ちょっと Tea Time!? 3年ごしの構想。空き缶つぶし機を考える、の巻き!2026.7.6

やっぱり自動化したいなあ〜

夫婦で毎日晩酌するものだから、缶の量が半端ない。
手でつぶしても、あまり体積が減らないものだから、
3年前に溶接の練習を兼ねて、缶潰し器を作成しました。

最初は、庭で使っていましたが、夏場は暑いし蚊もでるし、
冬場は寒いわで、結局は玄関に常設です。

でも、これって結構使うのが面倒です。
というのも、缶のセットにしゃがみ、足で踏んずけてつぶしたのち、
再度しゃがんで缶を取り出して、ゴミ袋へ。結構体の負担が大きいです。
それに、つぶしていない缶がたまりだすと、一気にめんどくささが加速です。
まあ、運動だと思えばいいのですが、やはり自動で缶をつぶしてくれる機械が
あればと思っていました。


3年前に作った足踏み式の缶潰し器。結構使うの面倒です。

自動機も色々とあるものだ

缶潰し器を自作されている方もネットを探すと色々とおられます。
エアシリンダーを使われてものが多いですが、電動モータを使った方もおられます。

で、市販されているものを探してみるといくつかヒットします。
モータで動くものもあれば、エアシリンダで動くものもあります。


こんなものがあるんだなあ〜。


エアシリンダで動かすタイプもあるんだなあ。

エアで動くものはコンプレッサーが必要になります。
家にも小さめ(8L)のコンプレッサがありますが、さすがに夜に動かすには五月蠅いです。
それに、コンプレッサーは庭においてあるのですが、それを玄関先にもってくるのは
さすがにはばかれます。

電動タイプの能力はいかに?

電動タイプの缶潰し器ってどこくらい能力があるのだろう?
アルミ缶のみが対象であるというのはいいのだけれど、
評価を確認すると、やわらかいアルミ缶にはつかえるけれど、
固いアルミ缶ではつぶれないという評価もある。

とくに、愛飲している缶チューハイは結構固めの造りで、
足踏み式の缶潰し器で踏みつけていても、いわゆるビール缶などに
くらべて、より力をくわえないと潰れません。


電動タイプは評価が微妙だなあ〜。



この缶って結構強度があります。これも潰れるかなかなあ〜。

いづれにしても、玄関先でつかうことを考えると電動式一択になります。
どうせ、導入するならスペックがわかったものを使いたいものです。
ということで、部品を集めて自作しましょう!

どのくらいの力が必要なの?

AIに聞いてみたらこんな回答が得られました。

実験例やメーカー資料などからの情報を総合すると、標準的なアルミ缶を縦方向にぐしゃっとつぶすのに必要な力はおおよそ
数百 N 程度 だいたい 300N〜800 N の範囲に入ることが多いと考えられます

まあ、そんなところかな。単純に足で踏みつけても潰れますからね。
ただ、ぺちゃんこになるかどうかは別問題でしょう。

ということで、さらに調査です。
で、調べていると具体的な数値がでているものがありました。

エアシリンダの圧力を変えて実験された方のデータでは150kgあればそこそこ潰れていますが、
ぺちゃんこにするには500kg程度は必要なようです。

アルミ缶つぶすのに必要なプレス力測ってみました

また、こちらのデータもありました。これは潰れる過程での荷重を計測されています。
350mlのアルミ缶では、潰れはじめるのが1000N(約100kg)ほどですが、十分にぺちゃんこに
するためには500ml缶で3800N(約380kg)は必要な感じです。

実際にはかなりの力が必要です。


引用:空き缶つぶし1号機の製作 | 技能と技術 | 基盤整備センター

プレス機も自作できるかな?

余っている電動ドリルドライバがあるので、これをつかって3/8インチネジ(ほぼM10相当)
とナットで回転を推力に変える機構をつかってプレス機をつくってもいいかもしれません。
ちなみに、この電動ドリルドライバはスピーカを作り出したころに、手作業でのねじ回しでは
限界を感じて購入したものですがら、30年くらい前のものです。

かなり前に買った電動ドリルドライバー(FDD-10)です。トルクは3〜6Nm程度です。

全然トルク足りないなあ〜

電動ドリル(FDD-10)のトルクはクラッチをいれた場合は最大で3Nmほど、
クラッチをはずせば(ドリルモード)最大で6Nmまででるらしいです。
これをM10相当のネジで送りをかければどのくらいの推力がでるかを試算してみました。
問題はネジであり、60°ネジ形状の普通のネジ山は、ボールネジのように回転を推力に
変えるのが目的ではなく、締結目的でつかわれるため摩擦が大きく変換効率が低いです。
およそ20%前後といわれています。そこで効率をすこし低めで15%と仮定すると、
ネジピッチ1.25mmとして推力はクラッチモードで約36kg、クラッチをはずしても約72kgとなりました。
これでは、かなり力不足です。


これだと低速モードだと最大30Nmのトルクがでますが・・・・

そこで、もう一つの電動ドリルドライバーがあります。これは、ドライバ用の低速動作の切り替えもでき、
このときの最大トルクは30Nmです。さすがにカタログスペックの最大値まではでないと考えて
20Nmとすれば、最大で240kgの推力がだせます。
これならば、缶もつぶせそうではありますが、350mlはなんとかつぶせても、
500ml缶だと十分に潰しきれない可能性が高いです。

なおM10程度のネジだと、座屈してしまわないか心配ですが、計算すると
理論値でおよそ座屈荷重は3T程度になりそう。安全率を3としても1Tまでは大丈夫なので、
推進にM10ネジをつかってもよさそうです。ただ、駆動するモータは強力なものが必要です。

ここは市販品に日和るかなあ〜

以前からプレス機にはリニアアクチュエータを物色していましたが、
高推力のものは結構値段が張るので見送っていましたが、
やはり確実に動いて缶を潰してほしいものだから、ここは思い切って購入することにしました。

ストローク200mm、最大推力7000N(約700kgf)、速度9mm/s、24Vモータを購入です。


寸法はこんな感じです。Lminは450mmです。そのためつぶし機の全長は短くて650mmになるでしょう。
その他、なんやかんやで750mmくらいにはなりそうです。結構長いなあ〜。

まずは、到着待ちです。
ただこのアクチュエータを購入するときに、欲しかった情報として、モータの駆動電流がわかりませんでした。
たぶん10Aもあれば十分だと思うけれど、まずは簡単にでも実験して缶潰しのときの電流値の目安を
測定する必要があります。でないと、回路が組めません。

最大の課題は設置の向き 2026.7.7

購入したアクチュエータの動作速度は9mm/sのもの。ストローク200mmなので往復だけで、最短で44秒かかります。
もちろん、潰し中は負荷がかかるので動作速度も落ちるでしょうか、もっと時間がかかるはずです。
往復で1分はみておいたほうがいいかもしれません。
もちろん、それに付きっきりになる気はありません。缶を何本かセットして、あとは自動運転をさせるつもりです。

で、このときに課題になるのが設置の向きです。
横方向に潰すようにすれば、地球の重力の恩恵が得られますから、
缶の自重で潰し器の中にセットできます。ただ、これだと設置面積がかなりとられます。
玄関先に置くにはすこし邪魔っぽいです。


この方向にすると、設置面積がかなりとられます。

できれば、潰し器は縦に配置したいものです。そうすれば設置面積はかなり小さくてすみます。
もちろん、高さは高くなりますが、それはあまり影響がありません。
そうなると、横になっている缶を立てる工程と、立てた缶を潰す器のなかに設置する工程が
必要になります。これって、思ったよりかなり複雑になりそうです。

考えてみよう!

基本的なパーツは@缶のホッパー A缶を縦に変換する機構 B缶をプレス機の中央部に設置する機構
となるでしょう。それぞれの構造について検討です。

@缶ホッパーは簡単です。2つのストッパを設ければ、缶を1つづつ取り出すことができるはずです。
ストッパはラジコン用のサーボをつかえばいいでしょう。


A缶を縦にするのは、重力だけでもできそうですが、缶の高さ分が無駄になりそうなので、
倒立用のテーブルを用いてもいいかもしれません。テーブルの回転は同じくサーボをつかいましょう。




B缶の移動方法案(上からみたところ)です。最初は別途リニアアクチュエータを使おうかと思いましたが、
奥行が大きくなるのが難点です。そこで、サーボによる3軸アームを作って缶を動かせばいいかな〜っと。
動作量に余裕をもたせれば、潰した缶の排出も可能です。


上記のような案ですこし検討をすすめましょう。
サーボがいくつか必要になりますが、以前に作った6足ロボット(もう廃棄寸前)のサーボがいっぱいあるので、
それらをつかえばいいでしょう。トルクも20kgcmと大きなものなので、アルミの缶を動かす程度なら楽勝です。


CPUもとりはずしてもうゴミ状態ですが、サーボはまだまだ使えます。

具体的設計にはいりましょう 2026.7.8

まずはプレス機からです。

缶の直径は約68mmですが、当然のことながら潰すと横にすこひ大きくなります。
それを考慮しておかないと、潰し器の側面に缶があたってしまって、動かなくなるようです。
先人がそれで失敗された動画をあげておられました。

【DIY】自作アルミ缶つぶし機の作り方 ?力要らずで空き缶が10分の1小さくなる?!? - YouTube

で、実際の電動潰し機の寸法をみてみると、90mm程度の余裕をもたせています。
90mmは外寸でしょうから、内寸的には85mmくらいでしょうか。
このくらいの余裕があれば、缶が潰れても中で自由に動けるのでしょう。

市販の電動缶潰し器の寸法です。

実際に、足で缶を縦方向に潰してみました。
その結果、500ml缶ではちょっと歪に潰れましたが、最大で85mmまで広がってしまいました。
足で潰すので、どうしても力に方よりがでるでしょうが、余裕としては90mm以上あったほうが良さそうです。

左が350ml缶、右が500ml缶です。

プレス機のフレームは25mm幅の平鋼材あるいはLアングルを使う予定なので、
サイズ的にはその倍数が作りやすいので、プレス機の幅は100mmとしましょう。


プレス機については大体の構成はこんな感じになるでしょう。

ところで、モータ駆動はどうしよう?

モータはDC駆動で、正逆反転で動作さるようにします。
モータの消費電流が2〜3A程度で済むなら、簡単にリレーをつかって動かせばいいのですが、
駆動電流が10Aくらいになってくると、リレーの接点抵抗も気になるし、またパワーリレーも手持ちにありません。

接点抵抗を考えるとMOSFETを使いたいところですが、正逆で回すことを考えるとブリッジが必要です。
教科書的に考えると、P-MOSとNーMOSの組みあわせになりますが、P-MOSの大容量品も手持ちがないなあ〜。
N-MOSなら手持ちにいくつもあります。ぜんぶN-MOSでできないかなあ〜。

そういえば、フォトボルのTLP3906が手持ちにあるのでこれを使えばいいかもです。
ということで、こんな回路を書いてみました。
ローサイドのN-MOSはフォトボル使わなくてもいいのですが、下手にトランジスタバッファーをいれるのも
部品点数が増えてしまいます。横着ですがこんな方法で試てみましょう。

またモータの駆動電流も測定できるようにしておきました。
基本的にはモータの負荷電流を計測して、缶潰しの最終点を決定しようかと思っています。

すべてN-MOSFETでブリッジを組んでみました。MOSFETをONさせるためにフォトボルを使います。これならハイサイドのMOSもONできます。

ようやくブツ到着 2026.7.15

ピンポーンと音がする。 
「こんにちは、UPSです。1700円になりま〜す」
え、代引きなんか頼んだ憶えないけどなあ〜、と思ったけど配達の方が抱えている荷物をみて
依頼品だとはわかった。送料込みで支払っているので、たぶん関税の徴収を代行されているようです。

ようやく肝心のブツがとどきました。

こんなパッケージで荷物が到着です。


中は本体だけ。取説などは一切なしです。


とりあえず、外観を確認です。とくに異常はなさそうです。海外発送品はちょっと荷物が壊れていないか気になったりします。


モータラベルには20260709の日付ラベルがあります。注文が0706の夜なので、
受注生産のようです。そりゅあ、モータやストローク、そして速度の組み合わせを考えると
在庫なんて準備できないですからね。


まずは本体だけで動かしてみましょう。
無負荷で24V電源につないで動かしましたが、問題ないようです。
無負荷時の電流は0.7A程度です。17Wですね。

無負荷時の電流は0.7A程度です。


200mmの移動速度はおよそ8mm/sでした。スペックより10%ほど低いけど、
電圧降下があるのかな?


さっそく、このアクチュエータを組み込む治具をつくりたいのだけど、
最近暑くなってきたので、外にでるのがものすごく億劫です。
ファン付きベストでも買おうかなあ〜。

フレーム作成開始 2026.7.19

くそ暑い中ですが、この3連休くらいしからまともに時間がとれなさそうなので、
庭で工作です。午前中だけでTシャツを2回着替えました。


フレームを作成です。これで長手方向の軸力を受け持ちます。


これらは反力プレートです。一番右は缶の潰し板です。まだ仮溶接状態です。


フレームと反力プレートを溶接して、おおまかなフレームの出来上がりです。


リニアアクチュエータを中心への保持はスピーカ製作時の端材から切り出した治具をつかいます。


リニアアクチュエータに先ほどの治具を差し込んで使います。

一度試運転をしてみましょう!

ここまでできたので、まずは缶がちゃんと潰れるかを確認してみましょう。


全体を仮組です。電流測定のため、机の上で動作テストです。


350ml缶を挟んで潰してみましょう!


最初に座屈するときに大きな音がでました。潰れる過程ではニョロニョロと潰れていきます。


最後まで潰れました。これ以上潰そうとしたら実験用電源が落ちました。
電源容量8Aでは足りないようです。


無負荷時はおよそ0.7A程度で、缶が座屈する瞬間では2A程度まであがりました。
その後は1A程度でニョロニョロと潰れだし、完全に潰れだすと急激に電流が増大しました。
全体がおよそ15mmまで圧縮されたときには5A程度の電流でした。それ以上に潰すと8Aまで一気に増加して
実験用電源が落ちました。
 感覚的には電流が5〜6A程度まで上がったら圧縮完了にしてもいい感じです。
あまりモータに負担をかけるのもよくないですからね。

しかし、電流としては最大10A程度まで測定できるようにして置く必要がありそうです。

すこし、駆動回路を見なおしましょう。

そういえば、電流センサーが 2026.7.20

モータ電流はシャント抵抗をつかって測定しようかと思っていましたが、
そういえば、以前に共立電子で安かった電流センサーを10個ほど買った憶えがあります。
過去の記事にも載せていました。


以前に買っていた電流センサーです。

これ1個だと測定できる電流は5Aまでなので、10Aまで測定しようとすれば2個並列でいいでしょう。
ただ、2個とした場合、同じDC抵抗であれば等電流になるでしょうが、当然のことながら電流の偏りも
あるでしょう。手持ちも沢山あることから、ここでは3個くらい並列にして測定すればいいでしょうか。
出力を3つの出力電圧を個別にADCして、あとで加算すれば電流がもとまるでしょう。

電流センサは5Aタイプのものを3個並列でつないでつかってみましょう。

(つづく)