DAC8741-?は実現するか?(続編その2) 2011.1.3

(前編はこちら)

DAC8741-2のアナログ部分を省略したバージョンを描いてみたけど、
折角なのでもっと違う形の方が楽しいかな〜と思ってしまいます。
でも、その前にやらなきゃならないことが・・・・

まずはDAC8741-2をケースに収める!
Renew DAC1704もまだケースに収めてないけど、PCM1704を使用したDACでケースに収まっているのは
まだ2台(DAC8D SUPER と DAC1704-4D)あるので音を楽しむのはこちらでもいいわけで、まずは
DAC8741-2のケース納めを先行させましょう。

使用するケースはいつものタカチ電機のOS70-37-23SSです。一度使い出したら、デザインの統一上なかなか
浮気することができません。
まずはケース内に必要な基板の配置を検討します。電源が3枚必要になりますがDAC自体が1枚の基板で
収まっているので、比較的余裕をもって配置することができました。

まずはケース内での基板配置を決定

配置がきまれば、穴の位置を油性ペンでマークしておいてあとはボール盤で穴をあけていくだけです。
一番面倒なのはACインレット用の四角穴あけですが、ヤスリをゴシゴシ穴を広げるにしても相手がアルミですから
さほど時間はかかりません。この程度の穴の数なら約40分程度で作業は完了です。

穴あけ作業が終わったら、一度脱脂をしておきます。これにはいつもマジックリンをつかっています。泡状にして
加工したアルミ板に吹きかけて、しばらくしたのち水で洗い流すだけで綺麗になります。

あとは組み立て作業です。スペースや必要なスイッチなどをつけていきます。ここまでくると、だんだん完成形がみえてきます。

内部の配置。DACの下にはメモリーバッファーがあります。

リアパネルはスッキリと右からACインレット、同軸入力、オーディオ出力のみです。

リアパネルはスッキリ

フロントパネルの一番右側はロータリースイッチがつく予定ですが、部品箱になかったので調達待ちです。
その部分にはWM8741のフィルターの切り替えスイッチをつける予定です。そして、その左側のロータリスイッチは
メモリーバッファーの周波数切り替えです。44.1,48,96,192kHzの4パターンを切り替えられるようにする予定です。
その左側のスイッチはメモリーバッファーのON/OFFスイッチにしようと思っています。どのようにロジックを組むかは
まだ考えていませんが、さほど面倒ではないのでつけておくと何かと便利そうです。
あとは一番左側が電源スイッチとパイロットLEDになります。

フロントパネルには少しスイッチ類をつけてみました。

まずはDAC8741-2の最終調整

DAC8741-2のアナログ回路の初段のFETの熱結合をしていなかったので、このタイミングでおこないました。
やり方は下図の通りです。接着剤を使う手もありますが、手元にエポキシ系のものがなかったので
このようにやりました。

1.向きをあわせる。           2.回りに銅箔テープを貼る       3.熱収縮チューブで固定

ジャンパーの設定

JP2にはプルアップ抵抗(30kΩ)をとりつけました。JP3がショート(2-3短絡)のときがDAC基板のDAIを使用して
JP3がオープンのときにメモリーバッファーが有効になるように設定しています。JP3は接続のままです。
DAC基板にも入力をいれておいて、192kHz入力時にはサンプルレートの切り替えが自動で行えるようにしています。

DAC8741-2のジャンパー設定

まずはDAC基板のみ取り付け

まずはDAC基板と電源回路のみを取り付けて配線を済ませました。
この状態で一回通電して動作を確認しました。


つぎはメモリーバッファーの改良

メモリーバッファーの出力に74AC245を取り付けて出力が有効あるいはHi-Zにきりかえられるように変更します。
DAC基板のDAIが有効になるのはJP2の2番ピンがLOWになるときなので、メモリーバッファーはHIGHのときに
出力が有効になるようにします。74AC245の出力はOEがLOWで有効になるので、反転して入力する必要があるため
インバータを空きスペースを活用して1個とりつけました。


メモリーバッファーの改良の様子                            裏面の配線の様子

ようやく完成!
あとはメモリーバッファーをケース内に納めて完成です。
あ、まだフィルター切り替え用のロータリースイッチをつけてないです。
これについてはまた日本橋に買いにいかなくっちゃ!

ほば完成(?)状態のDAC8741-2 with Memory Buffer


いよいよ完成! 2011.1.16
先日の東京出張時に不足していたロータリースイッチを購入。
置いてあるお店を探していましたが、なぜか少なくなっているようです。
聞いてみると、メーカが製造を中止したとのことで、在庫限りだとのこと。
というわけで、少し多めに買いました。


製造中止になったアルプスの小型ロータリースイッチ

最後の一つのロータリースイッチを取り付けて完成です。

完成したDAC8741-2

フロントパネルにはテプラで機能をかき込みました。
機器名は”DAC8741−2 with QUAD Wolfson WM8741 "です。
主な機能はメモリーバッファーのON/OFFスイッチと周波数の切り替えスイッチ。
そしてフィルターの切り替えスイッチです。

フロントパネルの様子


フィルターの特性名称は適当に下のようにつけました。それぞれについての、理由はあまりありません。


SHARP

EDGE

NORMAL

バックパネルも同様にテプラでかき込みました。


バックパネルの様子

最後はラックに納めましょう!

あとはラックに納めて、音楽を楽しみましょう。
短い休日なので、体の疲れを音楽で癒すのが一番です。



ようやくできあがり! 2011.2.22

リクエストのあったDAC8741-2のディジタル部のみの基板が完成しました。早速部品を搭載して動作を確認しています。


DAC部のみの基板。アナログ回路は好みに合わせて接続可能です。

(つづく?)