ちょっとTea Time!? 激安Si5351を買ってみました. 2023.3.4

秋月のSi5351モジュールをつかってオーディオクロックを作ってみましたが、
中華製の激安Si5351モジュールがALIにあるので、怖いもの見たさで買ってみました.
本体が150円弱で、送料が150円強で合計300円強でした.


これに連結ピンもついて、150円弱です. 安くできるものですね.


電圧レギュレータもついているので3.3V〜5Vで使えるようです.

やっぱり怪しげだな〜

キーとなるパーツは勿論Si5351ですが、チップの左上になにやら加工した後があります.
最初は極小のQRコードかと思いましたg、違うようです.
何かのマークを消しているのかな?


何やら怪しいSI5351です.


後で加工したような感じです.


これは秋月で買ったモジュールのSi5351です.

動くのかな?
とりあえず、秋月モジュールと入れ替えて動かしてみましょう!
やってみると、あっさりと動きました.
12.288MHzを出力させてみましたが、問題ないようです.
でも、オシロの表示が12.890MHzとなっています. ちょっと大きい感じです.


秋月モジュールを外して入れ替えます.


12.288MHzで発振させました.問題なく動いているようです.
実際の周波数は12.290MHzとなっています.オシロの周波数
カウンタが正しいとすると誤差は163ppmです.

誤差はどのくらい?

どのくらいの誤差がでているのか定量的に測定してみましょう.
ここは、我が家の時間標準を用いた周波数カウンターの出番です!
と思いましたが、時間標準を動かすには暖気運転が長時間必要です.
最低でも1時間は動かさないと10E-8は精度はでません.

ということで、周波数カウンタに内蔵したOCVXを使います.これは温調付きの
発振器なので数ppmの誤差に収まっているはずです.

そして、測定してみると秋月モジュールの場合だと誤差は-18ppmに対して、
激安モジュールは+136ppmとちょっと大きいです.

水晶発振子って、誤差は普通は50ppm程度だと思うので、それに比べるとちょっと
看過しがたいです.

やっぱり激安品だからかな〜?

秋月モジュールの実測値. 誤差は18ppmとまあリーズナブル.


激安モジュールの実測値. 誤差は136ppmとちょっと大きい.


水晶発振子の負荷容量の影響は?

秋月のモジュールでは水晶発振子の負荷容量は8pFの設定となっています.
しかし、データシートでは既定値は10pFなので、激安SI5351モジュールの水晶発振子は
10pFのものをつかっているのかもしれません.

ということで、さっそく10pFに変更してみることにしました.
負荷容量の変更はレジスター183で変更します.


Si5351の183レジスターで水晶発振子の負荷容量を設定することができます.

結果はすこし改善しましたが、それでも誤差は+108ppmでした.
使っている水晶の精度があまり良くないのでしょうね.
まあ、価格から文句は言えません.


負荷容量を10pFに変更しました. 少し小さくなりましたが、
それでも誤差は108ppmあります.

まとめ

激安なSI5351をつかったモジュールを買ってみました.
問題なく動作することは確認できましたが、発振精度があまり良くないようです.
良くないといっても100ppm程度なので、 普通に使う分には問題ないでしょう.

簡単に発振器を作りたい場合には重宝しそうです.

(おしまい)