かわぐちさんからいただきました。2006.4.6

NJU3718を使用したR=2R DACを作りました

以前、NJU3716の話が有った時に書き込もうかと思いましたが、 未完成でしたので書き込みませんでした。
私はNJU3718(20Bitシフトレジスタ with ラッチ)をたまたま 入手出来たので、これを使ってR=2R DACを作ろうと考えていました。
入手自身は昨年末でしたが、タイミング信号を作るのに苦労して出来ませんでした。
ようやく出来ましたので御報告します。
MSBビットの反転はデータを直接ロジックで反転しました。
(そんなに難しくはありません)

条件:入力データはI2S(当方の環境)
D-FFでLRCKを1BCK遅延させた物とオリジナルLRCKとの間でEX-ORを取るとLRCK変化点のパルスが得られます。
これをD-FF x 2個で2BCK遅延させ(I2Sだから。MSBファーストの場合は1BCK遅延でいけるはずです)、 上記パルスでDATA信号線にEX-ORを取ると、MSBだけを反転出来ます。
(注意事項ですが、最終的に得るパルスはデータと同じ幅&タイミングでなければいけません。ですのでI2Sの場合最後のD-FFのクロックは オリジナルBCKを反転させたクロックを使用する必要があります)

当方は小さく作りたかったので、TC7W74F x 1 + TC4S30F x 2 + 74AC74 x 1の構成で行いました。

次にシフト&ラッチタイミング信号ですが、今回使用したNJU3718にはカスケードを行う為のSO信号出力があるので、これを利用しました。

具体的には、TC4006BPで12BCK遅延させたデータをNJU3718(A)に食べさせます。これで片チャンネル分(32BCK)まかなえます。
NJU3718(A)のSOを再度別なTC4006BPに食べさせて12BCK遅延させます。その出力をもう1チャンネル分のNJU3718(B)に食べさせます。簡単な図にすると次の様な流れになります。

MSB反転処理後のDATA -> TC4006BP(12BCK遅延) -> NJU3718 ->TC4006BP(12BCK遅延) -> NJU3718

こうするとLRCKの立ち上がりor立ち下がりのどちらかを検知してパルスを作成出来れば2個のNJU3718を同時にラッチ操作出来ます。

この信号は上記のMSB反転に似ていて、D-FF + NORで作成出来ます。
あと忘れずに負論理なのでNOTで反転させます。

抵抗は進の面実装金属皮膜抵抗を使いました。値は7.5KΩと15KΩの組み合わせで作ってみました。使用した抵抗の精度はD(+-0.5%)です。
取り敢えず普通に鳴っています。
比較対象が無いので(R=2R DACはこれが初めての制作です)、 評価は何とも言えませんが。と言う事でNJUホゲホゲを使ったラダーDACを作る事は可能です。






<追記:下記の追加レポートもいただいています。2006.4.11>
掲題の件ですが、資料館Page17に掲載して頂いたDACは通常のDACに比べて下記の特徴がありました。

1.低音が強い(ヘッドホンで聴くとちょっと辛い)
2.定位は有るが奥行きが無い

と言う現象が有り、R-2Rの音はこのような音かと思っていました。
しかし、気になる現象(回路レベル)が有り、検証を行ってみた結果画期的!?に音質を改善出来ましたので報告致します。
現象は次の物です。

1.レベルは非常に小さいが、出力に44.1KHz(BCK)が重なっている。
 ->最初は単に輻射ノイズが混入していると思っていました。
2.P20がMSBになっていますが(無音時に電圧が5Vになる)、 無音時にこのP20に44.1KHzの波形が出る。

以上から、以下の事を推測しました。

1.今回使用したNJU3718(及び兄弟の石)のLATCH(STROBE)信号線はダブルラッチであり、STROBEの変化だけではなく、有効中にCLOCKが変化すると出力も変化する(データシートを参照)。
2.タイミング的にSTROBE信号が有効になっている最中にCLOCK信号が変化しているのではないか?
  ->STROBE信号のタイミングもしくは長さに問題がある?

そこで、次の事を実施しました。
STROBE信号を作成する回路のD-FFに供給するクロックをBCK(2.8224MHz)からMCK(11.2896MHz)に変更。
これによりLRCK変化点による開始位置は変わりませんが、パルス幅がMCK幅になります。
その結果は次の通りになりました。

1.MSBの位置が1Bitずれた。具体的にはMSBの位置がP20からP19へ移動した。
2.移動したP19には44.1KHzの波形は出なかった。

そして、肝心な音の変化ですが

1.それまで有った「強い低音」が無くなった。
2.きちんと奥行きが出てきて繊細な音になった。

と言う事で、あのタイミング回路を作られる方は気を付けて下さい。



お気楽PA by ヒロ 2006.4.28

オペアンプに電圧増幅回路を付加した型式の部品点数の少ないパワーアンプ「お気楽PA」です。
定電圧電源と組み合わせることで、端整な音になったかもしれません(気のせい?)。
とりあえす、写真館に足跡を残しましょう。詳細はこちらで。




COPYさんからいただきました。 2006.5.6

やっと1704-4DSuperDACが完成しました。
特に変わったところはありませんが、なるべく小さく収めるために、すべての基盤を2段重ねにしてます。
PCM1704はさすがにKグレード16個は資金的に無理だったのでJグレードです。安く入手したタンタルコンを使い、容量を満たすために2個パラレルで使ってます。これで66uFの容量です。
電源はアナログ段およびDAC用にディスクリ電源で組みました。この電源のため、箱の高さを高くしなければなりませんでしたが、何とか形になっていると自己満足してます。
メインのDACとして手を抜かずに作ろうと決めていたため、すべての機能が使えるようにしました。レタリングも施してそれらしくなっている感じです。

実は高さがある箱を使ったため、DAI基盤をDAC基盤2段のその下に収めました。ノイズが心配かもしれませんが、とりあえずこれで聞いてみます。といっても既に組み込んでしまい、組みなおすことは無理なのでシールド板などをかませてみようと思いますが、とてもよい感じでなっているのでこれ以上はしないかもしれません。

ポイントはIV抵抗を東京光音電波特注のRN型スケルトン抵抗をおごっていることぐらいで特に珍しいことはしておりませんが、私が欲しいと思っていた前後の空間表現がとてもよく出て、低音域の厚みとともに素晴らしい音色を奏でております。

とのことです。ケースはタカチ電機の149mm高さのもののようですね。ケースにこの高さがある内容積はかなり大きいのですが、それでも窮屈に見てるほど密度が高い仕上がりになっています。反面、1枚目のオーディオ機器のレイアウトはスッキリしていて好対照です。気になるのは両脇にある(はずですよね?)スピーカはどんな感じでしょう。想像をふくらませてしまいました。

追記でいただきました。
ケースはタカチOSの115です。一番高くなった15V用のディスクリMINI基盤2段重ねにあわせ、ほぼぎりぎりです。
私の見立て間違いでした。






 


caramel さんからいただきました。2006.5.7

お勉強DACV基板をお分けしていただいてから、いろいろと自作の世界にはまっております。
こういった楽しみを教えていただいたことに対する感謝の意味をこめて、バラック状態の恥ずかしい状態ですが作例を紹介させていただきます。

今回PCM1704変換基板を追加でお分けしていただき、こんなイタズラしてみました。
変換基板をむりやり2段重ねにして2パラにしています。片チャンネル分のうち1個のPCM1704を実験中に壊してしまったよう(異常発熱させてしまいました)で、左右のレベルが違っています。(T T)
まぁそれはいずれなんとかするとして、お気楽にいろいろ実験できる、楽しい基板ですね。
本来は2パラ化したことでアナログ部の回路定数の調整が必要でしょうがこれもそのうち試してみたいと思っています。

もうひとつはPCM2704を使用したUSB-SP/DIFインターフェース基板です。
回路はデータシートのTypical Circuitからアナログ出力部分を省略しただけです。コンデンサ定数が違いますがパスコンなのでとりあえず良しとしています。これもお勉強DACVに接続して楽しんでいます。
自作の自己満足の分、以前試した市販のUSB-SP/DIFインターフェースよりも高音質な気がします。(^^;

さて、PCM63Pが2個余ってしまいました。これらはどうしましょう?
変換基板を使用した方はどうしているのでしょうね?
DAIもアナログ段もお手本の作例がヒロ様はじめさまざまなところで紹介されていますから、いずれそれらを参考にオリジナルな基板を作ってみようかという気もしています。

ということで、乱筆乱文失礼いたしました。
ホームページはいつも参考にさせていただいています。今後ともよろしくお願いいたします。


とのことです。PCM1704のパラ化技法おもしろいですね。少し高層ビルになりますが、この調子でnパラへ突入!(なんちゃって)。







BEATさんからいただきました。2006.5.11

3月末辺りにDAIとTOSLINK基板を購入した者です。
買った基板を検証冶具にして積分型のノンオーバーDACを開発してました。
それがコレです。
HARDOFFのジャンク置き場から集めてきた機器から抜いた部品・ケースもジャンク品を利用して作りました。
DAI YAMAHA YM3623B
DAC SONY CX20152
DAIとDACはノイズが観測されたのでアイソレーションしてあります。
制御回路は汎用ロジックで組み入力セレクタも手製です。
電源はDAIと状態表示部用とDAC・AMP回路用はトランスから別で組み立ててあります。
次は買ったDAI基板を使って大量にあるPCM56Pを使って作ってみようかと思ってます。


とのことです。かなり分割されたユニット構成になっていますね。