Renew DIV5142をつかった各種接続方法 2025.1.30

ここではRenew DIV5142ならびにCONTROLLER UNIT for RP2040をベースとして使用した、
ディジタルチャンネルデバイダーに関する情報を提供します。

2025.1.30 初版
2025.2.1 部分修正
2025.2.5 v1.5追加分
2025.2.25 v2.0情報追加


ここで登場する基板は主に下記になります。

基板名 概要 製作資料 関連検討記
Renew DIV5142 PCM5142のminiDSP機能をつかったディジタルオーディオのDSPユニット RenewDIV5142Manual.pdf DIV5142の統合コントローラ(PICO)を検討する!の巻き
DIV5142の統合コントローラ(PICO)を検討する!の巻き(その2)
DIV5142の統合コントローラ(PICO)を検討する!の巻き(その3) 
DIV5142の統合コントローラ(PICO)を検討する!の巻き(その4)
CONTROLLER UNIT
for RP2040
Raspberry Pi PICOをつかったI/Oボード ControllerUnitForRP2040Manual.pdf
DAC4493-I2C AK4493を用いたDAC。CONTROLLER UNITで制御可 DAC4493_I2CManual.pdf 外部I2C制御のシンプルなDACを検討してみる!の巻き
DAC1795-I2C AK4493を用いたDAC。CONTROLLER UNITで制御可 DAC1795_I2CManual.pdf
Precision DELAY BCK毎にPCM(I2S)信号の遅延が可能 PrecisionDelayManual.pdf ちょっとTea Time!? 分解能を上げたタイムアライメントを考える!の巻き
D26902 PCM(I2S)の相当量の遅延が可能。DSPの遅延機能との併用が効果的。 D26902Manual.pdf デジタルデレイ(NJU26902)を試してみる?の巻き


目次およびソフトウエア

内容 ソフトウエア
Ver2.0
1〜5 Renew DIV5142を1枚のみ使用した4WAYチャンネルデバイダー
Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー
Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー
 (ユニット間距離補正有り)

Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー
Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー
 (ユニット間距離補正有り)
RD5142_ALL_v2_00.uf2
基本的な操作方法

内容 ソフトウエア:右or左クリックでDL
ver1.5 (*)
1 Renew DIV5142を1枚のみ使用した4WAYチャンネルデバイダー
RD5142_4w_1b_lcd.uf2
2 Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー
RD5142_2w_1b_lcd.uf2
3 Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー
 (ユニット間距離補正有り)
RD5142_2w_1b_delay_lcd.uf2
4 Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー
RD5142_4w_4b_lcd.uf2
5 Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー
 (ユニット間距離補正有り)
RD5142_4w_4b_delay_lcd.uf2
A 基本的な操作方法
B その他
i)既存のDIV5142を使う場合
ii)RenewDAI9211を入力に使う場合

VERSION DATE CONTENT
1.2(DRAFT) 2025-JAN-25 PCM9211使用DAIの接続を追加
1.3(DRAFT) 2025-FEB-1 SRC4137接続可に修正
MUTE機能追加(DSPによるMUTE追加で外部DAC接続時のMUTEも可)
1.4 2025-FEB-1 DSPボードチェック強化
リリース開始
1.5 2025-FEB-5 フィルタ設定について4データの保持が可能に追加。
起動時のクロックチェック方法を改訂。
2.0 2025-FEB-25 V1.5からの主要変更点
*24素子のイコライザ―機能を追加
*LCDに加えてQVGA(480x320)のグラフィックパネルも使用可
*ソフトを一つに集約

(*)DLは自由です。改編等は予告なく行うことがあります。また、本ソフトウエア使用により発生する損害については一切の責任を負いません。


使用するPICO(CPU)は下記のものになります。コンパチ品でも大丈夫です。
ソフトウエアのインストール方法はA.基本的な操作方法に記載しています。


引用:https://akizukidenshi.com/catalog/g/g116132/ 

下記にそれぞれに接続ならびに制御ソフトのインストール方法、操作方法を示します。
それぞれの設定で、重複している箇所は省略しますので、最初から一読ください。


0. Controller UNITへの表示器の接続方法
(a)LCDを使う場合
  20列x4行のパラレル接続LCD(SC2004など)を使用します(I2Cタイプは現在未対応です)。
  CONTROLLER UNITのCN3あるいはCN4を使用して接続します。


(b)QVGAを使う場合(ソフトVer2以降)

  480x320ドット(QVGA)のTFTパネルを使用します。SPI通信を選択ください。
  CONTROLLER UNITのCN5を使用して接続します。

  パネルのドライバはST7796を想定していますが、未確認ですがILI9488でも動作すると思われます。
 (もともとのドライバソフトはILI9340ですがST7796でも動作したため),
 CN5とはピン配列が異なりますが、下記のもので動作確認しています。

パネルの回りが金属枠になっているので、ガラスの欠け等を防ぎやすいのでこれが推奨です。


CONTROLLER UNITとの接続は下記になります。9本で接続しますが、
接続不要のものや、VCC接続のものがありますので、実質は6本のみで可です。

CONTROLLER
UNIT(CN1)
QVGAコネクタ   備考
Pin1 VCC Pin2 VCC
Pin2 GND Pin1 GND
Pin3 CS Pin7 CS
Pin4 RST Pin5 RST VCC接続で可
Pin5 D/C Pin6 DC
Pin6 SDI Pin4 SDA
Pin7 SCK Pin3 SCL
Pin8 LED Pin8 BL VCC接続で可
Pin9 SDO Pin9 SDA-O 接続不要


1. Renew DIV5142を1枚のみ使用した4WAYチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)

(a)機能概要
  CH1〜CH4の4WAY-BPF(バンドパスフィルター:LPFとHPF設定)
  設定:カットオフ周波数(通過、20〜20 000Hzで1Hz毎に調整可)及び通過ゲイン(0〜-20dB、0.1dB毎)
  フィルター減衰率:
    E24選択時 -24〜-144dB/Oct、-24dB/oct毎 @44.1kHz〜96kHz
    E12選択時 -24〜 -72dB/Oct、-24dB/oct毎 @44.1kHz〜192kHz
  フィルター種類:
    バターワース(Q=0.707)あるいはLINKWITZ(Q=0.5)
  DAC、DAI制御:
    DAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cが接続されている場合はボリューム制御が可能です。
    RenewDAI9211と接続されている場合は、入力制御が可能です。

  その他: 赤外線コントロールなど

<Renew DIV5142のminiDSP構成>

(b)接続
 (i)CONTROLLER UNIT と Renew DIV5142との接続
 下図を参照して接続します。
  * CONTROLLER UNIT for RP2040とRenew DIV5142のCN1,CN2は共通接続.
  * 電源はCONTROLLER UNIT for RP2040に5Vを供給し、JP2を接続
  * Renew DIV5142の電源はCN1から供給とし、JP5を接続
  * Renew DIV5142のI2Cポートは”1”を接続
  * Renew DIV5142のJP1〜3はすべて”D”側を接続
 

CONTROLLER UNIT for RP204とRenew DIV5142とのCN1(A、B)、.CN2(A、B)は同一位置にありますので下図のように
コネクタによる接続ならびにフラットケーブルによる接続のどちらも可能です。

   

 (ii)Renew DIV5142とDACとの接続
  ※ DACは既存のものでも構いません。
  ※ DACへの接続はCH1〜CH4を使用します。
  ※ DACにDAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cを接続する場合は、下図を参照に接続します。
     % DACへはCONTROLLER UNITのI2C6を使って接続します。
        DAC基板のI2CアドレスのJP1,JP2はどちらも次の設定Noとします。
         Renew DIV5142出力 CH1の場合 : JP1=0、JP2=0
                        CH2の場合 : JP1=1、JP2=1
                        CH3の場合 : JP1=2、JP2=2
                        CH4の場合 : JP1=3、JP2=3

     % Renew DIV5142とDACの間にPrecision DELAY基板を挿入することも可能です。
        Precision DELAY基板のI2CはCONTROLLER UNITのI2C5ポートに接続します。
        この場合、Precision DELAY基板のI2Cアドレスの設定NoのJP1は次とします。
         Renew DIV5142出力 CH1の場合 : JP1=0
                         CH2の場合 : JP1=1
                         CH3の場合 : JP1=2
                         CH4の場合 : JP1=3
               
               DACとPrecision DELAYとのI2C接続
     (CONTROLLER UNITのシルク入れ替え間違いがあるので注意:上図が正)


2. Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)

(a)機能概要
  Renew DIV5142のCH2,CH4出力の2WAY用チャンネルデバイダ(CH2:LPF(ウーハ用)、CH4:HPF(ツイータ用))
  設定:カットオフ周波数(20〜20 000Hzで1Hz毎に調整可)及び通過ゲイン(0〜-20dB、0.1dB毎)
  フィルター減衰率:
    -24〜-288dB/Oct、-24dB/oct毎 @44.1kHz〜192kHz
  フィルター種類:
    バターワース(Q=0.707)あるいはLINKWITZ(Q=0.5)
  DAC制御:
    DAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cが接続されている場合はボリューム制御が可能です。
    RenewDAI9211と接続されている場合は、入力制御が可能です。

  その他: 赤外線コントロールなど

<Renew DIV5142のminiDSP構成>

(b)接続
 (i)CONTROLLER UNIT と Renew DIV5142との接続
 下図を参照して接続します。
  * CONTROLLER UNIT for RP2040とRenew DIV5142のCN1,CN2は共通接続.
  * 電源はCONTROLLER UNIT for RP2040に5Vを供給し、JP2を接続
  * Renew DIV5142の電源はCN1から供給とし、JP5を接続
  * Renew DIV5142のI2Cポートは”1”を接続
  * Renew DIV5142のJP1=CH1, JP2=D, JP3=CH3に接続

(ii)Renew DIV5142とDACとの接続
  ※ DACは既存のものでも構いません。
  ※ DACへの接続はCH2,CH4を使用します。
  ※ DACにDAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cを接続する場合は、下図を参照に接続します。
     % DACへはCONTROLLER UNITのI2C6を使って接続します。
        DAC基板のI2CアドレスのJP1,JP2はどちらも次の設定Noとします。
         Renew DIV5142出力 CH2の場合 : JP1=1、JP2=1
                         CH4の場合 : JP1=3、JP2=3

     % Renew DIV5142とDACの間にPrecision DELAY基板を挿入することも可能です。
        Precision DELAY基板のI2CはCONTROLLER UNITのI2C5ポートに接続します。
        この場合、Precision DELAY基板のI2Cアドレスの設定NoのJP1は次とします。
         Renew DIV5142出力 CH2の場合 : JP1=1
                         CH4の場合 : JP1=3
               
               DACとPrecision DELAYとのI2C接続
     (CONTROLLER UNITのシルク入れ替え間違いがあるので注意:上図が正)


3. Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正有り)

(a)機能概要
  Renew DIV5142のCH2,CH4出力の2WAY用チャンネルデバイダ(CH2:LPF(ウーハ用)、CH4:HPF(ツイータ用))
  設定:カットオフ周波数(20〜20 000Hzで1Hz毎に調整可)及び通過ゲイン(0〜-20dB、0.1dB毎)
  フィルター減衰率:
    E24選択時 -24〜-288dB/Oct、-24dB/oct毎 @44.1kHz〜96kHz
    E12選択時 -24〜-144dB/Oct、-24dB/oct毎 @44.1kHz〜192kHz
  フィルター種類:
    バターワース(Q=0.707)あるいはLINKWITZ(Q=0.5)
  ユニット間距離補正:LRCK毎での時間差設定可(最大240LRCK)
    48kHz時:空間分解能7.2mm(最大1.72m)
    96kHz時:空間分解能3.6mm(最大0.86m)
   192kHz時:空間分解能1.8mm(最大0.43m)
   PrecisionDELAYとの併用でBCK単位(1/64LRCK)での遅延制御も可能。

  DAC制御:
    DAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cが接続されている場合はボリューム制御が可能です。
    RenewDAI9211と接続されている場合は、入力制御が可能です。

  その他: 赤外線コントロールなど

<Renew DIV5142のminiDSP構成>


(b)接続
 下記と同じ
 「2.Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)



4. Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)

(a)機能概要
  Renew DIV5142を複数枚(1〜4枚の任意)を使用し、各基板はそれぞれ独立したBPFとして機能します。
  設定:カットオフ周波数(通過、20〜20 000Hzで1Hz毎に調整可)及び通過ゲイン(0〜-20dB、0.1dB毎)
  フィルター減衰率:
    -24〜-288dB/Oct、-24dB/oct毎 @44.1kHz〜192kHz
  フィルター種類:
    バターワース(Q=0.707)あるいはLINKWITZ(Q=0.5)
  DAC制御:
    DAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cが接続されている場合はボリューム制御が可能です。
    RenewDAI9211と接続されている場合は、入力制御が可能です。

  その他: 赤外線コントロールなど

<Renew DIV5142のminiDSP構成>

(b)接続
 (i)CONTROLLER UNIT と Renew DIV5142との接続
 下図を参照して接続します。
  * CONTROLLER UNIT for RP2040と複数のRenew DIV5142のCN1,CN2は共通接続.
  * 電源はCONTROLLER UNIT for RP2040に5Vを供給し、JP2を接続
  * Renew DIV5142の電源はCN1から供給とし、JP5を接続(すべて共通)
  * Renew DIV5142のI2Cポートは1枚目は”1”を接続、2枚目は"2"を接続、
     3枚目は”3”を接続、4枚目は"4"を接続、
  * Renew DIV5142のJP1=CH1, JP2=CH2, JP3=CH3に接続(すべて共通)


(ii)Renew DIV5142とDACとの接続
  ※ DACは既存のものでも構いません。
  ※ DACへの接続は各RenewDIV5142のCH4のみを使用します。
  ※ DACにDAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cを接続する場合は、下図を参照に接続します。
     % DACへはCONTROLLER UNITのI2C6を使って接続します。
        DAC基板のI2CアドレスのJP1,JP2はどちらも次の設定Noとします。
         1枚目のRenew DIV5142出力 JP1=0,JP2=0
         2枚目のRenew DIV5142出力 JP1=1,JP2=1
         3枚目のRenew DIV5142出力 JP1=2,JP2=2
         4枚目のRenew DIV5142出力 JP1=3,JP2=3

     % Renew DIV5142とDACの間にPrecision DELAY基板を挿入することも可能です。
        Precision DELAY基板のI2CはCONTROLLER UNITのI2C5ポートに接続します。
        この場合、Precision DELAY基板のI2Cアドレスの設定NoのJP1は次とします。
        1枚目のRenew DIV5142出力 JP1=0
         2枚目のRenew DIV5142出力 JP1=1
         3枚目のRenew DIV5142出力 JP1=2
         4枚目のRenew DIV5142出力 JP1=3


5. Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正有り)

(a)機能概要
  Renew DIV5142を複数枚(1〜4枚の任意)を使用し、各基板はそれぞれ独立したBPFとして機能します。
  設定:カットオフ周波数(通過、20〜20 000Hzで1Hz毎に調整可)及び通過ゲイン(0〜-20dB、0.1dB毎)
  フィルター減衰率:
    -24〜-216dB/Oct、-24dB/oct毎 @44.1kHz〜192kHz
  フィルター種類:
    バターワース(Q=0.707)あるいはLINKWITZ(Q=0.5)
  ユニット間距離補正:LRCK毎での時間差設定可(最大240LRCK)
    48kHz時:空間分解能7.2mm(最大1.72m)
    96kHz時:空間分解能3.6mm(最大0.86m)
   192kHz時:空間分解能1.8mm(最大0.43m)
   PrecisionDELAYとの併用でBCK単位(1/64LRCK)での遅延制御も可能。

  DAC制御:
    DAC4493-I2CあるいはDAC1795-I2Cが接続されている場合はボリューム制御が可能です。
    RenewDAI9211と接続されている場合は、入力制御が可能です。

  その他: 赤外線コントロールなど

<Renew DIV5142のminiDSP構成>

(b)接続
 下記と同じ。
 「4. Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)」


6.(グラフィック)イコライザ機能を使う場合

イコライザ機能をつかう場合には、PCM5142を2個搭載したイコライザ基板をチャンネルデバイダの前段に配置します。
接続ブロック図は下記のようになります。


イコライザ基板の挿入位置(ブロック図)

イコライザ基板の入力(CN2)にはDAI基板等からI2S信号を入力し、CN4(CH2)の出力をCONTROLLER UNITならびに
フィルター基板に分配します。

具体的な接続方法

イコライザ基板ではPCM5142を2個のみ使用するため、CH3,CH4に使用する部分は実装不要です。

イコライザ基板ではハッチング部分は実装不要です。

イコライザ基板の設定を下図に示します。電源はCN1を経由して供給するか、
POWER端子から5Vを供給してください。
I2Cについてはポート5を使用します。またCH1,CH2のPCM5142
はカスケードで使用するので、JP1=CH1に接続します。JP2,JP3は接続不要です。


イコライザ基板の設定

A.基本的な操作方法

(1)PICOへのソフトウエアのインストール方法
  下記の手順にておこなってください。
   (i)基板類に電源を投入(*1)
   (ii)PICOへUSBケーブルを接続
   (iii)PICOのBOOTスイッチを押しながらCONTROLLER UNITのSW5(RUN)を押す
   (iv)PCのエクスプローラにPICOの仮想ドライブが現れるのでDLした制御ソフト(UF2)をマウスでドラッグ
     →ソフトウエアがインストールされたら仮想ドライブが消えます。
   (v)USBケーブルを抜く
   (vi)電源を切る

  (*1)基板類に電源を給電する前にUSBを挿した場合、USBから基板に電源が供給されるため
    USBハブの電流容量を越える場合があり、正常に動作しない場合があります。

 上記でPC上にPICOの仮想ドライブが現れない場合は、下記の方法を試してみてください。
   (i)PICOを基板から抜き、単体にする。
   (ii)PICOのBOOTスイッチを押しながらUSBケーブルを挿入する。
   (iii)PCのエクスプローラにPICOの仮想ドライブが現れるのでDLした制御ソフト(UF2)をマウスでドラッグ
     →ソフトウエアがインストールされたら仮想ドライブが消えます。
   (iv)USBケーブルを抜く
   (v)PICOを再度、基板に挿入する。

(2)初期化
 ソフトウエアをDLした場合は、最初にかならず初期化をおこなってください(*2).

<ver1.5の場合>
 初期化はCONTROLLER UNITのSW1を押しながら、リセットあるいは電源立ち上げを行います。
 画面にINITIALIZEと表示されれば、SW1を離してかまいません。

<ver2.0の場合>
LCD(SC2004)を接続している場合は、SW1を押しながらリセットあるいは電源立ち上げを行います。
QVGA(480x320)を接続している場合は、SW2を押しながらリセットあるいは電源立ち上げを行います。
次に、システムの構成を選択します。SW3で選択し、SW4で決定します。

この画面がでたら、.SW3で構成を選択して、SW4を押します。

0:RD5142x1 & 4Wa 1. Renew DIV5142を1枚のみ使用した4WAYチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)
1:RD5142x1 & 2Way 2. Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)
2:RD5142x1 &2W-DELAY 3. Renew DIV5142を1枚のみ使用した2WAYチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正有り)
3:RD5142xn & nWay 4. Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正なし)
4:RD5142xn & nWayDLY 5. Renew DIV5142を複数枚使用した高次減衰率のチャンネルデバイダー(ユニット間距離補正有り)

SW4を押した後、次の画面が表示されます。設定パラメータをすべて初期化する場合は
5秒以内にSW3を押します。なにも押さなければパラメータは初期化されません。これは
構成を変更した場合でも、パラメータを変更せずに引き継ぐためです。

パラメータ初期化には、この画面がでたのち5秒以内にSW3を押します。


 (*2)初回のソフトウエアのインストール時には自動的に初期化を行いますが、
   2回目(他の制御ソフトウエア含む)時においては、過去のデータが保持されたままになるので、
   念のため初期化を推奨します。

(3)赤外線リモコンの学習
<ver1.5の場合>
  赤外線リモコンの学習はCONTROLLER UNITのSW4を押しながらリセットあるいは電源投入を行います。
<ver2.0の場合>
  メニュー内のリモコン学習の項目がありますので、それを選択してSW4を押します。

  IRR LEARNING STARTと表示されますので、対応する機能にあわせて、
  赤外線リモコンのボタンを短く押す(タップ)します。学習と確認(VERIFY)の2回ボタンを押しますが、
  その内容に相違がある場合は、学習から繰り返します。
  学習する内容は下記の9キーです。
    SW1(TERM-)  SW1と同じ。項目戻しにつかいます。
   SW2(TERM+)  SW2と同じ。項目送りにつかいます。
    SW3(PARA-)  SW3と同じ。パラメータ戻しにつかいます。
    SW4(PARA+)  SW2と同じ。パラメータ送りにつかいます。
    VOLUME INC   DACのボリュームUP
    VOLUME INC   DACのボリュームDOWN
    INPUT INC    DAIの入力切替送り.。
   INPUT DEC   DAIの入力切替戻し.。
    MUTE RELAY   DACのMUTEリレーのトグル動作

 赤外線リモコンの学習が終われば、通常の動作に戻ります。

(4)操作
 LCD画面に現れる"<"が現在調整可能な項目になります。
 項目の変更はSW1(戻し),SW2(送り)で行います。
 パラメータの変更はSW3(戻し)、SW4(送り)で行います。
 項目によっては長押しにより早送り、早戻しが可能です。

No 画面 備考
FRONT
PAGE

クロスオーバ
周波数、ゲイン
設定

4Way版の場合



2Way版の場合(不要な部分は変更できません)
HPF、LPF
 通過及び20〜20000Hzで調整可能です。キーの長押しで早送り、早戻しが可能です。

GAIN

 0〜-20dBで調整可能


4WAY、2WAY版で表示が異なります。不要なところは変更できないか、変更できてもその意味はありません。
イコライザ設定
設定画面


各周波数帯でのゲイン変更(2/5〜5/5)
Ver2.0での追加機能


SET DATA
 4つのイコライザパターンを選択

TOTAL GAIN
 飽和しないように初期ゲインを設定

INPUT

 現在の入力ソース
フィルタ
条件設定
FLT フィルタ次数
 最大次数は構成によって変わります。本来の最大設定次数を越えた場合は、超過分は無視されます。

TYP フィルタ種類
 バターワース、リィンクウィッツから選択

FRQ 周波数応答
 AUTOにすると周波数に応じてフィルタを自動調整します。固定にすると設定周波数でのフィルタ値になります。

FMT
 miniDSPの入力フォーマットです。
I2S,LJ,RJ16RJ24から選択。

REL
 ONでクロスオーバ周波数のLPFFとHPFを連動させて変化させます。

ELM
 miniDSPの構成を12素子,24素子を切り替えます。使用ソフトに応じて12素子固定になる場合があります。
ディレイ設定
DELAY
miniDSPのディレイ設定値(LRクロック単位) 0〜240
大文字Dは実装有り、小文字dは実装無しです。


PRECISION DELAY

外付けPrecision DELAY基板の
設定値(ビットクロック単位)0〜63
大文字Pは実装有り、小文字pは実装無しです。
DAC設定 DF
 DACのディジタルフィルタ設定
 SHARP-rolloff,SLOW-rolloff
 および 
NORMAL-delay,SHORT-delay
 の組み合わせ

FMT
 DACの入力フォーマット

ATT
 DACのATT(VOLUME)設定方法を選択。VRをつかうかENCを使うかを選択
ユーティリティ

<ver2.0で追加>


FRONT RETURN 
フロントメニュに復帰する時間

IRR LEARNING
 赤外線リモコンの学習


機器接続
状況表示

DAI/SRCの接続状況表示


I2C-6に接続されたDACの接続状況表示


I2C-1〜6に接続されているすべてのI2Cデバイスの表示
これはほぼデバッグ用の機能です。
バージョン情報 バージョンならびにソフトウエア内容表示

(現在:version 1.5 or 2.0)


以下、Ver2.0以降でのQVGA画面

No 画面 備考
フロントページ DAC ATT
 DACのボリューム表示

CH DIVIDOR
 ネットワークのデータ選択

EQUALIZER
 イコライザのデータ選択
フィルター設定
(ネットワーク)
項目の説明は最下行に表示
(内容はLCD版とほぼ同じ)


(LCD版との相違点)パターメータの変更はエンコーダで
行います。SW3は表示周波数帯の変更、SW4は
周波数変更の増減量を変更になります。
グラフィックイコライザ INPUT
 入力表示

FCAL(dB)
 飽和しないように初期ゲインを設定

SET PATTERN

 4つのイコライザパターンを選択

(LCD版との相違点)パターメータの変更はエンコーダで
行います。SW3は素子ゲインの移動時の値のコピーの
有無を変更。
ディレイ設定 DSP DELAY
 LRCK分解能での遅延量設定

PREC. DELAY(*1)
 BCK分解能での遅延量設定

RELATIVE DISTANCE
 CH1起点での相対距離表示

(*1)Precision DELAY基板が必要

(LCD版との相違点)パターメータの変更はエンコーダで
行います。
DAC設定 DIGITAL FILTER
 DACのディジタルフィルター設定

INPUT FORMAT
 DACの入力フォーマット設定

ATTENUATION SELECT
 DACのボリューム変更方法選択



ユーティリティ TIMER FOR RETURN FRONT PAGE
フロントメニュに復帰する時間


IRR LEARNING
赤外線リモコンの学習
その他 画面省略
 機器接続情報
 バージョン情報
 等

B.その他

i)既存のDIV5142を使う場合
 Renew DIV5142と既存のDIV5142は基本構成は同じです。そのため、DIV5142を使うことも可能です。
 その場合の接続方法について説明します。
 ※I2C接続
  I2CラインはDIV5142のIC10(未実装のはず)のランドを使うのが便利です。
  接続先 SDA:IC10-Pin5、SCL:IC10-Pin6
  CONTROLLER UNITのI2C接続ポートは上述の接続にて行ってください。
  (DIV5142が1枚のみはI2C1、複数枚使うときはI2C1〜I2C4)

 ※実装素子の取り外し
  PICは取り外してください。
  R9,R10はI2Cのプルアップ抵抗なので、マスタ(CONTROLLER UNIT)と重複しないように取り外してください。

 ※パターン修正
  DIV5142を1枚のみでつかう4WAYの場合:パターン修正ありません。
  DIV5142を1枚のみでつかう2WAYの場合:2WAY版の資料5章に基づいて修正ください。
  DIV5142を複数枚つかう1〜4WAYの場合:2WAY版の修正5章に加えて、CH3も同様の
                             修正をして全てカスケード接続にしてください。

ii)Renew DAI9211を入力につかう場合
 Renew DAI9211を使うことで、SPDIF0〜1、AUX0〜2(PCM、I2S)x3、ADC(96kHz)の入力が可能です。
 ※I2C接続
  I2CラインはSLAVE UNITとシルクのあるU4,U6を使います。
  接続先 SDA:U6、SCL:U4,GND:GNDのどれでもよい。
  CONTROLLER UNITのI2C接続ポートは"I2C5"を使用します。
 
  ※実装部品の取り外し
  PICは取り外してください。

  ※新規に作成する場合 
   新規で作成する場合は、実装部品はハッチング内でかまいません。
   

   PCM9211をリセットを解除するため下記位置に1〜2kΩ程度の抵抗を実装ください。
  
  リセット解除のための挿入抵抗の位置