AK4497SとAK4497EQを比較してみる。 2025.7.16
すこし前に、こんなメールがAKM(旭化成マイクロシステム)から飛んできた。
AK4498EXはAK4499EXと同じ構成で、前段にインターフェイスICが必要なDAC。
それに対してAK4497Sは従来のAK4497EQと同じく、PCM/DSDインターフェイスを内蔵しているので、
それ単体でDACとして使えるようです。
それにしても、型番末尾の記号を変えるだけで別製品にするのはやめて欲しいなあ〜。
機能コンパチならそれでもいいのですが、まったく別物になるようだと、間違えが発生しそうです。
AK4497SとAK4498EXが商社から買えるようになったようです。
何が新しくなった?
AKMのHPには下記の記述があります。なにやらSwitched Capacitor DAC方式という言葉がでてきます。
なにか、小難しいフレーズにも聞こえますが、単にアナログ出力にSwitched Capacitor
Filterを追加しているようです。
でも、これってAK4497EQにも、もともと付いています。説明はありませんでしたが。
赤下線が強調されていますが、従来(AK4497EQ)からあったような気がします。
AK4497EQのブロック図 アナログ出力にはSCFがついています。
AK4497Sのブロック図 AK4497EQと同じだなあ〜。
値段は?
価格をみると、DIGIKEYの方がMOUSERより、すいこし安いようです。消費税を含めると1個あたり6200円というところです。
従来のAK4497EQと同等かな。10個以上買うと@4500円くらいにはなりそうです。
DIGIKEYの価格
MOUSERの価格
従来品とコンパチかな?
ここが一番気になるところです。AK4497EQ用に作った基板が、まだあるので
AK4497Sがピンコンパチだと、そのまま使える可能性があります。
ざっと比較してみましたが、性能的にはほぼ同じ(若干AK4497Sの方が良い?)で、
さらに動作電源やピン配置も同じのようです。
これなら置き換えできそうです。
大きく変わっているように見えるのは,レジスターマップです。
AK4497S(新製品) | AK4497EQ(旧版) | |
データシート | ak4497svq-en-full-datasheet-myakm.pdf | AK4497EQ.pdf |
DR,S/N | 129dB(±2.8Vpp) | 128dB(2Vrms) |
PCM | 768kHz | 同左 |
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パッケージ | HTQFP64 (0.5mmピッチ) | 同左 |
ピンレイアウト | ![]() |
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レジスターマップ | ![]() |
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レジスターマップは変ってはいるけれど
AK4497Sではレジスターの0DH以降が大きく変っています。変っているというか、記載があります。
ただ、問題なのは、そのレジスターを変更したら、何がどうかわるかの記述がまったくありません。
なにやらFIRフィルターの設定が変えられるようなのですが、説明がなければ意味ないなあ〜。
それに、デフォルトはずべて”0”になっているので、それに置き換えたら、レジスターマップはAK4497EQと同じです。
ということは、AK4497EQもAK4497Sと同様にFIRフィルターの設定ができるようになっているのかもしれません。
これだけの説明だと、意味がないなあ〜。
0DH以降のレジスターの使い方が判るものがないか、下記の資料もみてみましたが、該当する記載はないようです。
ak4497svq-en-applicationnote-myakm.pdf
ak4497svq-en-evaluationmanual-myakm.pdf
結論
AK4497SはAK4497EQに置き換えができそう!
レジスターマップも変わらないから、ソフトも同じでいけるかも。
面白そうなので1個買ってもいいかな〜. それよりAK4499EXが放置ブレ―になっているなあ〜。
(とりあえず、おしまい)