ダウンサイジング?の巻き(DAC9038Sは実現するか?) 2017.1.19
ES9038PROを入手しました。AK4497も ではいきなりES9038PROをDUALで使ったものを検討しましたが、
前作のES9018Sを使ったDACでは、シングルから取り組みました。
前作では
まず、DAC9018S を検討(ES9018を調べてみよう!の巻き) 。 このときマスタークロックがBCKの逓倍でないと
ES9018Sのジッタ抑制機能のであるDPLLがのLOWESTではロックがでしないことから、逓倍クロック基板を検討。
その効果を確かめた上でES9018SのDUAL版を検討(ES9018SでDSDシフトパラは実現するか?の巻き)。
さらに電圧レギュレータに低ノイズ品を用いたRENEW版を検討(1.2Vのレギュレータは?の巻き)
という感じでした。
DAC9038DではいきなりDUAL使用で、かつクロック逓倍、さらに超低ノイズレギュレータの採用など
盛りたくさんの内容でスタートしましたが、もっとおきらくにES9038PROが使えるDACをラインアップに
加えるべくDAC9038Sを検討してみましょう。
構成は
ES9038PROのシングル使用が基本です。ただし、レギュレータについては超低ノイズのADM7154の使用については
性能をスポイルするわけにはいかないので、そのまま採用です。逓倍クロックについてては、100MHzの固定周波数でも
DPLLのロックがすることが確認できたので、今回は省略です。
操作についてはフルファンクションモードをベースにして20列と16列の両方のLCDにも対応させます。
描いてみました。
シングル使用なので、DACを中央下側に配置してみました。
SPDIFのエンコーダもES9038PROに任せますので、部品点数はかなり少ないです。
ただ、半田付けの難しさはあまりかわらないかもしれません。
こんな感じかな?
さてさて、実現していくかな?
こちらも基板ができました。 2017.2.7
こんな形できました。
一気に他の基板も作成したので、これに着手できるのはいつごろになるかな〜っと。
ようやく着手 2017.2.22
しばらく仕事でバタバタと出張が続いてしまって、なかなか半田ゴテを握ることもできませんでしたが、
久しぶりに工作部屋に戻ったこともあり、半田付けをしました。すでに夜分遅くなっていますが、
半田ゴテを握ると日頃の疲れも癒されます(笑)。
で、
いきなり完成しました(爆)。
といってもそれほど部品点数も多いわけではないので、わりと短時間で完成します。
だいぶSSOPなどの半田付けも慣れてきたと思っていましたが、いざルーペで確認するとブリッジしている箇所がありました。
老眼が進んでいることもあり、肉眼で大丈夫と思っていても安心はできません。でも半田ブリッジがあっても、
半田吸い取り線があれば、鬼に金棒です。簡単にブリッジが解消できるので、これは必需品ですね。
完成しました。部品も少な目なので割りと短時間で完成です。動くかどうかは別ですが・・・・
裏面の様子です。
EXPOSED PADについても半田を十分に流してあります。
動作確認を進めていきましょう!
思い出したように作業再開です。 2017.9.28
いや〜半年以上、放置していましたが、ようやく、時間が取れだしてきたので作業再開です。
まずはソフト開発ができるように、スイッチとLCDをとりつけました。
ソフトはDAC9038Dをベースに
ソフトはDAC9038Dをベースに開発です。というか、DAC9038DからジッタクリーナやシフトDSDなどの機能を削除する
感じでソフトの開発を進めることはできます。ただし、新しくクロックにはSi514をつかっているので、その機能は追加する必要はあります。
まずは基本的な部分を組み上げました。
まずはSPDIFからの入力で動作確認です。
内部のクロックから周波数計算して48kHzが無事計算されていることを確認です。
ついでに、この状態での動作電流を測定しました。やはり結構ながれますね。
動作電流は約0.5A程度です。600mA程度は準備したほうがよさそうです。
さて、どんどんソフトを組んでいきましょう!
基本はDAC9038Dと同じで、サポートしていない機能を省いたバージョンになります。
設定項目 |
表示例および説明 |
変更可能パラメータ |
FRONT |
起動時の画面 |
|
FRONT PAGEの表示詳細 |
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M01 |
キー操作での電子ボリュームの設定を行います。 |
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M02 |
|
電子ボリュームの操作切り替えを行います。 |
M03 |
ディジタルフィルターの設定を行います。 |
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M04 |
|
Rフィルターのバンド幅を設定します。 |
M05 |
|
THD補償ロジックの有効/無効切り替え |
M06 |
|
ディエンファシスの自動設定の有効/無効切り替え |
M07 |
|
ディエンファシスフィルターのバイパスの有効/無効切り替え |
M08 |
|
ディエンファシスフィルターの周波数設定 |
M09 |
|
ノイズディザーの有効/無効切り替え |
M10 |
|
PCM選択時の入力フォーマット設定 |
M11 |
|
マスタークロック周波数選択 |
M12 |
|
ES9038PROのジッタ除去機能の有効/無効切り替え |
M13 |
|
PCM入力時のDPLLバンド幅設定 |
M14 |
|
DSD入力時のDPLLバンド幅設定 |
M15 |
ES9038PROのDPLLのロック速度 |
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M16 |
S9038PROのDPLL値の表示 (上段:Lch、下段:Rch) |
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M17 |
|
マスタークロックおよび
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M18 |
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ES9038PROでの128fsモードの有効/無効切り替え |
M19 |
|
システムリセット(初期化)を行います。 |
M20 |
LCDタイプの設定。 |
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M21 |
|
フロントページへの自動復帰時間を設定します。 |
M22 |
|
ES9038PROのチップIDとソフトバージョンを表示。 |
M23 |
|
マスタトリムを変更します。 |
電源電流を測定してみました 2017.10.15
単一5V供給した場合の電源電流を測定してみました。電流はほぼマスタークロックに依存しますので、
クロック毎に測定しています。
電源測定は基板単体です。LCDにはバックライトのないものを接続しています。
結果は
ほぼ周波数に比例して増大する感じです。100MHz時には約460mAなので、余裕をもたせると600mA程度は必要でしょう。
マスタークロック別の消費電流です(入力はSPIFF0から48kHz同軸)
さて 2017.10.20
準備も整いつつあるので、そろそろリリースしま〜す。
PCM入力時のUNLOCK発生時の対処 2019.5.11
PCM入力時にUNLOCKが発生する場合には下記の資料を参照して対処お願いします。
DAC9038S_MODIFY.pdf
(つづく)