ちょっとTea Time !? ScanSpeakを修理しよう! 2020.1.30
ハイエンドの音に触れたくて、20年ほど前にScanSpeakのユニットを購入したのだけど、
2度の固着に見舞われて、お蔵入りから廃棄寸前でした。
でも、高かったこともあり再度修理を試みることにしました。
1.ScanSpeakの憂鬱の経緯
・購入は2000年
ScanSpeakのスピーカはダブルウーハの2WAYとすべくツイータとウーハを購入。
なかでも、ウーハはクラシックの18W/8545を選択。これが(も)結構高かった。
当時思い切って買ったスピーカです。
2000年9月ごろの写真。懐かしいな〜。
いい音してたな〜
・固着の前触れ 2011年1月
ウーハから音が出なくなる。そのときはアンプの問題と考えた。
結線をつなぎ変えたら動き出した。気のせいで済ませる。
http://www.easyaudiokit.com/bekkan/okirakumemo2/okirakumemo2.html の1.
・固着の発見&1度目修理2011年9月
コーンが動かない。固着を確信し修理。
http://www.easyaudiokit.com/bekkan/okirakumemo2/okirakumemo2.html の30.
塩を吹いています。
・固着再発、ユニット交換 2016.2
18W/8545に見切りをつけて、ユニットを交換。フランジサイズ最優先で選択。
http://www.easyaudiokit.com/bekkan/okirakumemo3/okirakumemo2016.html の9.
これに取り替えました。これも結構高かった〜。
・修理2回目 2020.1.30 ← いまここ
2.修理のきっかけ
最近スピーカつくりにはまっていて(その1、その2)、また新しいものをつくろうと思っていたところで、
そういえば昔買った高かったScanSpeakがあることを思い出した。
固着していて、使用不可能で、いつか捨てようと思っていたが、なんとなくもったいないので
とっておいたものである。そこで駄目もとでもう1度修理してみることに。
20年もたつとだいぶくたびれ感があります。エッジはゴムなのでOK。取り外し最中の写真です。
3.修理は難航・・・
しばらく見ないうちに、さらに塩を吹いているような気がします。でも、なぜ?
電食だとおもうけと、そもそも原因がわかりません・・・・。アンプにつながっていたことで、何か悪さしたのだろうか?
裏のマグネット部分も塩を吹いています。
腐食の激しいのはマグネット(鉄)とフレーム(アルミ)の接点部分です。アルミが腐食しています。
塩がボイスコイルにこびリついています。濡れた雑巾、いや布で綺麗にふきとります。
塩なのでよく溶けます(嘘。
修理の難航の要因の一つが断線。4つのスピーカすべてが断線していた。
断線部分はボイスコイルではなく、ボイスコイルからでてコーン紙の裏の部分。
すべて同じ場所で腐食し、断線していた(+側)。
この部分がすべてのスピーカで断線。隣(−側)が断線しているものもあった。
修理のために、新しい線をダンパとボイスコイルのボビンの間に穴をあけて通します。
ボイスコイルの一部の被服を剥ぎ取って、新しい線を半田付けです。
後から見返すと、ちゃんと半田が着いているかな〜。
4つのコーンの断線が直りました。今度は、いつまでもつだろう?
4.再組み立て&動作確認
塩を綺麗に削りとった後は組み立て。ゴム用のボンドをつかって張り合わせます。
このとき、もっとも調整で気をつかうのが、ボイスコイルがポールピースにこすれないようにしなくてはなりません。
コーン紙を頻繁に押さえて上下させて、どこにも触れないように位置を調整します。接着剤がすでに付いた状態なので、
すばやく行います。
位置調整が終わったら当て木を作って、ゴムのエッジをフレームに接着固定します。
ボンドは速乾性なので1時間もすれば、ほぼ実用強度でしょう。
で、アンプにつないで50Hzで大入力でコーンを盛大に振って、変な音が出ないかを確認します。
その後に、音楽を鳴らしてみて、音量差がないかを確認です。
どうやら、4つとも無事修理ができたようです。
いまのところは音がでます・・・。
4つとも再生できました。いまのところは・・・
ネジ穴には塩吹きの跡です。
もう3度目の修理は流石に行うことはないでしょう(もう疲れました・・・)。
これでウーハ1個だけの2WAYあるいは3WAYのスピーカをつくって活用していこうと思っています。
で、あまったスピーカは固着したときの予備です(予備も同時に固着するかもしれませんが・・・)。
さて、どのような形のスピーカをつくるかな?
(おしまい)