ちょっとTea Time!? ゼロ多くない? 2021.6.14

正確な計時をしたいときに必須なのが水晶発振器です。
水晶発振子だけのものもあれば、下のように発振回路まで内蔵したものまで色々とあります。
で、手持ちの1つが9.6MHzの水晶発振器。
XCOとあるので標準型のものです。中には温度補正型(TCO)、温調内蔵型(OVCO)、電圧可変型(VCO)
などもっと精度を高める機能のあるものが沢山あります。

でも、発振周波数の表示が「9.600000MHz」とありますが、ほんとかな?といつも気になtっていました。


表示値は9.600000とゼロが5つもあります。

この表記は1Hzまで書いてありますので、精度は±1Hz以下ということになります。
額面通りなら精度は0.1ppm以下です。そんな精度が標準タイプででるとは思えません。

調べてみよう!
9.6MHzの水晶をざっと探したら8個でてきました。いづれも秋月の福袋にはいっていたものです。

手持ちでみつかった8個の発振器を調べてみました。

実際の精度は10ppm程度

精度を測定するといっても、基準となるような周波数カウンターはもっていませんので、
バラつきのみの測定です。1Hz単位で可変できるDDS発振器があるので、測定対象との周波数差が1Hz以下
になるように、DDSを調整してその調整値を測定値としています。

 測定結果は次の通り。標準偏差が約50Hzほどあるようです。
これから考えると、発振精度は100Hz程度、すなわち10ppm程度ということでしょう。
標準的な水晶発振器の発振精度ということになります。

測定値
(MHz)
平均値からの差
(ppm)
1 9.599817 +3.2
2(最小) 9.599709 -8.1
3 9.599780 -0.70
4 9.599783 -0.38
5(最大) 9.599859 7.6
6 9.599792 0.6
7 9.599820 3.5
8 9.599733 -5.6
平均値 9.5997866
標準偏差(Hz)
48.2

書くならば「9.6000MHz」が妥当じゃない?

という気がしてきました。
しかし、なぜ有効桁数を無視しているというか精度以上の表記をするのだろう?
これって、書き方になにがしらの基準があるのだろうか?

またまた疑問が沸いてきました・・・。

(おしまい)