ちょっとTea Time!? 中華製の定電圧定電流キットを組んでみる! 2024.2.26
帰宅したら何か荷物が届いていました。
パッケージからすると、中華から送られてきたものですが、
何かALIかAMAZONで注文したかな?ちょっと思い出せません。
で、開封して思い出しました。
何やら荷物が届いていました。なんだろう?
定電圧定電流キット!
そういえば、すこし前に寝床につきながらネットをみていて、ちょっと面白そうなキット
が目についたので、購入したのを思い出しました。定電圧に加えて電流制限機能もあるので
実験用に便利そうです。
定電圧定電流キットを注文していました。
スペック的には調整範囲は電圧が0-30Vで、電流が2mAから3Aです。
しかし、2mAを2Maって書くあたり、なんか不安を感じてしまいます。
とりあえず、中身を確認しておきましょう。
これを注文していました。価格的にも遊ぶにはちょうどいいくらいです。
中身を確認
袋を開封して確認です.部品がどういう基準かわかりませんが、4袋に分けて梱包してあります。
なお、入っているのはこれだけで説明書の類は一切ありません。
価格的には安いのですが、始めてキットを組む人にとっては面食らうかもしれません。
中身一式です。
基板はガラスエポキシの両面スルーホールです。
部品番号はありません。かわりに部品定数が書いてありますので、
該当する部品を探し出して実装することになります。
それにしても、部品の下に定数値を書くのはやめて欲しいなあ〜。
というのも、実装してしまえば値が読めなくなってしまいます。
スペース的にはそこに値を書くのが楽なのはわかりますが。
部品の定数値が部品パタンの中に書かれているので、実装したら
わからなくなってしまいます。
ほんとにOPアンプ?
この基板では1回路のOPアンプを3個つかうようです。
基板のシルクからOPアンプはTL081のようですが、付属している
ICには部品名はなにもありません。ほんとに、これはOPアンプなの?
妙なことに、OPアンプと思われますが品名は書いてありません。
パッケージ番号も全部バラバラです。
組み立てる前に基板をスキャン
あとで回路図をおこす必要がでてくる可能性もありそうなので、
念のため基板をスキャナで拾っておきました。
部品の実装面です。
半田面です。部品面とあわせて見やすいように左右反転してあります。
ちょっと心配になってきた
パターン等を眺めていて、ちょっと心配になってきました。というのも、
@7824(24Vレギュレータ)あるので、OPアンプ用の定電圧源かと思ったら、単に24VのFAN用だった。
AOPアンプの電源は整流後の電圧がそのまま使われている。整流後電圧が36Vを超えないようにしないといけない。
B100kの半固定抵抗があるけど、何の調整につかうのだろう?
やっぱり先に回路図をおこしておいたほうがいいかな〜?
横着して、ネットで探したらどなたか喜徳な方が回路図をおこしているかと思いましたが、
ヒットしませんでした。
とりあえずは作ってみましょう。
ををを!ありがたや 2024.2.27
下記の情報をいただきました。これは助かります。ありがとうございます。
回路図に関する情報をいただきました。
製作マニュアルもありました。
回路図はこのようになっているようです。電源回路はトランスをつかうことを前提として、OPアンプに負電源も供給できるようになっています。
とんど電流は供給できませんが、OPアンプをゼロ電位近傍で動かすにはこれで十分でしょう。
回路図です。
困ったぞ!
この定電圧定電流基板はトランス専用なので、その旨もマニュアルにしっかり朱記されていました。
もともと使いたい用途としては、直流電源に接続して電圧と電流制御に使おうと思っていたので、
すこしあてがはずれました。無理やり直流で動かすようにしてもいいのだけど、
電圧や電流を絞ったところでは不安定だろうな〜。
さてさてどうしよう?
そういえば、以前にデジットで-5V出力のDCDCを購入した覚えがあります。
たしか、1個10円だったので沢山買ったはずです。ちょっと探してみましょう!
で、部品箱をゴソゴソ。しかしいい加減、部品箱の中身を整理しないといけないなあ〜。
当人にとっては大切なものだけど、カオスの状態だと家族からみたらゴミ同然だなあ〜。
探すこと数分。見つかりました!で、入力電圧が4〜7Vと低いなあ〜。
30V程度が直接接続できればよかったのだけど・・・・。
-5V用のDCDCが見つかりました。ただ、入力電圧が低いなあ〜。
全部で14個ありました。15個買って、1個つかったんだろうな。
5Vまで一旦降圧してから、このDCDCに入力してもいいのだけど、
5Vレギュレータがかなり発熱するだろうな〜。せめて12V程度の降圧
だとまだましですが・・・・・。
このDCDCですが最大で50mAの出力がとれますが、実際には数mA程度
しか使わないはずです。それならば、もうすこし入力電圧を高くしてもいいのかも
しれません。1個くらい壊しても問題ないのでちょっと実験です。
負荷に510Ωの抵抗を繋いで実験です。
24Vでも動いたけど大丈夫かな?
負荷に510Ωの抵抗を繋いで、負荷電流約10mAに設定。
入力電圧を可変して出力電圧と入力電流がどうなるかを測定です。
入力電圧と出力電圧の関係。出力電圧は入力電圧を24Vまであげてもほぼ-5Vで一定です。
入力電圧と入力電流の関係。DCDCなので入力電圧が上がると、入力電流は減るはずです。
その傾向は8V程度までは見られましたが、それ以上は入力電流が漸増します。おそらく、回路を動かす
電流が入力電圧とともに増えていく影響が上回ったからでしょう。
入力電圧と効率の関係。電圧が上昇すると効率が落ちるようです。24V入力だと効率は6%程度です。
とりあえず24Vでも動くことは確認できましたが、あくまでも短時間の確認だけです。
内部の部品の定格等を考えると、24Vで常時動かすのは危ないかもしれません。
ただ12V程度なら、大丈夫かな〜(単なる印象ですが・・・
とりあえず組み立てましょう 2024.2.29
3端子レギュレータは12Vとして、これをDCDCに叩き込みましょう。
DCDCを搭載することもあって、不要な部品が多々でます。
下記の回路でバツ印は実装しない箇所です。
整流ダイオードもバイパスしておきます。
-5VのDCDCを搭載するので、負電源生成回路は省略です。また整流用のダイオードもバイパスです。
抵抗のカラーコードはよくわからない(覚えていない)ので、都度測定しながら
基板に植えていきます。テスターで測るのは面倒なので、
いつぞやに作った抵抗器の専用測定器をつかいます。
これだと抵抗を乗せるだけで測れるので便利です。
抵抗器の測定器です。抵抗器を置くと同時に値がでるのでテスターより便利です。
完成!
部品点数もさほど多くないので短時間で完成します。
DCDCは空いたスペースに運よく差し込むことができました。
完成した後は、一応簡単に配線等をチェックです。
で、何か所か間違えているところがありました。
完成です。ん?色々と間違えているなあ〜。
ICソケットは何も考えずにつけてしまったので、2個は向きを間違えてしまいました。
あれこれ
このキットはほぼ全ての部品が入っているので、かなり便利です。
ただ、もうちょっと工夫があればいいかな〜という点もありました。
(修正前) (修正後)
VR取り付けはコネクタでできるようになっていますが、VRのセンターが黒の配線色に
なっているので、ちょっと気持ち悪いので修正です。
M3のネジが付属しているのも良い点です。ただ、パワトラを取り付けるには
すこし短いです。これでは放熱板にネジ止めできません。
あまった部品です。なぜかセラミックコンデンサが余っています(余分に入っていました)。
動かしてみましょう!
さっそく24V電源に接続して動作させてみましょう。
まずは無負荷の状態で、電圧VRを動かして電圧が調整できるかを確認です。
なお、VRを最大値にしたときの出力電圧は21.78Vでした。約2.2V程度の電圧ドロップがありました。
OPアンプの出力電圧が電源電圧から1.5Vほど低いですし、またバイポーラトランジスタの電圧降下
もありますから、これは仕方ないでしょう。
24Vの電源をつかったときの最大出力電圧です。2.2Vほど電圧降下があります。
次は電流調整機能の確認です。
負荷に10Ωの抵抗を接続して確認です。
電流VRを回すと、電流リミッタがかかることが確認できました。
なお、電流リミッタが動作するとLEDが点灯することでわかります。
負荷抵抗をつないで電流リミッタのテストです。
一応これで、動作確認は完了です。電圧調整ならびに電流リミッタも問題なく動作しました。
これで700円くらいのキットですから安価でいいですね。
次は時間をみつけてケースなどに組み込みましょう。ちょうど12Vのファンもあるので、
これと組み合わせればいいでしょう。まあ、いつになるやらですが。
12Vのファンがあるので、いつかケースに組み込みましょう!
しかし、このキットが700円ちょっとというのは安いなあ〜。
もう1個くらい買って置こうかなあ〜という気もしますが、
おそらく部品箱の肥やしになるでしょうね(笑。
(とりあえずおしまい)