAYマルチ+1 | VRあるいはロータリーエンコーダ 補助ボリュームもVRまたはロータリーエンコーダ |
スイッチにて設定 | 有り |
あと、赤外線リモコンも機能としてはマスターボリュームの調整だけでなく、操作スイッチも兼ねられるようにしましょう。
そうすれば、一度学習してしまえば、パネルにはスイッチの穴加工は不要にできちゃいますね。もちろん、赤外線の受光用の窓は必要ですが・・・。
あとは、リモコンでのMUTE機能も必要かな?突然電話がかかたりするかもしれないし。
リモコンの学習機能をつかうので、1つのリモコンでスピーカ切り替えもできそうです。ただ、そうなるとますますリモコンがなくなると
右往左往しそうです(笑。
本来は電源のON/OFFもできるといいのですが、それをするには電源部との連結が必要なので、今回はパスですね。
それに、自作システムが多いので、1つ2つの機器がリモコンで電源の入り切りができてもあまり意味がないですからね。
さて、まずはMODE0〜2についてソフトを書いていきましょう!ひょっとして、それだけでプログラム容量が満杯になるかな?そうしたら
MODE3は組み込めないな〜と、あらかじめ伏線をはったりして・・・。MODE3を組み込むのは結構大変ですので・・・・。
ソフト作成の準備を進めましょう! 2019.9.5
さて、ソフト作成を行うための必要なハードも準備しておきましょう。すでに、VRは仮付けしてあったのですが、
ロータリーエンコーダを使う場合もあるので、その準備です。ロータリーエンコーダについては、それを接続するCPUのIOが
足りないので、VRを接続するポートを用います。そのため、、ロータリーエンコーダを使う場合は、VRは使用できません。
まあ、両方を同時につかうことはないででしょが・・・・。
もともとVRを使うことを前提にしていたので、AD値が安定するようにフィルタとしのコンデンサを入れていましたが、
エンコーダを持ちいるので、撤去しなくてはいけません。
VRのところのフィルタとなるコンデンサは不要なので撤去です。
折角つかまたしが、撤去です。
VRとエンコーダをどちらも使ってテストできるように、結局外付けにしました。基板上にとりつけたVRは一旦はずして再利用です。
ロータリーエンコーダもなんとか部品箱にありました。予備があと1個しかないので、また買っておかないと・・・・
今度買うときはクリックレスのエンコーダも試してみましょう。
こんな感じでVRとエンコーダの両方を試せるようにしてみました。
ついでに、赤外線リモコン用の受光器もとりつけです。ものもと、その場所はボリューム表示用のLEDををとりつける予定でしたが、
すこし変更になるかもしれません。おそらくMODE0〜2のときはLEDを取り付けられるようにして、MODE3では赤外線受光器を
取り付けられるようにするのだろうな〜と思っています。
赤外線受光器もとりつけておきました。
エンコーダのチャタリング対策
さて、ぼちぼちソフトを組んではいますがエンコーダをつかったボリュームとした場合に、
エンコーダをゆっくりまわすと問題なく、1ステップずつ増えていきますが、エンコーダを早くまわすと
予定通りのステップを進んでいないときがあります。ひどいときには後退する場合もあります。
自分だけで使う分には、気にしないのですがリリースするとなると、かなり使い勝手に響いてきます。
一度、エンコーダの出力がどうなっているかオシロで確認してみました。
オシロで確認すると、低速で動いている場合はとくに問題ないようなのですが、高速にまわすと、
どうやら接点が飛び跳ねて非常に短いノイズが発生するようです。機械式の接点ならば、
接触点の速度が速くなると追従しきれずにはねるんでしょうね。運悪く、このノイズが発生しているときに
IOポートをサンプルすれば、間違った値をカウントしてしまうことになります。
エンコーダを早くまわすと、接点からノイズがでてきます。
このノイズをとる方法としては、いろいろとあると思うのですが、最初に思いつくのが
コンデンサを入れてノイズを抑制しようというものです。いわゆるスイッチのチャタリングを抑制するときも、
ソフトでやる方法もあれば、抵抗とコンデンサでローパスフィルターで対応する場合もあります。
いまでは、マイコンの性能がいいのと、追加の部品はコストになるのでほとんどがソフト処理されています。
すなわちチャタリングが納まるまでの数msをウエイトする方法です。
さて、エンコーダの場合のチャタリングは常時発生する可能性があるので、スイッチのように
一定の時間を待つことは解決にはなりません。コンデンサを入れるのが手っ取り早そうですが
部品の数は増やしたくありません。やはりソフトで済ませることができるならそうしたいものです。
多数決方式?
いろいろと試してみて、結局多数決方式にしました。ロジックは簡単で、一定の時間間隔で何点か測定して
HとLのどちらが多いかで、決める方式です。いわゆるソフト上でのローパスフィルータですね。このロジックを
いれることで、ほとんどミスカウントがなくなりました。ただ、あまり測定点数を増やすと処理時間がかかってくるので、
そこは兼ね合いが必要です。今回は1ms毎に割り込みをかけてスイッチの入力監視をしているので、
すくなくとも1msの20%程度の時間、すなわち200us程度で割り込みの処理を終わらせたいので、あまり時間が
かかることは難しいです。
だいぶ煮詰まってきました 2019.9.7
ソフトも、ほぼ一気に書き上げてデバッグも佳境です。
ソフトの作成もモジュール(サブルーチン)を1個毎に動作を確認しながら作るときもありますが、ディジタルチャンデバのDIV5142のように
かなりややこしいものに比べると、電子ボリュームは比較的構造が簡単なので、最小から大量のバグに悩まされるのはわかっていながらも
一気に全体を書き上げてからデバッグするほうが早くできます。もっとも、今回はロータリーエンコーダや赤外線リモコンの機能も追加したので、
結構、デバッグに悩むところはありました。それでも、ロータリーエンコーダは直近で作ったDDS発発振器でのシフトが参考になったし、
赤外線リモコンについてはスピーカ切り替え器が参考(というか丸写し)になりました。
それとハード面では最近つくった機器や、導入した機器が役に立って嬉しいです。
ソフト開発時の基板周辺の様子です。プローブが色々と刺さってまな板の鯉の状態です。
役に立った機器その1.発振器。基板への入力信号としてつかいました。
役に立った機器その2.オシロ。 4chあるので、3chのアンプの出力観測に便利でした。
以前ならば、オシロ2台をつかっていたところです。
役に立った機器その3.実験用電源。 ちなみに基板単体での動作電流は-15Vが60mA程度、
+15Vが114mA程度でした。正負で非対称なのは、正側にCPUやリレーの電源を供給しているからです。
その非対称の大半はリレーです。
基板に2桁のLEDをとりつけた場合には消費電流は151mAまであがりました。
基板にLCDをとりつければ消費電流は307mAになりました。増加分の大半はLEDバックライトです。
LCDといいながら全然省エネじゃないです。
表示関係(モード0、1,2)
モード0,1,2は基本的にはLCDは不要で、ボリュームの値はVRの角度に依存することになるわけですが、
LCDをつけた場合には詳細が表示されるようにしています。ただ、LCDをとりつけるとなると、四角い穴をあけるが
かなり面倒です(綺麗にあけるのはヤスリで綺麗に仕上げないと)。
モード0:3WAY用。
極めてシンプルにマスターボリュームの値だけを表示します。
モード0:3WAY用。
マスターや各チャンネルの減衰用VRを変化させた場合は、数秒間の
間はその値を表示するようにしました。ただ、数値だけで単位もないので、見苦しいことから
内容を確認したら、とくに表示も必要ないので消すことにしました。
モード1:2WAY+1用。
マスターボリュームとサブの値だけを表示します。
こちらもモード0と同様に、減衰用VRを変化させた場合は、数秒間の
間はその値を表示するようにしました
モード2:3チャンネル独立用。
各チャンネルのボリューム値を表示します。
表示関係(モード3)
モード3の場合がすこし複雑です。というのも、マイコンが立ち上がったときに
機器の接続関係がどうなっているかを教えてあげる必要があります。ボリューム調整は
VRを使うのか、それともエンコーダをつかうのか、赤外線リモコンをつかうのか、です。
1.構造設定
モード3では、電子ボリュームの連動方法(3WAYあるいは2WAY+1)と
機器の接続(VRあるいはエンコーダ)の組み合わせから6種類の設定を行います。
これはマイコンの初回通電時あるいは、初期化(SWを押しながら電源投入)のときに
設定します。
設定はスイッチにておこないます。
モード | 動作 | マスターボリューム | サブボリューム | 選択 |
3−0 | 3WAY用 | VR | −− | |
3−1 | エンコーダ | −− | ||
3−2 | 2WAY用 | VR | VR | |
3−3 | VR | エンコーダ | 省略(VOL:のところがVOL:VR+ECとなる) | |
3−4 | エンコーダ | VR | 省略(VOL:のところがVOL:EC+VRとなる) | |
3−5 | エンコーダ | エンコーダ |
2.赤外線リモコンの学習
初期化時にはあわせて赤外線リモコンの学習も行います。赤外線リモコンは必須ではありませんので、省略しても大丈夫です。
一度、学習すれば初期化時にも消しませんから、2回目以降の初期化時は省略できます。ただし、一度学習しはじめたら10個の
キーをすべて学習させないと終われません(笑)。 ただし所用時間は20〜30秒程度です。リモコンのボタンを20回押すだけです。
赤外線リモコンの学習の実施をするかどうかを聞いている状態です。
赤外線のリモコンの学習画面です。これは最初の1番目の機能の学習待ちです。
なお、ベリファイを含めて2回押すようにしています。ちなみに、赤外線のコードを
読み込んだときのフォーマットとデータバイト数も一瞬ですが表示するようにしました。
@NEC、ASONY B家電協(AEHA)のどれかわかります←あまり意味がないですが。
赤外線リモコンを使用する場合に登録必要なキーです。
No | 登録キー | 内容 | |
1 | MASTER VOLUME(+) | 3WAY時のメインボリュームのUPです。 | こんな感じで登録してみました。 チャンネルの部分はスピーカ切り替えで つかっているので外しています。 |
2 | MASTER VOLUME(−) | 3WAY時のメインボリュームのDOWNです。 | |
3 | SUB VOLUME(+) | 2WAY+1時のサブボリュームのUPです。 3WAY時にはつかいませんが、登録だけは必要です。 |
|
4 | SUB VOLUME(−) | 2WAY+1時のサブボリュームのDOWNです。 3WAY時にはつかいませんが、登録だけは必要です。 |
|
5 | SW1 (TERM+) | 基板上のSW1に該当 | |
6 | SW2 (TERM-) | 基板上のSW2に該当 | |
7 | SW3 PARA(INC) | 基板上のSW3に該当 | |
8 | SW4 PARA(DEC) | 基板上のSW4に該当 | |
9 | TEMPORARY MUTE ON | 強制的にMUTEにしたい場合。 電話がかかってきたときなどに便利なのでつけました。 |
|
10 | TEMPORARY MUTE OFF | 強制MUTEを解除したい場合。 |
ちなみに、つかってみてわかりましたがロータリーエンコーダを使う場合は赤外線リモコンもあると便利です。
というのも、エンコーダの場合はボリュームを上げるには何回かまわす必要があります。もちろん、加速制御(早くまわすと、数値が早く上がる)
も入れていますが、それでも最大にするには2〜3回転程度は必要です。それに対してリモコンだと、長押しするだけでいいので指がつかれません(笑。
ちょっと愚考(赤外線リモコンの送出データ)
赤外線リモコンで長押しする、というより押している間はどんどんコードが送出されます。信号を観測しているとボリュームだけでなく、チャンネルや
電源ボタンも含めてすべてのキーでそのようにしているようです。で、複数回同じコードを送出するときにはリピートコードなるものが定義されています。
しかし、実際のリモコンの送出コードで、複数回のコードを送出する場合もリピートコードがだされることはなく、すべてのコードがリーダコード(数バイトある)
で送出されているようです。
なぜか?おそらく赤外線リモコンのフォーマットが規定されたのは相当昔で、そのころは赤外線リモコン自体も少なかったのでしょう。
そのため、相互で混信することもなかったのでしょうが、今の時代には赤外線リモコンは一部屋に何個もあります。そうなると混信も心配されて
きますが、その中でリピートコード(下の図のフレーム2)のように、極めて短いコードだとどのリモコンから出たものかの判別はできません。
そのため混信の確率がぐんとあがります。毎回リーダーコード(下の図のフレーム1)を送出すれば、そういった問題がなくなるので、
あえてリピートコードはつかわないようにしているのだと愚考しました。ちなみに、EVC72320Tもでスピーカ切り替え基板についてもリピートコードは
無視しています。
ちなみに、リビングに何個リモコンがあるか数えてみたら7個ありました(テレビ、DVD、TV用スピーカ、CATVチューナ、エアコン、室内照明、キッチン照明)
いまのリモコンはリピートコードは出さずに、すべてリーダコードを送出しているようです。
3.モード3での表示
基本的にはMODE0,1と変わりません。TEMPORARY MUTEをかけた場合は通常のMUTE(ボリュームを絞ったMUTE)と区別しています。
というのは、どちらのMUTEかわからなくてMUTE OFFしたときに爆音がなることを避けたかったためです。その前に、そのような大きな音で
聞いちゃ近所迷惑ですよね。
また、3WAYあるいは2WAY+1での減衰量の設定については別画面にしました。これはSW1あるいはSW2(もちろん赤外線リモコンでも)
で変更して表示させます。
ボリュームを絞ったときに表示されるMUTE。
音楽を鳴らしているときに、一時的にかけるMUTEの表示。
各チャンネルの減衰量の表示。
あとは・・・・
この基板は他の電子ボリュームと同様に最大0dBのアッテネータとしての機能ですから、増幅器としてのアンプの機能はありません。
しかし、MUSES72320のは増幅もできる構造になっているので、固定的に全体のゲインを6dB,12dB,18dB程度アップさせる
設定もあってもいいかもしれません(もとの機器の出力電圧が低い場合)。たしか、昔のチューナとかは出力200mVだったんじゃ
なかったかな? 最近のCDプレイヤなどは2Vrmsが標準のようです。レベルは昔に比べて10倍上がってますね。
さて、昼からお出かけ!
ああ〜やっぱり!
基板のバグをみつけてしまいました・・・・・。なぜ今まで気づかなかったかも含めて顛末記。
@ゲインが変わらない?
MUSESU72320は減衰だけでなく増幅の回路も内蔵されています。内部的には減衰器→増幅器の順につながっています。
いままでは減衰器のみをつかってソフトを作成していましたが、折角なので増幅器も動かしてやることにします。MUSESへの
入力信号レベルが低い場合や、パワーアンプのゲインが低いなどへ対応するために、MUSESに固定的にゲインを与えられるような
変更をソフトで追加しました。切り替えゲインとしては0dB(既定)、6dB、12dB、18dB、24dBの5段階での切り替えです。
で。ソフトをf組込み動作テストをしますが、ゲインが変わりません・・・・
ゲインが増えない?
おそらくソフトの問題ということで、しばらく格闘・・・・。でも、動かない・・・・・
Aソフトではなく、ハードの問題?
ソフトはいくら見直してても問題点がみつかりません。ということで、こんどはハードに疑いの目をむけます。
で、データシートみて、すぐに原因の場所がわかりました。どうやら、コンデンサのGND側が基板のベタに接続
されていないと思われます。ここが接続されていないと、常に増幅段はゲイン1(0dB)で動くことになります。
MUSES72320の回路をみてみると・・・・青枠のとこが接続されていない模様。
B基板を確認&修正
確認すると、見事にGNDへの接続が抜けているようです。
GND接続が抜けていました。
要修正箇所は全部で6箇所です。これらをすべてGNDへ接続します。リード線の残材をつかって、近くのGNDポイント
へ接続しようかとおもいましたが、一番綺麗に修正できそうなベタレジストを剥いでそこに半田ジャンパーを飛ばすことにします。
要修正箇所。これらの箇所をすべてGNDへ接続します。
近くのレジストをカッターで剥ぎます。
半田ジャンパーでベタGNDへ接続です。
計6箇所の修正が完了しました。
C結果・・動きました!
ゲイン12dBに設定しましたが、無事動きました!
増幅器が動きました!
Dまとめ
今回のバグは増幅器のゲインを0dBのままでつかっていたら気づきませんでした。
逆に、ゲインを可変しようとしたことで気づけたということで、これはこれでよかったです(と、ポジティブに)。
あわせて、他のコンデンサのGND接続抜けなどもないかを確認しておきました。
まずはプログラムも完成!
実機で動作させて、操作性の確認もふくめて音質の確認をしたいのですが、どのようにするかが、かなり
悩みます。そのまま接続するには3本の入力と3本の出力(ステレオなのでその倍)となるので、大量の配線になります。
ただでさえ、太いRCAの配線が基板の周囲に12本もくる姿は想像はできますが、実行はしたくないなあ〜。
いっそのこと、チャンデバの中に組み込むかな?それが早そうかもです。
今日は遅いので、寝ながら考えましょう・・・・。
リレー基板と連動してみよう! 2019.9.8
布団(ベッドではない)の中で考えていて、チャンデバの中にこのEVC72320Tを組み込むとなると、
ほとんどプリアンプの機能になってしまいます。そのままだと、入力チャンネル1個だけのプリになるので
それでは寂しいです。やはり入力は切り替えできるようにしたいものです。
そのためにもRELAY6基板があるので、これをつかうのが良さそう。でも、これ単体でつかうと
結局RELAY6を個別に設定しないといけないし、どのチャンネルが選択されているかを明示する必要もあります。
折角LCDとリモコンがつかえる状態で、それはそれで面倒です。
そこでRELAY6基板のリモコン制御化を考えましたが、それでもどのチャンネルが選択されているかは別途
設ける必要があります。
そういえば・・・
RELAY6基板は入力チャンネルを切り替えるために、色々な入力モードをもたせていましたが、
シリアル入力機能も持たせているのを思い出しました。EVC72320TからRELAY6に入力チャンネルの
切り替え信号を送ればいいわけです。そして、入力チャンネルはLCDに表示させる。
そうすれば、機能的にはすっきりするはずです(ソフトはより複雑になってきますが・・・)。
さっそく試してみよう!
RELAY6基板を用いて連動させてみましょう。
リレー切り替え基板です。おもにプリの入力切替用につくりました。
7年前の製作ですね。気分的にはもっと前のような気もしました。
モード3に設定すると、入力にシリアルデータがつかえます。
ポートがない?
EVC72320TからRELAY6にシリアルデータを送りたいわけですが、そのためのCPUのポートが不足しています。
さてさて、どうしよう? エンコーダ入力は2個はやめて1個にしようかと色々考えましたが、モード設定のジャンパーピン
につかうIOが使えそうです。これは入力時に一度CPUからアクセスするだけで、あとはなにも使いません。
それはもったいない、というところです。
もともとRELAY6基板等の接続はMODE3、すなわちリモコンやロータリーエンコーダを使うことが前提のモードになります。
このMODE3を選択するためには、2つあるジャンパーピンを両方とも短絡としていましたが、それを反対にして、
両方とも開放をした場合にMODE3となるように変更しました。そして、EVC72320Tが立ち上がったときに、MODE3であると
認識したら、このジャンパーピンは入力モードから出力モードに切り替えて、RELAY6との通信に使えばいいわけです。
これで、なんとかIOポート不足は解決しそうです。
ジャンパーピンのポストを通信用のIOにつかいました。
早速テスト!
さて、早速ソフトを改造してテストです。とはいえ、結構な改造になります。
LCDの表示関係もRELAY6をつかう場合と使わない場合できりかえないといけないし、赤外線リモコンのキー入力も追加する必要があります。
しかしながら、機能を後付していくと、どうしても現物あわせて的になるので、プログラムがだんだん見難く(醜く?)なってきます。
そろそろ、ここらで整理しようなかな〜という段階になってはきています。
まあ、内情はさておき、動作テストです。
RELAY6とのEVC72320Tを連結して動作確認です。
接続先のリレー基板(RELAY6)はMODE3で動作させます。CPU(PIC)は配布のままです。
リレー基板のジャンパー設定です。
リモコンのキー割り当ては2つです。入力チャンネルのUPとDOWNに対応します。
1個でも良かったのですが、行き過ぎたチャンネルを戻す機能もあったほうが便利です。
いい感じです
入力の切り替えは、基板上のスイッチでもリモコンのどちらからでも扱えますが、
スイッチを押すと、リレーがカチっと子気味良い音で切り替わっていきます。
なかなかいい感じです。
表示はどうしようかと悩みました(?)が、シンプルにしました。
入力チャンネルの表示はシンプルにしました。
ちなみに、ここまでPIC16F1938でソフトを組み込んでプログラムエリアが50%、RAMが35%とまだ余裕があります。
ただし、EEPROMは91%とぎりぎりです。もう、これ以上はリモコンのキー割り当ては難しそうです。
すこし、短縮できるように見直すかな?
ケースへの組込みを検討 2019.9.9
EVC72320Tは家のシステムとしてはアナログでのマルチシステムの核になると思われるので、ケースに入れることを
検討しましょう。ちなみに、対抗馬のディジタルのマルチシステムはDIV5142+DAC4499です(まだ影も形もないですが・・・・)。
必要な構成は
メインに部分は赤点線枠の中で、これは必須になります。ただ、現在あるチャンデバもつかう可能性もあるので
上側のEVC1972Tも搭載したい。
あと、プリの機能としてはヘッドホンもつなげるようにしたいので、HPA6120もつなぎたいです。
あと、lこれらに供給する電源は結構な容量になるのでRA40トランスをつかいましょう。1Aあれば十分でしょう。
定電圧電源はTYPE-Sを想定しています。放熱はケースの底板をつかいます。
ちょっと欲張りですが、こんな構成を考えています。
ケースの中のレイアウトイメージ
想定する基板類を納めるケースはタカチ電機のOS99-37-23を考えます(ストックがあった)。
あまり大きなケースではありません。まずは同じサイズの基板を用いて、入るかどうかの検討です。
底板に各基板をレイアウト、大丈夫そうです。たらしRA40トランスは大きかったので違うトロイダルトランスに変更です。
リアパネルもなんとかなるかな。しかしRCAコネクタが24個も必要になるけど、あったかな〜。
フロントペンルもなんとかなりそうです。折角なので液晶は大きな20×4のサイズを使うかな〜。赤外線受光器の窓はすこし悩みどころ。
よし。とりかかろう!
まずはフィルターから
なんとなく形がイメージできたので、とりかかりましょう。
まずは、手もとにないのがフィルター基板です。いまあるチャンデバをばらして抜き出すのも一考でしたが、
それをすると、いざというときにチャンデバがなくなるのでここは、もう1つ作ることにしました。フィルターの計算方法は
製作マニュアルにあるので、それで計算しました。クロスの周波数は400Hzと3000Hzに設定します。もっとも、
部品の定数にピッタシのものがあるわけではないので、近い値を狙っています。
フィルター基板の回路定数はできるだけ同じ値になるようにしているので、Fcが決まればRとCがHPF,LPFとも同じになります。
ちなみに3000Hz用はFC=1/2πRCなので、C=0.012uF、R=4.3kΩ(逆算周波数は3084Hz)、
400Hzの場合はC=0.1uF、R=3.9kΩ(逆算周波数は408Hz)です。
でも、実際に使用するコンデンサの容量が5%くらい大きいものが多かったので、ちょっと低めになる予想です。
フィルターを作るうえで、面倒なのが抵抗の多さです。種類はあまりないといっても、2枚で80本以上抵抗を植えつけて
のは結構な手間です。まあ、田植えに比べれば楽なものですが・・・・(やったことないですが(汗。
チャンデバ用のフィルータ基板が完成しました。
つくってから気づきましたが、結構な数のOPアンプが必要です。4580なら一杯かったのですが、やはりお気に入りはOPA2134です。
部品箱からかき集めて、足りない分は試作基板から引っぺがして調達です。
2枚で12個のOPA2134を使います。
そういえば、以前は秋月でもOPA2134が買えたような覚えがあるのですが、最近は扱っていないですね。
まあ、DIGIKEYで調達はできるのですが・・・・。いまみるとOPA2134は1個544円ですね。秋月ではもっと安かった
ような気がしたので、すこし残念です。
一応、特性確認
フィルターは調整の箇所がないのですが、ひょっとして抵抗の付け間違いとかあると、周波数が大きくずれる
可能性があるので、2枚とも動作確認がてらゲインフェーズアナライザで特性を測定しておきました。いわゆる成績書みたいなものです。
2枚つくったので、それぞれL,、Rを基板にサインペンで書き込んで区別しました。
どちらも問題ないようです。クロス周波数は400Hz,3000Hzをめざしましたが、コンデンサの容量がすこし大きかったこともあり
若干下に振れたようです。それでもクロスポイントが実測で380Hz、2870Hzですからほぼ計算どおりということでしょう。
L用です。
R用です。
チャンネル間の差は?
これも念のために、測定結果で比較してみました。まあ、なにかあったときの備忘録かわりです。いや、単に
ゲインフェーズアナライザをつかってみたいだけです(笑。
簡単にLOW、HIGHだけを比較しました。完全に一致というわけではありませんが、ほとんど一致しますね。
まあ、当たり前といえばあたり前ですが・・・・。
LPFのL,R差 HPFのL,R差
あ、そうだ・・・
パネルの液晶にSC2004も使うのであれば、表示ソフトもSC1602とSC2004の両方がつかえるように変更しなくっちゃ!
まあ、夜の夜長は音もあまりだせないので、静かにPCを叩くとしましょう。いまやっておかないと、いざケースに組み込んでしまうと
色々なテストができないですからね。
時間のあるうちに・・・ 2019.9.10
とりあえず今日の作業としてパネルの加工にとりかかりました。NCのデータの作成はさほど時間がかからないので、
あとはCNCを動かすだけでの時間です。遅くなると家族の就寝の時間にかかるので、デッドエンドぎりぎりで加工に入ります。
まず、練習がてらリアパネルから。久しぶりのタカチケースの加工ですが、熱間押し出しのアルミ材なので、切削性はいいです。
とくに大きなバリも発生せず完了です。
次は急ぎフロントパネルの加工に入ります。このときリアパネルの加工が順調だったのに気を許したのか、切削液をかけるの
を手を抜いていたら、いきなりエンドミルから異音がして、発煙して、モータが悲鳴を上げて、見事にエンドミルが折れてしまいました。
工具の取替えや、初期位置合わせに時間をとられて、結局デッドエンドぎりぎりに加工が完了しました。
また、途中でエンドミルが折れるような状況であったっためか、一部でバリがでてしまいました。あ〜、俺本当は機械屋なんだけどな〜
なにやってんだよ〜と自問自答してしまいました(ちなみに専攻は・・・・)。まあ、自分で使うだけなので気にしない気にしない!と。
パネルの加工が済むと、おもわず部品を嵌めたくなります。
ということで、手元にあった部品を嵌めだしました。リアパネル用のRCA端子は何とか足りました。
フロントパネル用のVRにはBカーブのものが必要ですが、かろうじて2個だけありました。それも10kと100kなので、値バラバラ。
まあ、いいか〜tって感じです。
前後のパネルの加工ができました。
さて、今日も遅くなったので明日に備えて寝よっと!
鋭意製作中・・・・ 2019.9.12
まるで、締め切り直前の漫画家になった気分で夜な夜な製作中・・・。あ、学会の原稿もかかなくっちゃ・・・あとでいいか(現実逃避モード・・・・)。
あまり文章はないですが、製作過程でのスナップです。
フロントパネルにも必要な部品を載せました。LCDとタクトスイッチは留めたネジがみえているけど、
座繰りをいれているのので、ネジ頭はパネルとほぼ面一ですから見た目もいいかと(と思っている)。
赤外線の受光器は結局、単純に穴をあけるだけに(右)。
左側は赤外線LEDです。これは、考えることがあってとりつけました。
フロントパネルの裏面です。なんとなくゴチャゴチャ・・・・
赤外線受光器と赤外線LEDはやっつけ仕事で、基板の切れ端をつかって固定です。
パネルの準備ができたので、ケースを仮組みしてとりつける基板の配置を決めて、ドリル穴のポジションをきめていきます。
EVC72320Tの代わりに同じサイズのメモリーバッファ(初号機)をつかって、位置あわせにもちいました。
穴があいたので、まずはリレー切り替え基板(RELAY6)をとりつけです。この上にEVC72320TならびにEVC1972Tものっかるので
高さ制限があり、背の高い部品は外すなり低いものに交換しています。
次は電源部分の配線です。重量物のトランスが入るので、できるだけ後で配線したかったのですが、基板間の電源配線が必要な場合がこれから出てくるので
この段階で配線しました。
次に、フィルタとEVC72320Tを配線します。
最終的にはEVC72320Tの上に2mm厚さのアクリル板を設置して、その上にサイズの異なるEVC1972Tを搭載します。
が、いまは搭載できるように加工するだけで配線はEVC72320Tのチェックをおこなってからです。
EVC72320Tの周りの配線が完了しました。これで、リスニングルームに持ち込みができます。
試聴&チェック!
一通り完成(?)したので、操作性も含めて試聴です。一番わくわくするときですね。
最初に試聴した瞬間は、「音の分解能があがった!音がスッキリする」という感じをうけました。まあ、これは主観もありますが、
内蔵した3WAYのネットワークの減衰が-24dB/octであり、いままでつかっていたものが-18dB/OCTなので、スピーカユニット間での
干渉がすくなくなったのかなあ〜と思ったりです。あと、遮断周波数も従来機が450Hz、3kHzに対して、今回が380Hzと2870なので、
この差もあるかもしれません。中音域のATCのミッドドライバの再生帯域を広くしたのも一因かもです。まあ、音は完全に完成してから
のんびり聞くとして、まずは操作性などのチェックです。
まずは一番気になったボリュームの回転です。ロータリーエンコーダを用いていますが、とくに違和感はないようです。
MUTEから常用の領域(私の場合は-35dB程度)まで、ゆっくりまわすと4回転はまわす必要がありますが、早くシャとまわすと3/4回転程度で
常用域にまでレベルあがります。さらにリモコンだとボタンを押すだけで済むので、さらに楽チンです。さらにリモコンだとゴロ寝しながら扱えるので・・・。
実際に操作してつかっていると、気づかなかった点がみえてきました。
@MUTEになっていない。
MUTEにした場合でも、SPに耳を近づけるとわずかに音楽が聞こえます。どうやら、完全なMUTEになっていないようです。プログラムを確認したら、
MUTEが-80.5dBになっていました。可変範囲を-80.0dB〜0dBにしているのですが、-80dB以下をMUTEにする予定でしたが、一つしたの
-80.5dBになっていました。本来のMUTEにすべく修正です。
A入力のリレー切り替え時にポップノイズがでる。
リレー切り替え基板と連動させて、入力を切り替えるときに僅かにプチと小さい音がします。まあ、きにしなればいいのですが、
これはソフトで修正できる範囲です。リレーを切り替える前にMUSESをMUTE状態にして、リレーを切り替えて100ms後にMUTEを解除するようにしました。
これで、入力切替時のノイズは消えました。
BSONYリモコンでの音量調整ステップが1.5dB?
すこし音量を変化させようとして、音量UPのボタンを1回押すと、SONYのリモコンでは1.5dB変化します。まあ、1.5dBなら十分に小さい変化なのですが、
本来のMUSES72320は0.5dB単位で変化させることができます。どうやら、SONYのリモコンは赤外線コードのリピートタイミングが早いような感じです。
あるいは1回押すと常に1.5dBずつ変化することを考えると、1回ボタンを押すと3個のコードがでるのかもしれません。もともとSONYの赤外線コードのバイト
数が少なく、手元のリモコンでは2〜3バイトです。他のパナソニックのリモコンだと7〜8バイトになります。そのため、コードの送出時間も短いことから、
リピートが早くなるのかな?・・・・まあ、色々なことを考えましたが、リモコンの種類に依存するようなので、これはそのままです。一瞬、リピートの抑制を
いれようかと思いましたが、ボリューム調整に時間がかかるのでやめました(リモコンの長押しする時間が長くなってしまう)。
色々と実際に使い出すと気づく点がありますが、新しい機種を鳴らすのはわくわくしますね。
しばらくは、この状態で音楽をならしましょう。
ひと段落したら、最後の仕上げにかかりましょう!
完成!かな?
その他の基板も実装して、完成形に仕上げました。
まだソフトに手がはいる可能性もあるので、すべてのモードでの動作検証ができるように
念のためチェックボードも内部に実装しておきました。
チェックボードも実装しました。これですべてのモードでのソフトチェックができます。
チェックボードの備忘録です。
久しぶりに自分でも写真館に投稿しようかと思って、写真をとってみました。
ん〜周りを片付けないとだめだなあ〜。
正面右から。
正面左から。
リアパネルです。
フロントパネルです。ん〜テプラが傾いたり、上下の位置がずれたりしてるな〜。
さ、これで再度ラックに入れて音楽を楽しみましょう!
ひとまずアナログでのマルチウエイのコントローラが仕上がりました。
ラックの中もすこし構成がかわりました。
さてさて・・・・・
ようやく・・・・ 2019.9.14
製作マニュアルもできました。EVC72320Tをリリースを開始します。
製作マニュアル:EVC72320T_Manual.pdf
パーツリスト:EVC72320T_PartsList.pdf
(つづく?)