R.さんからいただきました。 2005.7.31

基板だけですが本番用のHPA基板の動作確認がとれましたので、投稿します。
部品面では以下のような変更を行いました。
カップリングコン以外はどれも高性能かつ安価なものを採用しています。

抵抗
一般部分 進、ニッコームのプレート抵抗 1/4Wと1/2W(帰還抵抗のみ)
ソース抵抗 福島双羽 MPC70
半固定 北陸電気(NEC) NEOPOT
プレート抵抗は基板の実装密度が高く、1/2Wでは取り付けが厳しそうなので、1/4Wを多用しました。
汎用の金属皮膜のように高域が強調されることがなくクセが少ないので良いです。
ソース抵抗は許容損失が小さめな分、L分が非常に小さいMPC70を採用
NEOPOTは金属皮膜系で低ノイズなので採用

コンデンサ
カップリングコン フィルムコン ERO MKT1822
デカップリングコン 電解コン 三洋 MV-AX
カップリングにはフィルムコンを使用してみたかったので、コンパクトで容量の大きいMKT1822を使用しました。
ちょっと音が硬いかも?エージングに期待。だめならBGのノンポーラかな?
デカップリングコンには、フィルムコンをパラ接続をしなくても良いように低ESRで周波数特性の良い三洋の電解コンを使用しました。
MUSE系がさわやかな音なら、三洋AXはガッツのある感じ?現○.comで再入荷を期待。

TR、FET
TR 2SA999/2SC2320 バイアス回路のみ 2SC2458
MOSFET  J313/K2013
2SA999/2SC2320は、ftが若干高い以外は平凡な性能の三菱の汎用TR
オーディオ用の小信号TRに比べ中低域が充実した音質で◎
隠れた名石ですが残念ながら製造中止
Q13の周りは密度が高く、小型の2SC2458でないと実装が困難でした。
J313/K2013は小型ながらGmが高めで入力容量も小さいので非常に高性能なアンプにできる点がGood 音質面では全般的に明るい音で少し硬い印象の音
根暗な表現は苦手なので、ここはTRに変更した方が良いかも?

回路面での工夫は以下のような工夫を行いました。
電源回路の電圧増幅段へのジャンパーをパターンカットして18オームを挿入することで高周波ノイズをカット
NFBのループから電解コンを削除
出力の短絡保護抵抗を削除

以上のような変更で試作機に比べて、随分落ち着いた音でかつ情報量が多く、ボーカルなどの余韻やライブもののホールトーンの再現性がアップした感じです。
あとは、バラック組みのまま終段を石に変更した方がよいかどうか確認し、電源回路の製作に移っていく予定です。


とのことです。これって定数バージョン3でしたっけ?




Tezzinoさんからいただきました。2005.8.6

DAC1704-4D、プロトタイプですけど、ついに出来ました。しかし俺は仕事がノロい、8ヶ月かかっちゃいました。音、良いです!繊細さと、切れ込みと、解像度が合体した重厚感、そしてその重厚さに低音が絡んでいます。音像は前にカチッと出てきます(以前使用していたDACと比較)。

作りとしては安井先生を意識して、アースの流れを、電源から基板へ、基板からサブシャーシーへ、サブシャーシから一点グランドへと。また入力近くに直接アースを持って行き(すいません、基板にちょっと穴を開けちゃいました)、尚且つアースループが起きないようにしたつもりです。効果は、お恥ずかしい、はっきり言ってわかりません(オシロ等、測定器が買えるようになるといいなあ)。
サブシャーシーの必要性はACからのノイズの混入、過電流の影響からの回避が目的らしいです。アースの流れを、またアース線の太さ等を変えると、やはり音の雰囲気は変わるようです。今、DAIのサブシャーシーからシャーシー間のアース線の代わりに、よく安井先生が使うフィルターをつけてみましたら音が落ち着いてきた感じがします。しばらくの間このままで様子をみる事にします。しかしケースに入れる時はもっとコンパクトで立体的にしようかな、それともこのまま平らで行こうかな。電源基板はLM317/337が使えるように改造しました。基板の裏側はコンデンサと抵抗が,もう過密状態です。接触しないかちょっと不安です。


とのことです。各基板が銅板の上に配置されているのがわかります。さすがにこのままだと大きいですね(50cm四方はありそう)。
立体的に納めるにはかなりの工作が必要になりますね。できあがり時には投稿期待しています。








Kさんからいただきました。2005.8.7

LM3886アンプが完成しましたのでご報告させていただきます。
今回はタカチのHENケースを使い、電源部、アンプ部をセパレート型にし、半ば強引にケースに組み込みました。

ケースを放熱板代わりに使いたかったので、レギュレータ、LM3886の足を曲げ加工してケース底板に取り付けています。
組みながら配線を半田付けしていったので、完成した段階で分解不可です。 ^^;)

音出しを急ぐ余り、電源のLEDを取り付けるのを忘れてしまいました。
そのうち気が向いたらいつもの3mm青を付けようと思います。

ただいま慣らし運転中ですが、中高域が非常に綺麗で、すがすがしい?音に感じます。
電源は+−20Vで使ってますが、ケース全体が結構熱くなっているので、LM3886はそれなりに熱くなっているようです。

とのことです。なるほど巧くLM3886をシャーシにとりつけましたね。
またVRも少し下げて取り付ければ、シャフトを切らずにボリュムーをパネル面一にできます。








NGAさんからいただきました。 2005.8.10
ヘッドフォンアンプ2作目が完成したので投稿します。回路定数
1は音が硬い傾向にあるようで、いろいろ試行していたら途中から急遽シャーシから放熱板が生えてなんとも恥かしい姿になってしましました。100Wクラスパワーアンプと見間違うようなシャーシ・放熱板・物量投入ですがこれでもヘッドフォンアンプです(笑)。
最初、フロントパネルとバックパネルがメーカー黒塗装のせいでそのままの組みつけではシャーシアースから浮いている事に気づかず微小ハムに悩まされましたが、パネルをアースに繋いだらピタリと止まりました。電源はB2基板で左右独立の±16V、終段は2SJ201/2SK1530でアイドル電流は約350mA(R23両端で700mV強)にしています。


とのことです。ヘッドホンアンプでアイドル電流350mAは強烈ですね。この電流値の増減で、音の変化っていかがしょうか?









本チャン用HPA by ヒロ 2005.8.18

本チャン用のHPAをようやく作りました。回路定数はほぼ1のままですが若干変わっています。
1.FETはIRFP140とIRFP9140へ
 Ids=20Aのもので、某メーカのヘッドホンアンプにも使われているそうです。
 容量の割には安価(@300円くらい)です。ケースの底板に直接FETを取り付けていますので放熱効果も高いようです。アイドル電流は100mAくらいに設定しています。

2.ドレイン抵抗を2.2→1Ωへ
  スピーカ駆動も考えていますので、少し低めの値に交換しました。R.さんからの頂きものです。

3.入力段のTRに高hfeに
  これもR.さんからの頂きものです。とくにペア取りはしていません。

4.FB抵抗を560→1kΩとしてゲインを約20dBとしています。

電源回路は左右別レギュレータにしています。本当は左右別ではなく、電圧増幅段と電力増幅段をセパレートにしようと思っていたのですが、途中で計画変更しました(配線面倒そうなので途中で挫折)。電源コンデンサはMUSEをつかい6800uF/25Vをパラにしています。回路の動作電圧は18Vに設定。これで電圧振幅は10Vくらいです(結構損失が大きい)が、低インピーダンスのヘッドホンにはこれで十分です。
念のためヘッドホンの保護のために出力には100Ωの抵抗を直列にいれています。そのためかボリュームのつまみは12時を越えた位置でつかいます。
 あとスピーカの接続も考えてインピーダンス補正のため出力にはコイルと抵抗を入れています。もちろん、MUTINGリレーも入れました。

一応レタリングもして、かっこよくしたかったのですが”つまみ”を買う勇気がなくて(結構高い!)とりあえず手元にあったものをつけています。
ちょっとレトロな感じもありますがやっぱり似合っていないなあ〜。早く交換しようっと。

音の印象ですが、音が早いです。なんとなく風が吹いている感じ(笑)。R.さんが言っていたようにボーカルとの相性はいかがでしょうか?
今井美樹のCDでも聞いて確認してみましょう(最近ご無沙汰しています)。










づかさんからいただきした。2005.8.22

ディスクリートオペアンプを使ってコントロールアンプを作りました。
以前つくったオペアンプ使用のコントロールアンプの電源とアッテネー ターはそのまま流用し、評価ボードで紹介されている回路をラインアンプ用の 定数の方で組み上げただけです。 抵抗は本当はデールのNS-2Bが好きなのですがスペースと予算の関係でニッコームの板抵抗に制振素材の金属板を巻いたものを使ってみました。 あと、基盤上のケミコンを使うべき場所は全て、
チップの大容量積層セラミックコンデンサを使ってみました。
 A3とA6をソケットで差し替えて聞けるようにしましたが、A6の音が大変私好みに仕上がり喜んでいます。 
URL: http://nontroppo.hp.infoseek.co.jp/index.htm

とのことです。プリはシールド板があり耐ノイズを考慮した実装になっています。
詳しくはHPをみていただいた方がいいかもしれませんね。


 




yosさんからいただきました。2005.9.4
はじめての半導体アンプの製作でしたが、無事完成させることが出来ました。
部品点数も少なく、半田付け初心者の方にもお薦めな基板のように思いました。
完成後も充分実用的な音で楽しめますし、このような基板を通してオーディオの自作ファンが増えていくといいなぁ、と思います。
さて、特徴としては、検索して出会った方のサイトを参照し、電源部をモノラル構成にしたことでしょうか。あとは、手を入れてお勉強し易い様に、バラック仕様で組み上げました。うーん「お勉強DAC」も、未だにバラックのままなんですよね、OPAMPを交換して遊び易い様に。(^^;
早くケースに入れてあげないと。
それと「お勉強DAC2」の方は、後はコンデンサ類とシャーシを購入すれば、部品は全て揃うという所なんですが、まだ先は長そうです。
最後になりますが、拙HPにてリンクさせて頂いています。
http://www.shirakami.or.jp/~yos/LM3886/LM3886%20Power%20Amplifier.html

とのことです(HPに詳しいことが書かれています)。電源部へのコスト投下が大きいですが、効果はいかが?




Kさんからいただきました。2005.9.11

ヘッドフォンアンプがようやく完成し、エージングも一段落したので投稿させてください。Rさんバージョンの定数2で作成しました。
トランジスタは2SA992/2SC1845、2SA1015/2SC1815と指定通りでFETはパワーアンプ基板でも使用した2SK1529/2SJ200を使用しました。
カップリングコンデンサはMUSEのBP22μと部品箱にあったASCの0.1μをパラで使用しました。
MUSEは裏側に寝かせてくっつけています(笑)
その他のコンデンサはMUSEとサンヨーのWXシリーズを併用しています。
途中でシールド線が足りなくなってしまったので、入力からボリュームまでは平編み銅線を片面落しにした2芯シールド(もどき?)線を自作し、SFチューブに入れて使用しました。
ケースは展示処分品を買ってきて死蔵していた物を使いました。
 
バイアス電流は50mAに設定しています。(この放熱板ではここいら辺が限界のようです)
初段のHfeをある程度そろえたお陰でオフセットも1mV以下で落ち着いています。
心配していたポップノイズも全くありません。
 
電源部は少し凝ってみました。
4トランス(16V1A)それぞれを整流し、LM350Tで±15.3Vに安定化しています。
(安定化基板は二階建てにしています)
また一次側と二次側それぞれにスナバ回路を入れています。
この電源は「50歳からのオーディオ」というHP
http://kazur-web.hp.infoseek.co.jp/910.link/915.sp.uticd.htm
で見た瞬間、いつか参考にしたいと思っていて今回やっと実現しました。
といってもこっちは電力増幅部が無く、安定化もLM350Tなので「半分だけ」といったところでしょうか(^^;
 
肝心の音ですが、とにかく音の臨場感が凄いです!ライブ音源を聴いた時には鳥肌が立ちました。
それから漲るような低音が印象的です。現在使用しているHD580と組み合わせると(私には)「ちょっと低音が出過ぎ?」という位に良く鳴ってくれています。
それまで使用していた窪田式プリ兼HPAはゆったりとした音なのでその日の気分によって使い分けられそうです(^^)
最後になりましたがヒロさん、Rさん、素晴らしい基板&回路をありがとうございました!
 


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その他に電圧増幅基板を使用したパワーアンプ、比較視聴に使用した窪田式プリ兼HPA、余った電源基板を使用したDSIXもどきを添付させて頂きました。御覧頂けたら幸いです。
パワーアンプはRSのトロイダル(30V225VA)を使用し、電圧増幅部に窪田式電源基板で安定化した±23Vを、電力増幅部にニチコンKG(50V15000μ)を使用して36Vを供給しています。バイアス電流は150mAに設定しています。
Nさんのパワーアンプを参考に製作したので使用したトランジスタは同じです。
(DCアンプはちょっと怖かったのでカップリングコンデンサはつけました。)
ただ初段をちゃんとペア取りしなかった所為か解りませんが、Lchのオフセットが−50mV以上絞りきれなかったのが心残りです。
それ以外は、現在とても綺麗な音で鳴っています。
 



窪田式プリアンプは氏の著作『半導体アンプ製作技法』に載っていた上下対称アンプ基板です。
特徴として入力にPGA2310を搭載した電子ボリュームを使用しています。
また奥のリレーは出力セレクター兼ヘッドフォンを挿した時のライン出力ミュート用です。
またPGA2310の強烈なポップノイズを防止するためにもリレーを利用しています。(手前の黒い箱はディレイタイマーです)
電源はノグチトランスのカットコア35V0.4Aです。
 
DSIXは柴崎先生の作例を全く無視して作ってしまいましたが、それでも顕著な効果が出ることに驚いています。
コンデンサの頭についているブロッコリーみたいなのはGC(グリーンカーボランダム)という砥石の一種で、音を滑らかにする効果があるそうです(^^;
GCあり、なしで聞き比べたのですが私には違いがわかりませんでした。
しかしながら1kg単位の注文しか受け付けない所で買ったので一生かかっても使い切れそうにないGCが部品箱に鎮座しています(笑)
捨てるのも勿体無いので、NOSDAC2のデカップリングコンにぺたぺた、電源基板のデジタル部の電解コンにまたぺたぺたとなんとか減らそうと努力しているのですがちっとも減りません(笑)
 
ヒロさんのキットのお陰で右も左も解らない「初心者」から「初級者」位には成長する事が出来たと思っています。(最新作のHPAはノートラブルで完成しました!)
パワーアンプの製作では猛烈なハムノイズに一月ほど悩まされ、アースラインの引き回しの勉強になりました。意味の無いダイオードのノイズ吸収コンデンサはその悪戦苦闘の名残としてあえて残しておきました(笑)
 この他にNOSDAC2(I/V、LPFをディスクリート基板で製作予定です)、そして最後の楽しみに取ってあるDAC1704S(配線するだけで完了です)と楽しみはまだ続きそうです。

とのことです。いろいろと工夫されて作られています。最後のコンデンサのブツブツは知らない人が見れば「部品が溶けてるよ」っていわれそうですね。もっともケースの中を見ることはないとは思いますが(笑)。

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