電子ボリューム(その7)
さて、自分のつくった電子ボリュームもまずはケースに納まったことですから、
手元にある電子ボリュームについても動作させていきたいと思います。
写真右側は以前に頂いたもので、ADG623を用いたR-2R型の電子ボリュームで4層基板に表面実装部品で組んであります。
写真左側はこちらで頒布されているWM8816をつかった電子ボリュームj基板です。
自分で試作したものだと、バグやらなにやらで気をつかいながら組み立てる必要がありますが、
こちらの基板群はすでに動作が確認されているものですから安心して扱えます。
まずはこちらから。
回路図はここになります。このボリュームの評価が遅れていた理由の一つは、入力がパラレル制御なので
その信号をつくってやる必要があります。最初はDIPスイッチにしようかと思っていましたが、それではなかなかボリュームとして
つかうことが難しいので、ちょっと手がでませんでした。
こちらの基板より評価!
その中で、今回の電子ボリューム基板の製作の中でLED表示基板をつくったので、これを活用しましょう。
これはシリアル−パラレル変換ができますから、このポート出力を接続すればOKです。
制御ソフトも電子ボリューム制御ソフトver1.3をちょっとだけ修正するだけですぐにつかえます。
シリ−パラ変換にはLED表示基板を活用しました。
で、配線はご覧の通り、適度に縮れたラーメンのようになってしまいました(笑)。
ユニバーサルで配線することが少なくなったためか、この手の配線をし出すとすぐに雑になってしまいます(汗)。
配線完了!
そして、シリパラの変換基板とボリューム基板を組み合わせるとこんな感じになります。
2枚の基板を合体!
この電子ボリュームの基板は豪華にも同軸コネクタが付いています。しかしながら、これ用の細い同軸ケーブルもないし、
またコネクタを圧着する道具も持っていないので、このコネクタは残念ながら活用することができませせん。
同軸コネクタが折角ついているのだけど・・・・
いきなり基板の裏側で直付けで配線することにしました。このケーブルは100円均一で売っているAVケーブルを利用しています。
1mくらいあって100円って安いですから躊躇なかうケーブルの真ん中で切断して使用することができます。
それに左右で内部のケーブルの色も赤白と別れているので識別も便利です。
やっぱりこの方法が簡単!
そして、マイコンと組みあわせて早速動作確認にはいります。
動作確認のようす。ボリューム基板が小さくでいいですね。
ソフトの変更は僅かですみました。無事動作したようです。
周波数特性は?2006.11.11
発振器をつないでみてみましょう。上段が入力、下段が出力になります。
f=1kHz f=10kHz f=100kHz
100kHzまでは問題なしですね。100kHzで出力にノイズみたいなものがありますが、プローブのあて方が悪かっただけです。
f=500kHz f=1MHz f=2MHz
500kHzになると位相遅れがみえはじめてきました。1MHzでは180度近く遅れて少しゲインが上がっています。2MHzでは減衰してきました。
上記のような結果を得ましたが、オーディオ用には勿体ない特性です。
試聴してみましょう!2006.11.12
ちょっと嗜好を変えて「アルルの女」あたりを試聴版に選びます。
で、CDを鳴らすと・・・・あれ?左右の音量差がある・・・・ボリュームを回すと左がおかしい・・・・・
ん?回路図をみて解りました。左右で音量設定のコネクタのピン配置が違うのですね。
16Bitの上位下位が左右で入れ違いになっています。
このあたりの変更は配線で行わずソフトで行うと簡単です。数行の追加で左右のボリューム差が解消しました。
正確な感じの音だな〜
基板の実装の綺麗さに相関するのでしょうか、極めて正確な感じの音がします。
言い換えるとちょっと固めの感じもしますが、エージング不足なためかもしれません。
OCコンがあるので100hくらいは連続通電が必要そうです。
しかしながら、S/NもGOODです。無音時にはボリューム最大でも何も聞こえません。
課題は・・・
ボリューム操作時のチャージインジェクションノイズです。かなり盛大にでてきます。
原因はIV抵抗値が高い(1.5kΩ)なので、放出される電荷によって発生する電圧(ノイズ)が高くなってしまうのが原因でしょうか。
アナログスイッチの動作電圧が5Vなので、入力段で一旦ゲインが1/2にされており、出力段であるIVでゲインを2倍にして
トータル1倍に設定してあるので、IVでゲインを稼ぐ必要がある点から仕方がないのという気もします。
でも、音質としては余裕でよいですね。それに小型だし、差動にしたとしてもそれほどスペースをとりません。
話しは変わって、こんな表示ソフトが開発されています。
こじはやさんから送っていただきました。
アナログチックなレベルメータで、現在のところは実際の入力ではなくて乱数で適当に入れて
針をうごかされています。でも、結構雰囲気でています。グラフィック液晶ならではの遊び方ができそうですね。
こじはやさん、完成をお待ちしておりますよ〜。
ちなみに、真ん中のバーにボリュームのレベルが縦の棒グラフででてきます。
→ソフトはここです。圧縮ファイルになっています(公開については了承をもらっています)。
新しいソフトもいただきました。→ここ 2006.11.25
関連記事は下記の通りです。まだ、試してみていませんがワクワクです(これから熊本出張なので手がつけられない・・・・)。
5857 re:電子VRのソフトで こじはや - 2006/11/24 01:08 - ピークメーター表示ですが、それなりに完成しましたので、ヒロさんに送っておきます。よろしくです。 表示のさせ方は送ったReadmeに書いてありますが、 CN8の3をGNDにつなげるとピークメーターを表示します。 CN8の2はヒロさんの拡張表示ですので、注意してください。 切り替えSWを取り付けることをお勧めします。 表示アナログ入力は右表示はCN11の13(+)14(GND) 左表示はCN11の16(+)17(GND) につなげてください。 VR基板の出力をそのままつなげる場合は、下記のヒロさんの5852の注意が必要です。 表示レベルは4段階となっていますので、他の表示と切り替えで 変わっていきます。ちょうど良いところで表示させてください。 LCDの階調表示の為に時差表示をかけ擬似中間色を出させていますが、表示スピードの関係で、ちらつきが出ています。ご了承ください。 なお、私の作成部分のソフトの改造などは自由ですので、お好みに変えて結構です。 気に入ったら使ってみてください。 |
バグ修正版とのことです → ここ 2006.11.27
5分位すると画面乱れのバグ修正しました。 単純なミスでした。 それと、47kΩを考慮したレベルにしました。 最新をリリースします。 |
小林さんからもいただきました。 → ここ 2006.12.3
キー入力に対応したVRプログラムを送りますので公開お願いします。
改変不可 公開不可でなければお願いします。
参考例としてキー入力の回路図とキーボードの写真ををつけておきました。
あとマイコンボード改造の写真も添付してあります。マイコンボードの改造
は必須です。
キー入力でこんなことができます。
詳しくは送るフィルに書いておきました。
ボリュームの UP DOWN MUTE ON OFF バー表示とキャラクター表示の切り替え SLEEP ON OFF |
最新版をいただきました → ここ 2006.12.13
こじはやさんからも最新版をいただきました。 → ここ 2006.12.15
ヒロさん いつもお世話になっております。 こじはやです。 お手数おかけします。 前回からの修正項目。 1.ベースプログラムをヒロさんのver1.4(修正)2006.12.5にしました。 2.ちらつくので擬似階調表示はやめました。 3.スペアナテスト表示をいれました。今回は雰囲気だけです。 CN8の4をGNDにつなげると表示します。 4.ピークメーター表示をCカーブをやめて、単純な倍率としました。 5.リモコン制御用に、P4ポートのショートでVRがUP,DOWNします。 0番をGNDとショートでVRアップ。 1番をGNDとショートでVRダウン。 私は、リモコンKITのリレーで制御しています。 セレクター切り替えも検討中です。 です。 色々楽しんで遊んでいきましょう。w よろしくです。 |
スペアナ内蔵の正式版期待してます!こじはやさんの作例も写真館PAGE22にアップしました。
色々いただくソフトも時系列的に掲載してもややこしいので、どこかに整理してアップしていきましょう。
小林さんから最新版を頂きましたが、みなさんから頂いたソフトはここに集約することにしました。 2006.12.22
(つづく)