ちょっとTea Time!?  24V電源の騒音対策をする!の巻き(ファンコントローラ)。 2023.5.10

去年の年末に24Vまで出力できる実験用の電源を製作しました。
8Aまで出力できるので、アンプのチェックやDCモータを動かしたりするのに結構便利なのですが、
大きな難点があります。 それはファンが五月蠅いこと。
24VのDCブラシレスファンをつけていますが、電源と直結になっていることから、電源スイッチを入れれば
それに連動して動きます。このファンは小さくて搭載に便利だったのですが、小さいということは結構、
高速で回りますから、風切り音がかなりでます。夜の夜長のお遊びに、連続lして動かすのはちょっと躊躇するような五月蠅さです。

いつもつかうときは、それほど発熱もしないようにつかっていることが多いので、
ファンについては放熱板の温度が高くなったときにだけ、動作するようにしたいものです。

ということで、今回はファンの温度コントローラを追加することにしました。
久しぶり(半年ぶり?)に中を見てみたら、まだまだスペースはありそうです。


正負24V8Aまで出せる電源です。 アンプのチェックなどで重宝しています。


騒音の元はこれ。 24V定格で動かすと、かなり五月蠅いです。


温度センサと温度コントローラを搭載するスペースまだまだありそうですから、追加することにしましょう。

まずは温度センサをとりつけ

部品箱を漁ったら、温度センサとしてMCP9700Aがありました。秋月で購入したものです。
これの出力電圧は0℃で500mVで、1℃毎に10mVの出力がでます。ちょうどPICマイコンに
直結するのに便利な温度センサです。 これを、放熱板の上側に放熱用の両面テープで貼り付けです。
ただ、それだけでは剥がれる心配もありますから、銅線をつかって固定しておきます。


温度センサです。 MCP9700Aです。


出力電圧は0℃で500mVで、10mV/℃の温度感度なので、マイコン直結に最適です。



放熱用の両面テープで貼り付けていますが、取れないように上から銅線で押さえています。

制御回路はどうする?

最初は、OPアンプを1個つかって一定の温度以上になったらファンをONにするような簡単な回路を考えていました。
が、あまりにも面白くないので、マイコンを搭載して温度に応じてファンの回転速度を変えられるようにしてみましょう。
そのため、PICマイコンを搭載して、ファンの駆動はMOSFETでON/OFFすることにします。
回転数の制御はON/OFFのDUTY比を変えればいいでしょう。
回路は書くのもはばかれるほど簡単です。


コントローラ基板です。 LEDは不要だけど、動いているかどうかが判らないので、とりあえず付けておきました。

ブラシレスモータでDUTY制御(PWM)はできるの?

ここまできて、ふとした疑問が沸いてきました。 ブラシレスモータってDUTY制御(いわゆるPWM制御)ができるのだろうか?
模型用のブラシ付きモータだと、PWM制御が一般に行われています。数kHzもあれば十分に投入する電力が制御できます。
でも、ブラシレスって大丈夫なんだろうか?ちょっと心配になってネットで調べてみました。すると、こんな記事がヒットしました。


引用:DCブラシレスモータを制御する際の PWMによる影響を理解する (portescap.com)

結論としてブラシレスモータもPWM制御でつかえるようですが、PWM周波数は20kHz以上にしたほうがいいようです。
なにやらそれ以下では可聴域でのノイズの発生可能性があるようです。

なるほどですね。まあ、素直に20kHz以上でPWM制御するようにしましょう。

制御ソフトの仕様は?

PWM周波数は20kHzにするとして、下記のような仕様で動くようにしました。

温度33℃以上でファンが動作(夏場は室温30℃になる可能性もあるので、30℃程度ではFANが動作しないようにしたい)。
PWMのDUTY比はは33℃で50%から、53℃で100%になるようにリニアに設定(すなわち温度が0.4℃上がる度にDUTY比が1%増加)。

DUTY変更のタイミングは2秒毎とする。

事前にDUTY比とファンの回転をテストしてみましたが、DUTY比50%だと僅かにファンが回転する程度で、
DUTY比と回転数については指数的に対応するみたいです。実際DUTY90%とDUTY100%では、かなりの回転数の差がでるようです
(実際には測定していないが、音が全然ちがいます)。 でも、これってMOSFETでのスイッチング能力もあるだろうから、
かならずしもDUTYだけには依存しないのかもしれません。
 でも、まあ使う分にはとくに支障はないでしょう。


ファンコントローラを実装した状態です。

結果はまずまず

まずは簡単にソフトを組んで入れてみました。そして、結構発熱するような負荷をかけてテストです。
放熱板の温度があがると、ファンが回転しだして、温度上昇とともどんどんファンの回転数があがっていきます。
とりあえずは、希望する動作になったようです。

まだ課題あり?

で、まだまだ課題がありそうです。それは、冷却ファンの動作の変動があるということです。

すなわわち、放熱板の温度が上がってファンの回転数が上がるが、ファンの回転増加で放熱板の温度が下がります。
すると、冷却ファンの回転数が下がります。すると放熱板の温度が再度上昇して、ファンの回転数が上がる・・・。
といったサイクルを繰り返してしまいます。 
 まあ、ちゃんと温度制御できているといえばそれまでですが、微妙にファンの回転数が上がったり下がったりする
のは、なんか違和感があります。
 対策としては。もっと制御間隔を長くしたほうがいいかもしれません(現状は2秒間隔だが10秒程度に伸ばしたり)。
でも、制御間隔が長くなると、いきなりファンの回転数が上がったり、下がったりするので、このあたりは悩ましいところです。
ということで、もうちょっと使いながら微調整していきましょう。

といっても、たぶん面倒なのでこのまま使いそうですが・・・・。

まあ、結論としては普段使いではファンは回らないですから、常用の電源としてつかっていけそうです。

あしからず・・・・

回路図やPICバイナリーを掲載する予定でしたが、まだまだ出来が悪いので保留です。
あしからず・・・・。

とはいいつつ 2023.5.11

備忘録もあり、一応UPです。



PICバイナリー(PIC18F27Q43)

:10000000B8EF01F0050EEA6E160EE96EEF50D8B4A7
:1000100018EF00F0050E016E006A002EFED7012ECB
:10002000FBD72E0E006E002EFED700D0EF2EF2D79B
:1000300012000301F38100001590F3A1158015B0A3
:1000400004D01590F3A11580FAD7F3B1FED7EBC316
:1000500017F5EAC316F516C501F517C502F5000137
:1000600039EF00F0136A126A146A14500F0809E39A
:10007000E0D702C503F50150122602501322142ABC
:10008000F4D71332123213321232133212321332C5
:1000900012320F0E131612C501F513C502F5C8EF83
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:1000B0001F6E120E1E6E050EEA6E160EE96E1FC53D
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:100170000136023603361E2ED6D71AC5EFF41BC53C
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;PIC18F27Q43

(おしまい)