ちょっと Tea Time!? そうだ!充電器を作ろう!(単三用) 2026.9.29

ようやく涼しくなってきたので、工作意欲もでてきました。
ということで、何を作ろうかと考えて以前から必要だなあ〜と思っていた
単三充電池(NiCd、NiHM)用の充電器を作ることにしました。

充電器については、相当昔につくったものもありますが、
4本同時充電しかできなかったので、あまり出番はありませんでした。


大昔につくった充電器です。全然使わなかったような気がします。

というのも、最近の単三電池の使い方って2本をリモコンに入れるとか、
1本をマウスに入れるとか、4本も同じ機器で使う機会ってほとんどありません。
バラバラでつかうので減り方は全然ちがいますし、使用場所もことなりますから
どこにあるかわからなくなってしまいます(そして紛失してしまう)。
 充電池を見つけたときに、1本でも充電できるようにすれば、とても楽です。

充電自体は実験用電源で定電流で適当な時間をかければできます。
ただし、大体は充電中であることを忘れてしまって、電池がチンチンに熱くなって被覆が破れたりして
劣化させてしまうことが多々あります。やはり専用の充電器があると便利ですし、なにより安全です。

ということで、もうすこしましな充電器をつくりましょう。

1本づつ充電できるものを作ろう!

スペックはこんな感じです。
 ・単三(NiHM、NiCd)電池を1〜4本で充電可
 ・充電電流は最大1A程度の定電流方式
 ・充電終了検知はデルタピーク方式(マイコン制御)


あと、重要な点は手持ちの部品のみで作ること!です。
まあ、この程度の充電器なら追加で購入しなければならないものはないでしょう。

まずは回路図を作成
 定電流での充電にするための電流制御回路はドロップ形としますが、元電圧が高いと熱損失が大きくなります。
 今回は4本の電池を最大で1A程度で充電できるようにしますから、ドロップ形だと4Aの電流が必要になります。
 元電圧が5Vだとしても20W出力が必要です。電力が大きいと、それを放熱するための放熱板が必要だったりと、
 結構実装が面倒になってきます。 そこで、今回は随所にDCDCコンバータをいれることで対応しました。
 そうすることで、元電源も高くすることができ12V〜24VのACアダプターがつかえるでしょう。

 表示は充電中と充電完了がわかる程度でよいので、LEDだけでもいいのですが、デバッグには色々な表示ができると便利なので、
 OLED(128x64,SH1106ドライバ)の表示器を取り付けました。

今回製作する充電器の回路図です。

降圧DCDCコンバータはMP1482という素子をつかったモジュールでALIで1個50円ほどで、以前に10個ほど買ったものを活用です。
負電源DCDCについては、デジットで10円で売っていったCB3810(5V→-5V)を活用です。単電源のOPアンプをつかえば、必要なかったのですが、
DCDCも部品減らしもかねて、つかうことにしました。


降圧形のDCDCコンバータモジュールも安価なものが沢山あります。上記のもので10個で600円ほどです。


負電圧DCDCは共立電子で売っていました。通販でもあるようですが70個単位の販売になるようです。

電池ボックスはちょっと難あり

電池ボックスも以前に秋月で購入したものを活用です。ただ、この電池ボックスはすこし難があります。
難とは、すこしサイズが小さいようなので。電池は無理やり押し込む形になりますが、それでも正電極がすこしはみでてしまいます。
ということで、今回すこし工夫してつかうことにしました。


秋月で購入した単三用の電池ボックス。半田付け用のリードがついているのが便利だけど・・・・


どう考えても、ボックスの長さが短いです。電池を押し込んでも全体がはまりません。

真ん中できっちゃえ!

電池ボックスの長さがどう考えても短いので、それを伸ばすべく真ん中で切断です。
そして取り付け間隔をひろげます。そのままで基板にとりつけると、電池を入れたときに
反りかえるので、両面テープなどをつかって固定です。


ニッパをつかって真っ二つに切断です。


そのまま基板にとりつけると、電池を入れたときに反ってしまいます。



電池ボックスは両面テープで接着して、さらに中央部は銅線で浮き上がらないように固定しました。


銅線で電池ボックスを固定です。


ハードウエアは完成!

電池ボックスを基板に取り付けたあとは、一気に製作です。
夜風も涼しいので、半田作業もはかどります。


こんな形でハードウエアは完成です。


OPアンプはTL072をつかいました。安価ですが高性能です。
これも部品箱の中にたくさんありました。

ソフトを作成しましょう!

ADCの値が安定しないなあ〜 2026.9.30

まずは、動作確認のため各電圧のADCを表示させるプログラムを書きますが、
安定度はあまり高くありません。何が原因しているのかを調べていると、
どうやら定電流回路につかっているOPアンプの出力が不安定になっています。
これじゃあ、だめなあ〜。

OPアンプにTL072をつかっていますが、出力が波打っています。
なぜだろう?


対策に位相補償のコンデンサなどをつけてみますが改善しません。
そもそも周波数が180kHzくらいだから、発振現象ではないような気がします。
もう、面倒なのでOPアンプを変更です。いつも定電流回路には単電源でも動作する
LM358をつかっていますが、それに変更してみることにしました。
すると、OPアンプ出力は嘘のように安定しました。これで、ADCの値も安定してきました。


OPアンプをLM358に変更です。定電流回路ではいつもはこれをつかっていました。


LM358だと、出力電圧は一定です。ほぼMOSFETのON電圧ぎりぎりになっています。

OPアンプを変えて何が変わったのかな?
ちなみにTL072のスルーレイトは16V/usで、LM358のそれは0.6V/usです。
遅い方がいいのかな?

さらにテスト継続中・・・

手持ちに3本の充電池があるので、それらの充電中の電圧をすこし観察です。
うち2本は充電時の電圧がおよそ1.45Vあたりから徐々に上昇していきます。
これはよくみられるNiHM電池の充電特性に一致します。

片や、1本は最初の電圧が1.68Vくらいあり、異常に高いです。
そして、充電とともに電圧が低下していきます。最初に放電しきってから充電しているので、
あきらかにおかしい電圧です。おそらく、この電池は劣化が進んで内部抵抗が高くなっているようです。


テスト動作中です。電池は左から1,2,3,4です。


NiHM電池の充電時の電圧変化 引用:https://www.5bcl.com/accessories/4172.html


NO.1,2の電池の電圧は正常っぽいけど、NO.3だけ異常に高いです。それに、時間ととともNo.1,2は電圧値が
増加しますが、NO.3は低下していきます。かなり、No.3は劣化しているようです。


色々と面倒だなあ〜

充電する電池は正常なものもあれば、劣化が進んでいるものもあります。
単純なデルタピーク検出だけでは、劣化が進んでいるものは、すぐに充電が停止してしまいます。
そのため、充電初期の電圧を監視して、電池の劣化状況を判断させる必要がありそうです。

具体的には下記の2パターンが必要になりそうです。
・最初に2〜3分程度の充電時に電圧が適正(およそ1.55V以下)で、かつ電圧が上昇傾向にあれば
  正常な電池とみなして、デルタピーク検出で充電する。

・最初に2〜3分程度の充電時に電圧高く(およそ1.55V以上)で、かつ電圧が下降傾向にあれば
  正常な劣化しているとみなして、時間制御で充電する。


色々と考えないとだめだから、結構面倒です。

とりあえず完成? 2026.10.3

バグはまだまだあるかもしれないけど、とりあえず完成です。
使いながら、問題点を抽出していきましょう。


とりあえず完成です。


画面表示です。4本のバッテリーの状態が独立して表示できるようにしています。

ソフト作成上の問題点は色々とありました。

・ADCの平均化回数は16384回と多い
  ADCはPIC内蔵の12BitADCをつかっていて、3.3Vの電源電圧ですから分解能は約0.8mVです。
 電池の充電終了をデルターピーク検出(2mVくらい)でするので、ノイズで誤動作しないように、ADCの値が
 安定するようにするため平均化回数が かなり多くなってしまいました。
  最終的には16384回まで増やしました。ただ、一回にそれだけの数をADCすると時間がかかるので、
 512回の積算を定期的に32回繰り返すことにしました。そのため、 4本分の電池の電圧測定
 (電池電圧とシャント抵抗電圧なので8ポイント)で数秒かかります。
  電池の脱着などの検知自体は素早くしたいので、平均化回数の少ない値をつかいます(少々値がばらついても
 問題ないので)。

・最大充電電流は800mAくらい
  これがすこし面倒でした。DCDCの出力が2Aあるので、1個のDCDCで2個の電池に供給しています。
 充電電流を1Aに設定すると、1本目を充電途中に、2本目の電池を差し込むと、どうもDCDCの出力が
 すこし不安定になるようで、1本目の供給電流がすこし変化するようです。となると、電池の充電電圧が
 すこし変動するのですが、なんせデルタピーク電圧が2mVと小さいので、誤検出してしまって充電が途中で
 止まってしまいます。そのため、DCDCの最大出力電流ではなくて、すこし抑えて800mAx2程度を最大充電電流
 としました。
  運用上は電池をすべて挿入してから、電源をいれるようにするのが安全ポイです。


この充電器を詳しく評価するためにも、すこし充電池を買い足そうかなあ〜。

え〜い!買っちゃえ!
ALIで探していて、安価なものがあったので怖いものみたさで買ってみました。
1本あたり100円ほどです。100均のアルカリ電池が1本約25円なので、
4回繰り返してつかえば元がとれる計算です。
 まあ、それまでに紛失するのがオチだろうなあ〜。

これを注文しました。20本なので、1本あたり100円ほどです。これで容量3800mAは嘘だろうなあ〜。
まあ、それも含めて調べてみましょう。


(つづく)