スピーカー切り替え器を考えてみる、の巻き。 2019.5.9

なぜ必要?
スピーカやアンプの聞き比べのときは、結線を変更するわけですが、これが結構面倒です。
また結線に時間がかかってしまうと前の音を忘れてしまって、なかなかうまく視聴比較
することができません。こういったときに切替器があると、べんりだな〜と思っていました。
とくに、最近ではCNCフライスをつかえるようになったこともあり、小型のスピーカを何個か
作成しましたが、結線での切り替えは結構面倒だったですし、なにより瞬時に切り替えが
できなければ、何がかわったかもよくわかりません。結局外見だけでの主観にとらわれることになります。


たくさんSPがあると、いちいち結線を入れ替えると前の音を忘れるので厳密な比較が難しいです。

AMAZONで探してみる
ネットでスピーカ切り替え器を探してみましたが、いろいろとでてきます。
ちょうど欲しいのが2台のアンプと4台程度のスピーカが接続できそうなものです。

下の図のようなものが機能的には十分な感じです。それにしても安いですね。
安いだけあって、端子の作りはさほどよくないようですが、十分につかえるようです。


バランス入力は使えるの?

気になるのは、バランス入力がつかえるかどうかです。というのも、ディジタルアンプの出力などはバランス出力が多いので
それらがつかえないと困ります。でも、製品の仕様はほとんどないので、つかえるかどうかわかりません。
ということでカスターマーレビューをさらに探してみるとありました。


ん〜やっぱり、プラス側だけをつないでいるのか・・・・。これじゃ使えません。

他にはないかな?

さらに探すと、ラックスマンからの定番らしい切り替え器がありました。
すこしお高くなりそうですが、作りはしっかりとしてそうです。


バランス入力に対応しているかどうかはわからなかったのですが、メーカの説明の中ではディジタルアンプは使えないと
なかったので、たぶん大丈夫でしょう。ただ、レビューの中に気になる表現がありました。
それはアンプの切り替え器としてつかう場合のようです。


なるほど、この切り替え器はショートモードで切り替わるのですね。音のつながりはいいでしょうが、アンプの切り替え器とした場合には、
アンプ同士の短絡による故障のケースもありうるかのようです。

ただ、これを2台つかえば4アンプ+4スピーカの切り替え器が実現できそうです。

できれば、リモコンも欲しいな〜

スピーカの切り替え器は必然的にアンプあるいはスピーカの近くに置かれるわけですから、試聴ポイントからは遠い位置になります。
切り替えるたびに、よいしょと足をのばす(手を伸ばす?)のもすこし面倒です。
でも、リモコン付のスピーカ切り替え器ってないですね。スピーカの切り替えは機械式のスイッチがほとんどですから、
リモコン化するにはリレーなどをつかう必要があるので、電源等をふくめるとコストがかかってしまうのでしょう。

まあ、切り替えくらい足をつかえ!横着するな!ということでしょうか。

でも、あったら便利だろうな〜リモコン!

ここは自作するか〜!

リモコンの有無はおいといても、自分なりにつかえるスピーカ切り替え器をつくってみたくなりました。
絶対に買ったほうが安いとは思いますが、自作派としても是非チャレンジしてみたいところです。

必要機能としては

すこし汎用性をもたせて
 ・アンプとスピーカは計6台まで任意に接続可能
   すなわち@アンプ1、スピーカ5 Aアンプ2、スピーカ4、Bアンプ3、スピーカ3・・・・の組み合わせが可能。
 ・バランス接続に対応
   スピーカの+および−側もすべて切り替えできるようにして、バランス出力アンプ(ディジタルアンプなど)も接続できるように。
 ・リモコン機能(できれば)
   リモコンは手元にあるやつが使えるように、学習機能ができるように(これって結構大変かも)。

とくに、リモコンがつかえるようにするにはマイコンも必須になりますから、ついでにブラインド試聴機能もつければおもしろいかもしれません。
すなわち、切り替え器が自動でスピーカあるいはアンプを切り替えるような機能です(さらに、どれが選択されているかもわからないようにするとか・・・)。
こりゃ、ソフトを書くときが面白そうです(ただ、リモコンは結構面倒そう・・・)。

一気に描いちゃえ!

切り替えにはリレーをつかいましょう。ただ、6台のアンプ・スピーカをバランス接続を前提とすると6×4=24接点分のリレーが必要になります。
2回路のリレーをつかうとして、全体で12個のリレーが必要になります。ということで、スピーカ切り替え器というよりはリレー基板と呼んだほうが
より適切かもしれません。たぶん、できあがったらリレーの重量だけで結構重いだろうな〜。

ただ、基板パターン自体はさほど難しくないので、一気に描いてみました(GW中に時間がたくさんありましたし)。

こんな基板を描いてみました。


赤外線リモコン用の受信素子も搭載できるようにしておきました。

サイズはおよそ200×90mmです。割とコンパクトかな?さて。作るところまでいくかな?

ところで赤外線フォーマットは?

赤外線リモコンを使う場合には、どのようなフォーマット送られてくるかを理解しておく必要があります。
で、「赤外線リモコン+フォーマット」でくぐってみると色々なフォーマットがあることがわかりました。
基本的には国内では @NECフォーマット、A家電協フォーマット BSONYフォーマット の3種類があるようです。
海外はまた違ったフォーマットがあるようなのです、実際はきりがないようです。

ここのWEBがわかりやすいく整理されていました。→ 引用 http://elm-chan.org/docs/ir_format.html

3つのフォーマットがありますが、どこで判別すつかといえば最初のLEADER部のON時間が違うので、それで判別できそうです。
NECフォーマット T=562uSなので
フレームのONレベルは
16T=9mS
家電協フォーマット T=425(typ)uSなので
フレームのONレベルは
8T=3.4ms

T=350〜500なので
実際には
8T=2.8mS〜4mS
SONY T=600Sなので
フレームのONレベルは
4T=2.4ms

うちのリモコンはどれかな?

とりあえず自室にあるリモコンを4種用意してみました。

左から
 @Panasonic − BDレコーダ
 ASHARP   - 液晶テレビ
 BONKYO  − AVアンプ
 CIRIS OYAMA − 室内灯

テストするためには、赤外線リモコン用の受光素子を準備しないといけないので、以前に秋月で購入したものを
PICのテスト用基板に取り付けて、まずは簡単にLEADER部の長さ(ビットのON/OFFの時間)を調べてみました。


PICの評価基板に赤外線受光素子をとりつけてテストです。

なるほど
測定した結果は下図のようになりました。LEADERのあとの数値はON時間とOFF時間を100us単位で表しています。

@Panasonic・・・家電協フォーマット
ASHARP・・・  家電協フォーマット
BONKYO・・・・ NECフォーマット
CIRIS OYAMA・・・不明(SONY?)

なぜCIRIS OYAMAが不明かというと、LEADER部のON時間が約2.1ms、OFF時間が0.9msになるのですが、
ON時間がSONYフォーマット(2.4ms)に一番近いのですがやや違う感じ。仮にSONYフォーマットかとしても、
SONYフォーマットではLEDERのONのあとはすぐにデータビットがはじまります。となるとOFF時間は0.6msですが
このリモコンでは0.9msとまたすこし違う感じです。ひょっとしてSONYフォーマットかもしれないし、違うかも知れないということです。
IRIS OYAMAは海外メーカで作っているでしょうから、現地のフォーマットなのかもしれません。
このあたりは、一度生データをきちんと取り込んでみて見ましょう。

IRIS OYAMAの生データをみてみると
どうやら、NEC、家電協、SONYフォーマットのどのフォーマットでもなさそうです。
とくに最初のLEADERのあとに、さらに長いLEADERらしきものがあります。
そしてそのあとがデータらしいのですが、NEC、家電協、SONYでは”OFF"の時間でデータの0あるいは1を区別していますが、
IRIS OYAMAでは”ON”の時間で区別しているようです。こりゃ、どこか知らない外国のフォーマットでしょう。
このフォーマットは無視しましょう。


どんなコードがでているかな?

赤外線リモコンの受信コードを読み込むプログラムを作成して、実際にどのようなコードがでているか調べてみました。

@SHARP(AQUOS用のリモコン) 家電協フォーマット
 音量アップ   55 5a f1 48 28 8f
 音量ダウン  55 5a f1 48 a8 87

AONKYO(AVアンプ用のリモコン) NECフォーマット
 音量アップ   4b b6 40 bf
 音量ダウン  4b b6 c0 3f

特徴的なのはエアコンのリモコンでした。というのもデータが2つのセットに分かれて送られます。
 

【除湿】    40 04 07 20 00 00 00 60
         40 04 07 20 00 84 34 01 f5 00 00 60 06 02 01 01 00 68 7c
【温度UP】  40 04 07 20 00 00 00 60
         40 04 07 20 00 84 74 01 f5 00 00 60 06 02 00 01 00 68 03
【温度DOWN】 40 04 07 20 00 00 00 60
         40 04 07 20 00 84 74 01 f5 00 00 60 06 02 00 01 00 68 03
【停止】     40 04 07 20 00 00 00 60
          40 04 07 20 00 04 74 01 f5 00 00 60 06 02 00 01 00 68 fd

なにが特徴的かというと、最初のセットのコードがすべて同じということです。そして2セット目のデータに
リモコンの機能が含まれているということです。これは、リモコンに温度の設定がるので、その情報を送る必要が
あるために、データ量が多くなるため送信データを2回に分けているのだと思います。
 しかし、最初のセットがすべて同じなので、これは使えません。
 まあ、エアコンのリモコンをスピーカ切り替えに使う人はいないでしょう。

もうすこし調べてみる・・・・・

リモコンのデータは”1”と”0”の連続ですが、それぞれのパルス幅がどうなっているか調べてみました。

@家電協フォーマットのリモコン例
 まず”0”と”1”の時間はかならずしも同じではないようです。”0”がおよそ310〜340usに対して
”1”が400〜450usということでおよそ3割程度長い時間になっているようです。これはリモコンの発信側か
受信側の特性かはわかりませんが、この3割程度の差があってもコードが余裕で識別できるフォーマットにはなっています。

”0”、”1”ビットのパルス時間(×10us)


ANECフォーマットのリモコン例
こちらも上のリモコンと同様に”0”に比べて”1”が3割程度長い時間になっているようです。


あとはSONYフォーマットを調べる必要がありますが、たぶん実家にあまっているリモコンがあるはずなので
探してみましょう。

基板作成にかかりました 2019.5.15

まだまだバグはあるかもしれませんが、基板作成にかかりました。
週明けには手にすることができるでしょう。
週末はプライベートですが一大イベントがあるので、準備にかからなくっちゃ!

ええ〜!!! 2019.5.20

週末に基板が届く予定でしたが、夜遅くでしたが基板屋さんから電話あり、基板作成に失敗したとのこと。
どうやら、金メッキをミスったようですべて作り直しが必要でさらに納期が1週間必要とのこと。
いままでは税関通過に時間がかかって、1〜2日遅れることはたびたびありましたが、1週間の遅れとは!
まあ、文句を言っても仕方ないので、了承はしましたが折角の週末に遊べるかとおもいましたが
すこし腰を折られました。まあ、1週間のんびり待ちましょう。

読み返して
このページを読み返していてLUXMANのSP切り替え器はバランス入力も可能そうなことを
書いていましたが、写真をよくみるとヘッドホン出力があります。おそらく通常のヘッドホンジャックだと
おもうので、そうすればGNDは共通なはずです。
 ということはSPのGNDも共通の可能性が高いということですよね。
 実際に導入する場合には、メーカや販売店に確認したほうがよさそうです。

LUXMANのSP切り替え器。ヘッドホン出力があるところからGNDは共通かな?

話はすこし戻してSONYのリモコンをゲット! 2019.5.22

ジャンク屋に寄る時間があったので、SONYのリモコンを購入してきました。
色々なメーカのリモコンが箱のなかにいっぱいあって、そのなかにいくつかのSONYのものがありましたが、
比較的綺麗そうなものを選択しました。中には、ボタンがいっぱいあって便利そうなものがありましたが、
乾電池のカバーがないこともあり、採用しませんでした。

ジャンクやでSONYのリモコンを購入しました。


SYSTEM AUDIOってあるけど、たぶんDVDレコーダのリモコンだろうな〜。


値段は税込みで324円でした。

動くかな?

ジャンク品ということで、動くかどうかが心配です。結構古いリモコンは
電池の腐食と同時に基板のパターンが切れている場合もあるのですよね。
赤外線LEDが点灯するかどうかは、デジカメやスマホのカメラで確認することができます。
というのもカメラは赤外線領域にも感度がありますから。まあ、それを悪用(?)してナイトショット
なるものもありましたが・・・・


点灯している状態です。動いているようですね。


OFFの状態です。

まずはSONYリモコンの点灯ON/OFF時間を測定しておきましょう。

他のリモコンと同様に、0と1の時間間隔を測定してみました。



表からわかるように、1の時間の長さでコードを変えているのがわかります。
LEADERの部分が2.15msですが、規格では2.4msなので、それに比べるとすこし短いようです。
またT=600uSですが、0の時間が450uS、1の時間が580uSですからこちらも規定より短めです。
およそT=520uSという感じですね。規格に対して20%の誤差はみておかないといけなさそうです。

さてどうしよう?

リモコンの基本の時間”T"に20%の誤差があると想定すると、ちょっと困ったことになります。
というのも、LEADER部の”1”の時間でまずはフォーマットの違いを判別しようとしてたからです。

LEADERの長さ
 @NECフォーマット   9ms
 A家電協フォーマット 2.8〜4ms
 BSONYフォーマット  2.4ms

ですが、20%の誤差があるとA家電協フォーマットとBSONYフォーマットの違いが区別できません。
ということで、LEADER部の”0”の時間も含めてフォーマットを判別するロジックが必要になりそうです。

まずはこんな感じかな 2019.5.23

赤外線リモコンの受信ルーチンができました。
評価のためのプログラムを組んで、チェックをしています。


それぞれ異なるリモコンを持ちながら操作しています。
ただ、リモコンキーのリピート機能があるため、同じコードが並んでいるところがあります。
リモコンのボタンはポンとワンタッチしているだけですが、それでもリコモンが長押しと判断して
何個もデータが送信されているためです。これは受け側のソフトでリピートを無視するような
判定機能が必要です。ただし、ボリュームなどにリモコンを用いる場合は、リピート機能は便利です。

はやく基板こないかな〜。

ようやく納品されました。 2019.5.27


SP-SEL6基板です。

一気につくってみましょう! 2019.5.28

部品も少ないので、深夜に一杯やりながら組み立てました。

あとは端子を取り付けるだけです。リレーの半田付けが結構点数が多いので時間がかかりました。

あとは端子をとりつけだけです。iPHONEで撮りました。結構コントラストがあって綺麗に取れますね。


操作側から撮ってみました。古いコンデジなのか、写真のコントラストがすこし弱いな〜


SP取り付け側です。


赤外線リモコンには2個100円のモジュールをつかいました。


こんな感じで取り付けました。すこし斜めになっている?

簡単に動作確認! 2019.5.28

まずは押したスイッチに相当する部分のLEDとリレーが動作することだけを確認するプログラムを書き込んで
動作確認です。


とりあえず基本的な動作を確認しました。

リレーが動くとはっきりとした音で心地よく「カチ」と鳴ります。
さて、基本的な配線に問題ないことは確認できたので、あとはソフトを組んでいきましょう。
これからが本番です。

ソフトを組んでいきましょう!

基本的な仕様を備忘録かわりに書いておきましょう。

(1)基本動作時
 SW1〜6を押すと、それに対応したリレーをトグルON/OFFとなる。
 SP出力定義している場合は、単純に対応するリレーをON/OFFするが、
 アンプ入力定義している場合は、1つのリレーしかONにならないように排他制御する。

(2)プログラム動作時
 (i)アンプ入力定義モード
   どのリレー(端子)をアンプ入力かを指定する。

 (ii)リモコン学習モード
   SW1〜6に対応するリモコンのコードを学習する。

 (iii)リモコンの使用有無の設定モード
   リモコンを使うか、使わないかの設定。

その他にも面白そうな機能は随時思いつけばいれいきましょう。
もっともPICの容量が許す範囲ですが・・・・

どのリレーが動いているの?

ソフトのチェックをしていますが、どのリレーが動作しているのかわからないので、
簡単にチェックできるようにしました。要は端子にLEDと抵抗をいれておいて、リレーがON
すれば光るようにしています。基板上にもリレー動作確認用もLEDはあるのですが、
ハード的には同期していないので、ソフトに問題があると基板上のLEDとリレーの動作が
食い違うこととが起こりえます。


どのリレーが動くかがわかるように各チャンネルの出力に抵抗とLEDをとりつけました。

こんな感じでLEDを消費するので、100個ほど買ってもすぐになくなってしまいます。LEDが安くなってよかったです。

ほぼソフトが完成してきました。 2019.5.29

ソフトのロバスト性を確認するためにも、いろいろなリモコンで試す必要があります。ということで帰省先からリモコンを失敬してきました。
古いSONYの40インチのブラビアのリモコンです。古いといっても10年は経っていないと思いますが、この世界は日進月歩が激しいですから、
10年なんていったら大昔ですね。

昔のリモコンを引っ張り出してきました。


年数が経っているので埃も結構溜まっていますね。掃除しなくちゃ!


リモコンをつかっての学習している様子です。


すこし整理しておきましょう!

この基板は下の図にあるように6チャンネル分の切り替え基板になります。
図では簡単に一つのスイッチで表していますが、実際にはバランス入出力にも対応できるように
1つにスイッチは4つの接点になっています。

この基板の基本的な構造です。

この基板の端子には計6台のスピーカならびにアンプを接続することができます。
ここで注意しなくてはいけない点は、スピーカについては任意に接続されているチャンネルのスイッチがON/OFFできます。
厳密には複数のスピーカを同時にONすると、インピーダンスが低くなるのでアンプに過負荷がかかりますが、それは無視です(笑)。
一番の問題はアンプを複数台接続したときに、それらが同時にONになるとアンプに過電流がながれてしまうということです。
これは絶対に避けなければなりません。
 そのため、アンプが接続されている端子は必ず1系統のみしかONにならないような工夫が必要です。
その工夫をしているのがこの基板の特徴になります。すなわち、アンプの接続している端子を定義するような仕組みを組み入れることで、
アンプが接続されている端子は複数の端子が決してONにならないようにしています。


アンプ接続の端子は1つしかONにならないような工夫があります。

あと、もう一つはBUS_LINEの端子を設けているので、これを共通に接続することで複数の基板を接続することで
より多数のスピーカならびにアンプを接続することができます。

2台の基板を使えば計12台のスピーカとアンプを接続することも可能です。

つかってみましょう!

現状のシステムを変更しよう!
この切り替え基板ですが、いろいろと使いところがあるのですが、まずは書斎のサブシステムに入れてみることにしました。
サブシステムは、基本はTVをみたり、気楽に音楽を聞くためのシステムではあるのですが、TVの出力はONKYOの小型の
D-108Mに、そしてAVアンプ出力はONKYOのD202AXにj固定的につながっています。

書斎のサブシステムです。スピーカは2セットありますが、TVあるいはAVアンプに固定的に接続されています。

ちなみに、なぜTVにD108Mがつながっているかというと、もともとTVについていたスピーカがあまりにもショボイ、
すなわち粗末なものだったので、入れ替えたわけです。TVにSP端子がついていればよかったのですが、
まさか小型液晶TVにそのような機能があるわけはないので、スピーカを取り外して、その音声ケーブルを外だしして
つかっているというわけです。

現状は液晶TVはD108Mに、AVアンプはD202AXに固定接続になっています。

目指すは!
 TVとAVアンプの出力を切り替えて、どちらもD108MあるいはD202AXに接続できるようにしましょう。
D202AXがメインのスピーカになるわけなので、TVを見るときもこのスピーカがつかえると便利です。
また、小型のD108MもAVアンプをつかってダイナミックに鳴らしてみたいときもあるので、反対の接続も
できるようにします.
 出力装置は基板のCH.5,CH.6に接続するので、このチャンネルはアンプ定義にしておいて、両方が同時に
ONにならないようにします。

目指すはこのような接続体系です。

配線していきましょう!

配線には圧着端子があると便利です。というか、基板には金メッキのネジ止めターミナルがあるので、Y型の圧着端子が好適です。
ケーブルを巻きつけてネジを締めてもよいのですが、なかなかしっかりしまらないでの、すこし手間ですが圧着端子をつかうのがよいでしょう。


基板のターミナルへの接続は圧着端子を使います。


圧着端子の根元は熱収縮チューブにて絶縁処理をしておきます。


基板に取り付けた状態です。


このような形で接続されます。

接続終了!
切り替え基板はTVの左下側に仮配置しました。ラックが金属ワイヤーでできているので、基板の下には
緩衝用の紙をしいています。

配線が完了しました。TVにうつっているのはバトルシップのワンシーンです。


切り替え基板はTVの下側にちょこっと鎮座しています。


こりゃ便利!

アンプとSPが切り替えられ機能がこれで実現できましたが、なにが便利かといえば、やっぱりリモコンが便利です。
試聴ポイントから離れずに、座ったまま切り替えできるのが快感です。不精者にとってはなくてはならない機能ですね。

もともとリモコン機能はオプション的な位置づけでしたが、どうやらこのリモコン機能がメインの機能になってしまった感があります。

最終的に、この切り替え基板はメインシステムに使用したいところです。メインのスピーカは3WAYをマルチアンプで駆動しているので、
切り替え基板はスピーカ毎に必要なので、3枚つかって同期運転を考えています。ちなみに、同期運転をするにはリモコンが便利
なことに気づきました。というのも、スイッチを押して切り替えするとなると、3回スイッチを押す必要がありますが、
リモコンならワンプッシュで同時に切り替えすることができますからね。

ソフトも完成かな〜 2019.6.3

リモコンも色々と試してみて、国内のリモコン(NECフォーマット、家電協フォーマット、SONYフォーマット)なら問題ないようです。
ということで、すこし操作法について備忘録代わりに記しておきます。

操作スイッチと表示LED
操作スイッチは各チャンネル毎のSW1〜6と、動作モードを設定するためのPROG-SWの計7個。
表示は各チャンネルのリレーの動作状態を示す6個のLEDからなります。

操作のスイッチと表示LEDの配置。

(1)通常動作時
  SW1〜6を押すと、それに対応したリレーがON/OFFのトグル動作をします。
  赤外線リモコンを有効にしている場合も、リモコンのスイッチに呼応してリレーがON/OFFします。
  動作しているリレーのチャンネルに相当するLEDが点灯します。
  電源投入後はこの動作モードになります。

(2)プログラム動作時
  PROG-SWを押すと、動作設定のプログラムモードになります。
  このとき
   ・すべてのリレーをOFF
   ・すべてのLEDが短く点滅した後に点灯

  これがプログラム動作モードに入った合図になります。その後にSW1〜3を押すと、
  それぞれの設定モードになります。

 (i)アンプ定義・・・・SW1
  SW1を押すと、アンプ定義のチャンネルを設定します。まずSW1を押すと
  ・LED1が短く点滅
  ・アンプ定義となっているチェンネルのLEDが点灯

  となります。そこでSW1〜6を押して、アンプ定義とするチャンネルを設定します。
  アンプ定義に設定すると、定義されたチャンネルはどれか1つのチャンネルしかリレーがONにならないように設定します。
  設定終了後は再度PROG-SWを押すと、「通常動作時」に移行します。このこのとき、すべてのリレーはOFFになった状態です。

 (ii)赤外線リモコンの学習・・・SW2
  SW2を押すと、赤外線リモコンの学習モードになります。まずSW2を押すと
  ・LED2が短く点滅
  ・その後にLED1が点灯(SW1に相当するリコモンの学習状態)

  となります。LED1が点灯しているのは、SW1に相当する赤外線リモコンからの入力待ちの状態です。
  そこで、リコモンでSW1に相当させたいボタンを押して学習させます。リモコンからの信号を受信すると
  LED1が短く点滅し、再度LED1が点灯します。これは、再度リモコンの同じボタンの入力を待っています。
  すなわち、学習した内容の確認を行います。そのため、再度リモコンのボタンを押して、同じ内容を確認できれば、
  LEDが点滅して、今度はLED2が点灯します。
   なお、確認が取れなかった場合(リモコンのボタンを押し間違えたなど)は、LED1が点灯したままになるので、
  再度学習しなおします。すなわち、1つのSWに相当するリモコンのボタンはそれぞれ学習と確認の2回押すことになります。
   これをSW1(LED1)〜SW6(LED6)までをすべて繰り返します。
  学習が完了すれば、自動的に「通常動作時」に戻ります。 このこのとき、すべてのリレーはOFFになった状態です。


 (iii)赤外線リモコンの使用有無の設定・・・SW3
  SW3を押すと、赤外線リモコンの使用有無を設定します。まずSW3を押すと
  ・LED3が短く点滅
  ・その後にLED3が点灯あるいは消灯します。

   LED3が点灯している場合はリモコンの使用有りを示しており、消灯している場合はリモコンの使用無しを示しています。
   SW3を押すことで設定の変更ができます。
  設定終了後は再度PROG-SWを押すと、「通常動作時」に移行します。このこのとき、すべてのリレーはOFFになった状態です。

マニュアルを準備して、週末にはリリース予定です・・・できるかな?

製作マニュアルできました。 2019.6.7

SP-SEL6Manual.pdf

そろそろリリースします。

メインシステムへの組み込み検討 2019.6.9

さてメインシステムへのこのスピーカ切り替え基板の導入の検討です。
というのも、来月に引越し予定でオーディオシステムを移動させるので、ついでに
機器を集中させてやろうと考えています。引越しといっても帰省先の家の内での話です。
どのようなことを考えているかといえば、いまのメインスピーカは3WAYですが、
マルチチャンネルでつかっています。そして、アンプはPA5756T(3WAY用のマルチDクラスアンプ)
につながっていますが、これを違うアンプにも接続できるようにしようと考えています。
さらにクロスオーバネットワークを入れることによって、シングルのアンプでも駆動できるように
と考えています。これができるのはネットワークを切り替え器のアンプ側に入れるためです。
そして、シングルのアンプをいれるのでシングルのスピーカも切り替えて鳴らせるようにもしましょう。
具体的には下の図のような形になります。


このような形での構成を考えています。

このかたちを実現するには切り替え基板を4枚用意する必要がありますが、まあしかたのないコストです。
でも、こういった形をとれば、オキラクに新しいアンプやスピーカを試す環境ができますのでオーディオとしての
楽しみが倍増です。

いつ引越しができるかな?・・・

続編(3WAYネットワーク)に続きます

(つづく?)