ROHMのDAC(BD34301EKV-E2)を試してみましょう!の巻き 2020.2.13

まずはゲット!

すこし前にBBSにもROHMのDACが話題に上がっていましたが、ようやく市場に現れてきたようなのでゲットしてみました.

ROHMのDACの話題が出たのは、もう2年以上前のことでしたね.

旭化成の工場が火災になってハイエンドDACの供給がタイトになっておりES9038PROなんかも入手が難しくなっています.
この状況下で、ROHMのDACはどこまでシェアを広げていくのでしょうね. 京都生まれで京都育ちの私としては応援したいところです.
.なんせ、いまだにROHMというより旧社名の東洋電具製作所のほうがしっくりくりと感じのするメーカでもありますから.

そういえば京都ってあまり工業が盛んなイメージはないようですが、ロームだけでなく村田製作所、オムロン.,任天堂、京セラ、
島津製作所、日本電産、堀場製作所などなど、有名なメーカがたくさんあります.
学生のときにも、色々と見学させてもらいました.

そんななかで、なんで私は都落ちしたんだろう(笑。


ROHMのDACを購入してみました.結構なお値段します.

買ってみたものの、データシートもみたことありません.
まずは、データシートを読み込んでいきましょう.

「BD34301のデータシート」

電源シーケンスが規定されています
データシートは全部で51ページ。まあ、この量なら少な目です。
面白いのはメーカによってデータシートの書き方には特徴があって、ROHMのデータシートは
かなり使い方に重点をおいた内容になっており、コマンドの送る順番などについても説明があります。
なかでも、すこし厄介なのが電源の立ち上げ・立ち下げに関するシーケンスの説明があります。
それも、全体が51ページあるなかの3ページも費やして説明があります。

電源の立ち上げ
電源を投入する順番はディジタル入出力の3.3Vを入れて、つぎにディジタルコアの1.5V、そして最後に
アナログ電源5Vを投入です。その後にマスタークロックを入れて、リセットを解除するという手順になっています。
これを守らないと動作保証できないらしいです。

立ち上げ時のシーケンス


電源立ち下げ
立ち下げは立ち上げとは逆で、まずはマスタクロックを停止させ、その後にアナログ電源5Vを停止、
そしてディジタルコア1.5Vを停止させ、最後にディジタル入出力の3.3Vを停止させることになっています。


立ち下げ時のシーケンス

どう考えるか?

この電源の立ち上げ、立ち下げを厳密に守るのは結構大変です。守らないと動作保証しないとありますが、これは
どう考えれていいのだろう? そもそも、このような電源投入の手順を規定したDACは他のメーカではありません。
ROHMのDACだけが特殊な設計をしているのだろうか?いや、多分設計ルール自体はあまり変わらないはずです。

であれば、電源の順番を気にしなくても動くが、動かない場合が極たまにあることからできれば守ってほしいと考えれば
いいかもしれません。それに、電源の投入順番を守らなかったら破壊するとは書いてないので、動作不良になるだけで
あれば、あえて守る必要はないかもしれません。

でも気になる・・

でも、マニュアルの最後には色々な注意書きがあります。あたり前のような気がしますが、あえて記載しているということは、
一般的なICに比べるとより敏感ということかな〜。であれば、ちゃんと電源の立ち上げシーケンスも従ったほうがいいのだろうか?

電源容量は?

ところで、このDACってどのくらいの電流を消費するのだろう?それによっては、使える電圧レギュレータが限られてきます。
ということで、マニュアルを眺めてみました。

標準値 最大値 条件
アナログ(5V) AVCC 30.5mA 45mA
ディジタルIO(3.3V) DVDDIO 10uA 100uA
ディジタルコア(1.5V) DVDD1 10mA 20mA
DVDD2 11mA 22mA fs=44.1kHz
DVDD3 18mA 36mA fs=96kHz
DVDD4 17mA 34mA fs=192kHz
DVDD5 10mA 20mA fs=384kHz
DVDD6 21mA 42mA fs=44.1kHz
MCK=22.5792MHz
(MAX DVDD
Current Setting)

まずはアナログの5Vについては最大値45mAなので100mAもあれば十分でしょう。
ディジタルIOの3.3Vはほとんど電流は不要のようです。ここのレギュレータの容量は考えなくていいでしょう。
DACより周辺のPICなどが支配的になりそうです。
問題はディジタルコアの1.5Vです。最大電流セッテイングだと42mA流れます。これはMCK=22.5792MHzなので、
MCKが49MHzまであがると倍程度に跳ね上がる可能性があります。ということで最低で100mA、余裕をみて200mAは
流せるようにしておく必要があるでしょう。3.3Vからのドロップで生成するとして100mAと仮定すると(3.3-1.5)*0.1=0.18W
ですから、基板銅箔での放熱で十分でしょう。

使用するレギュレータは?

一番電流の喰いそうなDVDDでも100mA程度なのでLT3042がいいでしょう。これは200mAまで流せられますし、
もしこれで足りなければLT3045(max500mA)に変更です。
LT3042には出力のON/OFFする制御ピンがありますから、CPUでこれを制御すれば電圧の立ち上げ、立ち下げタイミング
をコントロールできます。
 アナログもLT3042を挿入することで低ノイズ電源が期待できます。ただLT3042が低ドロップ型ではありますが、
供給電圧は6Vは必要でしょう。安全サイドをみて7V程度がいいかも。

電源はLT3042をつかっての給電になるかな。

電源OFFに関しては、入力電圧のアナログ(7V)とディジタル(5V)の電圧をPIC(CPU)で監視して、
定常時から90%に低下すれば、シャットダウンシーケンスに入るようにすればいいでしょう。

使用するDAC数は?

高価なDACなので1つのDAC素子でステレオ構成になるようにしましょう。ただし、2枚使えばDUAL MONOにも
対応できるようにもしておけばいいかな〜。

DAIはどうする?
I2SあるいはDSD入力専用にしてもいいのだけど、やはりSPDIFも入力できないと少し不便なときもあります。
入力セレクター替わりにPCM9211あたりで受ければいいかな〜。PCM9211をつかえば96kHzサンプルの
ADコンバータもついてくるので、アナログ入力も可能になります。


ちょっと確認(LT304Xの入出力特性) 2021.2.16

 今回のDACでおそらく活躍するであろう電圧レギュレータはLT304Xなのですが、ちょっと調べておきたい特性もあったので
ブレッドボードで試してみました。
 試してみたい項目の1つは入出力の電圧特性です。BD34301のディジタルコアが1.5Vでの動作で結構電流を必要としますが、
LT304Xでどの程度の入力電圧が必要かを確認してみることにしました。
データシートでみれば350mV以上の電圧差があればいいようなので、念のための確認です。
ということで、LT3045を変換基板に実装してテストです。
変換基板といってもジャストなものがないので、SOPの変換基板に裏返してとりつけて、あとはジャンパー線で配線です。
で、これがかなり難渋しました。なんせ、0.5mmピッチのパッドからジャンパー線を飛ばすのはかなり神経をつかいます。
神経だけならいいのですが、そもそも老眼の入った目では目視もままなりません。もう心眼しかない心境です(笑。 

LT3045を変換基板に搭載してテストです。


LT3045の0.5mmパッドからジャンパー線を飛ばします。相当神経をつかいます。疲れた〜。

BD34301はディジタルコアの1.5Vについては定常時で50mA程度は流れそうなので負荷抵抗を33Ωとしてテストです。
入力電圧を徐々にあげていって出力の電圧を観測しましたが、入力電圧が1.85Vを超えた時点で出力電圧は1.5Vに
達しました。データシートは正しいですね。
 でも、入力電圧がぎりぎりの場合はすこし出力電圧に変動があるようです。ここは余裕をみて2V以上あった方が安心できそうです。
ちなみに、実機の場合は3.3Vから1.5Vを生成する予定なのでかなり安定して動作できるはずです。


LT3045の入出力特性(出力電圧1.5V、出力負荷抵抗33Ω)


まずは電源回路の構成を検討 2021.2.21

このDACは電源の投入順番や遮断順番が規定されているので、それに合致するようにレギュレータの制御
ならびに電圧の監視を色々とおこなっています.ざっと回路を書いてみるとこんな感じになりました.


電源回路は少々ややこしいです.規定通りの投入ならびに停止順序を守るために、電圧の監視とレギュレータ制御をおこないます.

1)ディジタル電源の監視
 ディジタル電源としては5Vを供給して、そこからLT3042でIO用の3.3Vに電圧降下させますが、出力電圧が3V以上になったことを
 検知するために入力の5Vラインの電圧を監視します.たとえば入力を抵抗で1./2に分圧してPICで計測するとすると、
 レギュレータによる電圧降下(入出力電位差)が350mVなので、入力電圧が3.35Vになると出力電圧は3Vになります.
 このとき、PICのAD入力に作用する電圧は3.35V/s=1.675Vですが、PICの電圧が3Vにしか上がっていないので
 AD値(10ビット)は1.675/3*1024=572です. 
  対して、定常状態(3.3Vの電圧が供給されている)であれば入力電圧は5Vになっているので
 AD値(10ビット)は(5/2)/3.3*1024=775 となります.
  そこで、AD変換値が約700を超えるような状態になれば、定常電圧になったと判断できでしょう.
  反対にシャットダウンのときには、この値が一定値以下(例えば600)になった場合には、シーケンスにのっとって
  各電源を停止させます.
   ディジタルコア(1.5V)についても、レギュレータの制御と電圧の監視をおこないます.

2)アナログ電源の監視
 アナログ電源は5Vが必要ですが、これについてもレギュレータの制御と出力電圧の監視をおこないます.
 レギュレターの制御はCPUで直接おこなうようにしてもいいのですが、アナログとディジタルのGNDを分離したかったので
 フォトカプラを介することにします.
  出力電圧の観測のために抵抗で分圧しますが、この抵抗のGNDはディジタルとアナログの共通になってしまうので、
 できるだけDAC素子の近くのGNDに接続することにします.

DACのIV回路部分はオーソドックスに

DACのIV回路はデータシートのものを用いましょう.IV変換と差動合成のOPアンプはシングルにするのがいいかな?
それともDUALかな? 


DACのアナログ回路はオーソドックスにマニュアル記載のものをつかいましょう.

どのような特性? 2021.2.22

上図のIV回路ですが、どのような特性になっているかSPICEしてみました。
まずはPCM出力の場合です。
PCMでは、DAC素子の出力はセンタ電流5.3mAで、振幅が9.8mAppとなっています。
下記の定数では出力は2Vrmsなるように設計されています。しかし、部分的に抵抗値
にややこしいものがあります(例えば1380Ωなど)。抵抗を2本直列ですが、ここまで
細かい設定は不要でしょう。E24系列で1300Ωあるいは1500Ωにすれば出力電圧は多少変わりますが
部品点数も少なくすっきりします。


データシートからのIV回路です。


出力ピークは2.73V、すなわち2Vrmsになるように設計されています。


ちなみに、周波数特性を計算させるとカットオフは100kHzとかなり高く設定されています。
まあFS=768kHzでの再生を狙うわけですから、かなり高目に設定したのでしょう。
しかし、上図の回路では部分的にコンデンサを2個並列にしているところがあります(1330pFのところ)。
これも、E12系列の1200pFあるいは1500pFにしたほうがいいでしょう。

データシートでの回路定数でのカットオフ周波数は約100kHzです。


回路定数を若干変更
回路定数を簡略化です。抵抗はE24、コンデンサはE12系列から揃えられるようにします。
若干データシートでの計算結果から異なりますが、出力電圧は2.08Vrmsでフィルタのカットオフも100kHzなのでわずかな変化です。
まあ、定数については自分の好みにあわせて変更すればいいですね。


回路定数をすこし変更しました。抵抗、コンデンサは1個のみで揃えられる値にしています。



出力電圧の振幅は2.93Vに増えましたが、2.08Vrmsなのでほぼ2Vrmsとみていいでしょう。



カットオフ周波数はほとんど変わっていません(100kHz)。

基板のアートワークを描いていきましょう 2021.2.24

パスコン多いなあ〜
 データシートの測定回路例をみていても、パスコンの配置がかなり多いです。

データシートでの回路例だけど、電源まわりのコンデンサがかなり多いです。

上図ではピン配置は書きやすいようになっていますが、実際の配置をイメージするために回路図的に書いて
みるとこんな形になります。かなり多いのですが0.1ufのパスコンは並行して電解コンデンサもとりつく形になります。
いやいや、大量のコンデンサが必要です。
 しかしICのピン配置をみると、GNDピンがかなり多いので、アートワークは比較的しやすそうです.
この辺りは製作者に優しい設計になっていますね.

ICの回りはコンデンサだらけになりそうです.

コンパクトになるかな?

DAC素子周辺のパスコンを配置してみました。電解コンデンサは部品面に、チップコンデンサは半田面にとりつけです。
基本はDACのEXPOSED PADでディジタルとアナログの共通アース点としています。
コンデンサは100uFなのですが、耐圧は低くてもよいので(10Vあれば十分)、小型のものになります。
ということで、DAC素子の回りに17個並べても、さほど大きな面積にはならないようです。

DAC素子の回りにパスコンを配置してみました。

DAC周辺でこのくらいのサイズに収まるなら、WIDEサイズの基板にすべてが乗りそうな感じがしてきました。
全体で基板の搭載イメージを膨らましていきます。
IV変換のOPアンプもシングルタイプがつかそうです。


全体の搭載イメージです。

スペックを整理しておきましょう

本基板の単機能としてのスペック、ならびに拡張をどのように持たせるか、
それらによって搭載する部品も大きく変わるので思案のしどころです。

出張の移動中にでも考えましょう。土曜日だと秋葉も人多いかな???


スペックは暫定的はこんなところ 2021.2.28

基板のアートワークをしながらコロコロと変わると思いますが、まずは簡単にでもスペックを決めておかないと
全然前に進みませんからね。

1)オールイン構成
  基板1枚でDAI、DAC、アナログアンプを搭載してみましょう。
  この構成は久しぶりですが、作っていて一枚で収まるとやはり使いやすいです。

2)電源は3系統。できれば2系統でも動くようにする。
 ・ 必要な電源はOPアンプを動かすための正負15V
 ・ DACのアナログ部を動かすための6ー7V
 ・ ディジタル部分の5V
 上記の3系統を必要とすることにしましょう。ただし、3系統の準備は面倒なところもあるので
 スペースがあればディジタル部を6〜7Vで動くようにレギュレータを持たせることで、2系統でも動くようにしましょう。

3)入力は6系統
 ・PCM入力、DSD入力、SPDIF3(同軸×2,ディジタル1)、アナログ1の都合6入力から選択
  DAIにPCM9211をつかう予定なのでアナログ入力もつかえるようにしましょう。スペース的にカップリングコンデンサが配置できないかもしれませんが・・・。
  SPI入力の場合でPCMとDSDの自動判定機能は基板スペースに余裕(必要ロジックは2個程度)あれば考えましょう。

4)操作はいつもの4個のスイッチとLCDか?赤外線リモコンは追加しておきましょう。
 ・ここは悩むところですが、まずはこうしておきましょう。赤外線リモコンをつかえるようにしておけば、
 ケースにあける穴はスイッチ1個分だけで済みそうです。すべてリモコン操作にすればパネルがすっきりするはずです。
 LCDもないほうがすっきりしますしケースの穴あけも楽になるのですが、色々の設定が必要だから必要かな〜???

5)出力はアンバランスとバランスの両方を可能に
 これは単純にバランス出力のための端子を出すだけです。

6)拡張性
 ・将来的にはモノラル使用もできるように(2枚使いも可)
 ・外部からのI2C制御も可能に
  RasPiなどと接続して、BD34301を直接I2C制御できるようにもしてみましょう。このとき、
  内部のPICは電源の立ち上げ、立ち下げ制御のみおこないます。

まずはこんなところかな?

まずはアナログ回路を追加で描いてみましょう

これで、基板上のディジタル部分に割ける領域がほぼ決まってきますので。できるだけコンパクトになるようにしました。
アナログ出力はシングルエンドの他、バランス出力の端子も設けています。

DACとその後ろのアンプ部、そしてDACアナログ用のレギュレータ部分を搭載しました。

 

IV抵抗はモノ構成にしたときにパラ使いにできるように
パターンを描いてみました。これで、抵抗の交換ではなく
抵抗の追加で対応できます。

色々と欲がでてきます
 2021.3.1

DAIにはPCM9211をつかって、それでDSDやPCM信号の切替を考えていますが、
BD34301が768kHzまで対応ということを考えると、PCM9211を単にスイッチとして考えるとしても
その周波数にまで対応できるか心配です。そういうこともありPCM9211を通さずにダイレクト入力も可能に
したほうがいいかな〜という気もしてきました。そうなると、一気にロジックICが数個必要になってきます。

色々と考えると素子数が増えてきます。

心配なのは28PinのPICでI/Oが足りるか?ということです。28PinのうちI/Oに使えるのは24本のみです。
ちょっと、必要なI/O数を数えてみました。

LCD制御
I2C
操作スイッチ
赤外線リモコン
LEDシリアル出力
ICSP
リセット信号 PCM9211、BD3401用
電源制御 5 1.5V監視が3、
電源ONが2(1.5VDVDD、5Vアナログ)
入力制御 PCM9211/DIRECT切替1
PCM/DSD 判定1
小計 25


あ、全然足りないですね。さらにモード設定用にも3〜4本欲しいですから、1個I/Oエキスパンダを搭載する必要がありそうです。
スペースあるかな〜???

(2021.3.2)


IOエキスパンダ―を載せようかな?

こころあたりから、アートワークの最終コーナに入るので、もう一度必要なI/O数などを確認しておいたほうがよさそうです。

と、いいながらも明日からまた週末にかけて3日の工程で出張かあ〜・・・・・。

おおまかなパターンが描けました 2021.3.7

まずは必要になる配線は一通り描けました。抜けているパスコンなどはこれから追加です。

大まかなパターンが描けました。

コードネームはDAC34301です.はじめてDAC以下の数値が5桁になったような気がします.


仕上げにかかりましょう 2021.3.10

まずは部品番号のシルク書きです。

部品面にシルクを追加です。


半田面のシルクです。かなり多くのパスコンの実装が必要です。

最後に回路図の部品番号を振りなおしてて、最終チェックです。

回路図もこれで最終版でしょう 2021.3.11

回路図は3枚に分けれています。

電源部分です。


アナログ部分です。


ディジタル部分です。

いよいよ基板の製作かな〜

週末にでももう一度チェックして基板の製作にかかりましょう。

基板が出来上がりました 2021.3.31


ようやく基板ができました.


製作開始! 2021.4.12

#う〜、、終日WEB会議ってものすごく体力使うな・・・・対面のほうがずっと楽・・・。ブツブツ。

さて、こちらも製作にかかりましょう。
まずはDAC以外の実装をすすめます。予定としては、電源が正常にでることを確認してから
最後にDACを取り付けます。でないと、電源に不具合があったらDACを壊しかねません、
そうなったら、結構ショックが大きいです。


まずはここでまできました。


DACの回りは回路図上は100uFの電コンになっていますが、最後にDAC-ICを実装するので
背の低い22uFのタンタルコンデンサを取り付けました。こちらの方が性能いいかもです。


気を使う・・・

いつもながらLT3042などの豆粒のようなパッケージの実装は気をつかいます。
最重要なのは位置合わせです。これは慎重に時間をかけておこないます。

いつもながら気を使うのはこのタイプのパッケージの半田付けです。

裏面の半田付けは、みなさんそれぞれのノウハウがあるかと思いますが、
私の場合はこんな感じでやっています。

@半田ゴテはすこし温度を上げる。
  70Wの温調付をつかっていますが、いつもも350℃設定を400℃にしています。

Aフラクスを塗る

B余ったリード線をランドホールに差し込む



C半田付けする
 
この段階では、半田はIC底面には届きません。



Dピンセットでリードをかき回しながら熱を加えます。
 しばらくすると、すっと半田がホールに吸い込まれます。これがICに半田が到達した合図(のはず)。
 そうすれば、リード線を引き抜きます。



E半田吸い取りきで一度半田を吸い取る。
 このとき、ICの背面に半田がついているかどうか確認できます。綺麗なIC底面がでれば半田が到達していません。

FIC底面に半田がいきわたっていることを確認したら、再度半田を流し込む。

というような手順でやっています。

さて、残りの実装はまた後日に・・・・。


後編に続く