ちょっとTea Time!? ダイソー300円スピーカのアンプを調べてみる。 2020.4.9

DAISOを覗いたら300円スピーカが並んでいたので、1個買ってみました。
で、とりあえず音も鳴らさずにいきなりばらしてスピーカだけ取り出しました。
また、なにか思いついたら箱にいれてみましょう。


ダイソーの300円スピーカのユニットです。1個150円のスピーカと思えば、まあそんなもんです。

アンプは8002というBTLのアナログアンプです。ディジタルアンプではありません。
素子自体は以前にばらしたスピーカのアンプに使われていたものと同じものです。
一応3Wの出力が得られるようなのですが、一度特性を調べてみましょう。


アンプ回路です。

色々と測定してみた

測手には5Vの電源を接続して、入力やらオシロのプローブやら色々ととりつけます。

測定できるように、色々と配線しました。

無負荷での特性
 まずは無負荷での測定をした結果です。
 1.出力はほぼレール To レール(5Vpp)
  普通のアナログアンプなら1〜2V程度はドロップしそうですが、0〜5Vの範囲で振れています。

 2.広域は40kHz程度までフラット
  オーディオアンプとしては十分ですね。100kHzになると波形がかなりひずみます。

 3.低域は50Hzで-10dBとあまり延びません。
  これは素子ではなく、カップリングコンデンサの容量の問題ですね。後付で容量の大きなコンデンサを
 並列に接続すれば改善するでしょう。まあ、もともと低域は期待できないですから、アンプとしてもこの特性で
 十分でしょう。


無負荷時の出力はほぼ電源電圧一杯で振れます。


無負荷時;40kHzでもほぼフラットです。


無負時:100kHzでは振幅が落ちますが、かなりひずみます。


無負荷時;200Hzで約-2dB


無負荷時;50Hzで約-10dB

負荷(5Ω)時の特性

実際にスピーカを接続した状態を模擬するとして、5Ωの抵抗を接続して測定してみました。

1.出力は3.8Vppに低下
  BTLなので実質は7.6Vppになります。これからスピーカの出力を計算すると5Ω負荷時では
 ピーク出力では2.9Wになります。カタログ値が3Wなので、ほぼ合致しますね。というか、最大出力は
 ピーク出力だったのですね。連続出力にすると1.5Wです。でも、これだけ出れば十分でしょう。

2.クロスの部分での歪みが結構大きい
 気になるのが1/2Vccの位置での波形歪みです。これが結構大きいです。波形では明確ですが
 音になったらわからないレベルと思いますが、すこし気持ち悪いですね。
 B級動作になっているのでしょう。


5Ωの負荷抵抗を接続して測定しました。



出力は流石にレールtoレールではなくなります。


最大出力は3.8Vppでしょう。BTLにすればピークで約2.9Wの出力です。


1/2Vccの位置での波形歪みは結構でます。

まとめ
 ピーク出力は3Wはでそうですが、実効値は1.5W程度。でも出力としては十分です。
 低域のカットオフ周波数が高い。でも、小さいスピーカなのでそれでも問題ないでしょう。
 波形ひずみがそれなりにあります。でもPCスピーカなら問題ないかな。

(おしまい)