ちょっとTea Time!? (番外編)パスタマシンは電動化できるか? 2021.12.17

#オーディオや電子工作ネタではありませんのであしからず.

ひさしぶりにラーメンを作ってみたい!

なにをとち狂ったのか、久しぶりにラーメンを作りたくなってしまいました。
当然作るならスープも麺も一から作ります。

ラーメン作りのきっかけ(昔話)
 10年くらい前に人生初の単身赴任生活に突入しました。大きな規模の社宅なので食堂もついてはいますが
いつ帰るかわらないし、出張も多いし、突然の呑み会もあったりで欠食届を書くだけでも面倒になって完全自炊の
生活です。もともと料理を作るのは好きなので苦にならなかったこともありますが。

海も近いこともあり鮮魚も入手性もよく、週末には館山までよく買い出しに行ってたりしました。
さらに近くの肉屋がかなりマニアックで、なんとゲンコツ(いわゆる豚の骨)や鶏の爪なんかの冷凍も置いていました。
また、それらが安い!そこで、一度豚骨スープを作ってみようということで、一度つくり出したのがラーメン作りのきっかけです。

豚骨スープはひたすら骨を煮込むだけなのですが、とにかく煮込む時間が半端ではありません。
8時間くらい煮込んでいるとようやく骨が溶けだしてくる感じ。独特の白濁スープになるには丸1日かかります。
そのため、金曜日に会社が終わってから材料を買いに行き、夜から煮込んでようやく土曜日の夕方に食べられるという算段です。
気をつけないといけないのは、寸胴鍋で煮込みますが時間が経つと水が減ってきますので、およそ4時間毎に水を継ぎ足さないと
いけません。これを忘れると、焦げ付いてしまっていままでの苦労が水の泡です(何度かやりました)。
一時期は水位センサをつくって、自動で給水できるようにしようかと考えましたが・・・(そうしたら安心して寝ていられます(笑。

また豚骨スープを作る上で、色々とラッキーな面もありました。ゲンコツが入手できたというのが一番のラッキーでしたが、
その他にも色々と。
@部屋の場所がよかった
 豚骨を煮ると、あの独特の匂いが長時間発生します。換気扇で放出しますが、絶対に苦情がきそうな状況です。
幸いにも部屋が建屋の最上階であり、右隣は吹きさらしのエレベータホール、そして隣は未入居ということで匂いは気にする必要はありませんでした。
ただ、部屋の前を通った人は「ここはラーメン屋か?」と思っただろうな〜。

A電気代が社宅費に含まれていた
 社宅にはガスコンロもありましたが、流石に長時間煮続けるとガス代も心配だし、なにより留守にしたときの火事も怖いです。
ということで卓上のIHコンロを購入です。IHなので電気代が必要ですが、ラッキーなことに社宅費は電気代も込み(確か電気代は5000円くらいだったかな?)
なので電気は使い放題、24時間煮込みも余裕です(笑。

#ちなみに、自宅周辺ではゲンコツを売っている店はありませんので豚骨は無理ですが、鶏ガラは安く手に入る(1羽分で30円)ので
#もっぱら鶏ガラスープです.また、鶏ガラは3時間程度の煮込みで出汁がでるので電気代もお得です.

さて、スープもできれば次は麺です。麺の材料は小麦粉(強力粉+薄力粉)なので入手は簡単です。
かん水も重曹で代用です。製麺機はいわゆるパスタマシンをつかいます。手動なので1万円もしません。

10年くらい前に購入したパスタマシン。当時はけっこうつかいました。


こんな感じのいたって普通なタイプです。本体をテーブルに固定してハンドルを回しますが、
材料(タネ
)を圧延するには結構な力が必要です。

麺づくりの難点は・・・
 製麺にはこのパスタマシンを使いますが、手動のため右手でハンドルを回して左手でタネを操ります。ハンドルを回す
力はそれなりに必要ですが、それはあまり苦になりません。最大の難点はパスタマシンはテーブルに固定しないと
いけないということ。固定のために、Cクランプがついてきていますが、これで固定するには必然的にテーブルの端になります。
そこで厄介なのが、製麺時に打ち粉をつかうのですが、どうしてもその粉がテーブルからこぼれてしまいます。
これが、最大の問題。

社宅にいたときは床は木(フローリングといえば聞こえがいいが、古い社宅なのでそれなりのもの)なので
掃除も簡単でしたが、自宅の場合はカーペットを敷いているので事前に床に新聞紙を広げておくなどの養生が必要です。
それでも、どうしても打ち粉が散らばります。というのも、パスタマシンをつかうときは右手がハンドル回しに占有されます。
左手はタネをもつことに占有されますから、打ち粉の飛び散らないように丁寧にタネが扱えません.
両手がつかいたい〜!!!


テーブルにはCクランプで固定します。自宅ではテーブルの厚みが大きいので、
付属のクランプではなくFクランプで固定しています。

対処には
 一つはパスタマシンをテーブル中央近くにおけるようにすること。こうすると、打ち粉はテーブル上のみの飛散となりますから
掃除も簡単です。でも、そうするとパスタマシンのハンドルが回しにくいし、さらにマシンが固定できません。
本当はテーブル上ではなくて、キッチンでやりたいところです。そうすれば、打ち粉の処理もシンクに流すだけなので簡単です。
床もフローリングです.でも、キッチンだとパスタマシンを固定するいい場所がありません(クランプを使える場所がない)。
ここはやはり、両手が使える電動パスタマシンが欲しい!

電動パスタマシンがあれば、ポンとキッチンに置くだけで使用できます。

電動パスタマシンは色々あれど・・・

AMAZONで調べてみると電動のパスタマシンは色々とあります。中でも比較的価格的にも良さそうなのがこれです。
ただ、廉価な部類としても結構なお値段がします。それに、今使っているパスタマシンとの重複感もつよいなあ〜。


これが良さそうですが、結構なお値段です。それに現在のマシンとの重複感も強いなあ〜。

さらに探すと、現在つかっているパスタマシンと同じメーカからモータユニットだけがでています。
まあ、これも結構な値段ですが一番の心配は、現有器にとりつくかどうか。
SP-150用となっているのですが、現有マシンには型番が書いてありません。取説をみてもどこにも
書いていません。SP-150の150は150mm幅ということなので、現有マシンも150mm幅のものなので、
合致するような気がするのですが、確信がもてません。
 現有マシンには DAL 1932とありますが、これは型番ではないですからね。


現有マシン用と思われる別売のモータユニットがあるのですが、これがとりつく確信がもてない・・・・。


型番が知りたかったのだけど、「DAL 1932」って違うよね?
しらべたらDALとはfrom+theなので英語でのSINCE 1932っていうことのようです。


こりゃ、どうしよう?
もう、こうなったら・・・

DIYでパスタマシンを電動化するぞ!

ということで、ようやく本題です。
パスタマシンを電動化するにあたって、色々と考えましたが技術課題(って大袈裟なものではありませんが)は
大きく3つあります。

@モータユニット・・・低速回転、高トルクが必要
Aジョイント部・・・・現有マシンとの接合できないとだめ
B固定台・・・・・・・・マスタマシンとモータユニットの設置台


さて、検討していきましょう!

@モータユニットを検討する
 モータユニットと聞いて真っ先に思いつくのが電動ドライバー。家にも1台あります。
もう20年以上前になりますが、スピーカ作りに凝ったときに購入しました。なんせ木ネジを締め込みだすと
握力が全然もちません。10本も締め込みすると手が動かなくなります。そんなときに、この電動ドライバを
購入して使用したところ、どんどん木ネジが締め込めるので感動したものでした。

20年以上前に購入した電動ドライバー(ドリル)です。まだまだ現役です。

ただ、この電動ドライバーは600rpmくらいの単速度です。パスタマシンには早すぎます。
パスタマシンなので最大でも100rpm程度でしょう。外付けで減速機を取り付けようかとともおもいましたが、
減速機単体だとお高いです。それなら、最初から電動パスタマシンを買ったほうが安くなりそうです。
 安く仕上げるために平歯車を買って・・・とかも考えましたが、トータルで仕上げるとやはりお高くなって
しまいます。なんせ歯数100の歯車だけでも買うと3000円以上しますから・・・。

また、色々と考えてギアモータを探してみることに。
そうするとAMAZONでウオームギアをつかって低速・高トルクのものが結構お安く手にはいりそうです。
ただ、評価欄をみると「すぐ壊れた」「ギアがもたない」などの低評価がかなりあります。
ちょっと冒険かなあ〜。

こんなのでもいいのですが、低評価が気になります。

低速ドリルはないかな?
 ここは低速回転ができる電動ドリルがないかを探してみることに。かなり少ないようですが、これがなんとなくよさそうです。
高速と低速のギアの切替ができるようで、無段階変速なので低速でも回るようです.

低速ドリルとして、これが良さそうです。


無段階変速でき、最大トルクも30Nm(約300kgf.cm)です。

さらにうれしいのが、AC100V仕様であるということです。なぜ充電式でないほうがいいかといえば、
一つには価格が安いということもありますいが、外部スイッチでON/OFFできるからです。
すなわちドリルのスイッチは結束バンド等で必要な回転速度になるように固定しておいて、あとはAC100VのON/OFF
で回転を制御することができます。

ただ、今もっているドリルとの重複感があるのですが現有ドリルの出力が75Wに対して、これは160Wです。
倍以上の出力があります。現有ドリルで以前にCNCのアルミテーブル(12mm厚)にM6のタップを数10個と加工しだしたら、
途中でモータが過加熱で止まってしまいました(回転するがトルクがでない)。
このとき、もうすこしパワーのあるものが欲しいとおもったものでした。
その点、今回買おうとするドリルだとパワーも倍だし、低速モードがあるのでタップ立ても余裕でこなせそうです。

と、同じようなものを買うことを正当化しようするする自分がいました(笑。


さっそく買っちゃいました!いままで使っていたものから一回り大きいし、重いです。

Aジョイント部を検討する

モータユニット(電動ドリル)が調達できたので、次はパスタマシンとのジョイント方法を検討です。
ちなみに、手動ハンドルとの接合は下図のような形状になっています。

 
パスタマシン側の受け穴                  ハンドルの挿入部

ハンドルの鉄棒の直径は8mmです。ということで、8mmのクレビスピンをつかうのがスマートそうです。
ピン穴に適当な針金を通しておいて、皿の部分は切り落とせばドリルと直結できるでしょう。
径も同じなのでドリルの振れもあまり発生しないでしょう。
 でも、6本で1000円ちょっとかあ〜。必要なのは1本でいいのだけどな〜。 ホームセンターだったら1本で売っているかな〜。
でも、ホームセンタまでは自転車だとちょっと寒いしな〜。


これが良さそうですが1本でいいのだけどな〜.

とりあえず、次にホームセンタに行ったときに覚えていたら買うことにしておいて、
とりあえず手元にあるもので代用してみましょう。

M6の6角ボルトを加工してみよう!

工具箱をあさってみて、M6の6角ボルトがつかえそうな気がしてきました。
ちょうど頭の部分を削って、ジョイント部の形状にあるように加工すればいいかもしれません。

といことで、早速やすりをもって加工です。

で、いきなり挫折です。ちょっと削っただけで手が痛くなってきました、やはり、ここは文明の利器をつかわねば・・・。
100均で回転砥石を買ってきて、高速ドリル(4500rpm)にとりつけて削ることにしました。
ただ、電動での回転砥石を使うので防護は必要です。まず、手袋をします。近眼なので近くの作業は眼鏡をはずすのですが、
裸眼になるのて防護眼鏡を着用です。細かい切りくずもそうですが、一番怖いのは砥石が割れて目にはいったら大変ですからね。


もとのボルト頭と比較するとよくわかりますが、結構削ります。


引っかかる部分の長さが短いですが、強度は大丈夫だろうか?


パスタマシンのハンドルの鉄棒は直径8mmで、このジョイントはM6ネジなので実質の直径は4.5mmくらいかな。
かなり細いので、トルクでねじ切れることが懸念材料です. 壊れたらその時はクレビスピンに変更しましょう.
最悪のケースは、破断した部分が詰まってしまって(その可能性高い)、使えなくなってしまうことなんですよね.
そのため、使用時のトルクについては十分に調査をした方がいいでしょう.

B固定台を検討する

さて、いよいよ最終コーナです。最後にパスタマシンと電動ドリルの固定台を考えます。
適当な板材を買ってきてマスタマシンはビス止めするとして、ドリルの固定がポイントのような気がしています。
回転時の反力がどのようにかかるのかを想定しておく必要があります。それと、回転軸を差し込む位置は
異なった2箇所になるので、その位置にも適用できようにしておかなければなりません。

まずは取り付け方法をイメージするために100均におでかけです。そこで売っている品物が使えないかな〜
と考えながら使えそうなものを購入です。


必要になる材料をまずは100均で購入です。

固定台としては、ちょうど棚板用にうっていたパーチクルボード(15mm厚)があったのでそれを購入です(200円でした)。
でもパーチクルボードではネジが効きそうにないのでボルト締めが必要でしょう。ボルト締めには貫通穴をあける必要がありますが、
まだ実験段階なので簡単にネジで止められるように、ドリルの下穴用につかっていた集積材(18mm厚)を臨時で使用です。

ステンレスの金具をつかってパスタマシンの固定と、ドリルの高さ調整機構を作成です。
電動ドリルの回転反力はグリップ部の先端で受け止めます。また、反力による浮き上がり防止のために、
まずは太い輪ゴムを2本つかって固定してみました。


電動ドリルは水平の調整ができるように金具を連結しています。


まずは電動ドリルは太い輪ゴムで固定です。ドリルの回転反力はグリップの先端で受け止めます。
そして、その反力によるドリルの浮き上がりは輪ゴムで抑制です。うまくいくかな〜?


試運転・・・・まずは失敗!

無負荷の状態では機嫌よくパスタマシンのローラが回転します。こうなれば、さっそく製麺につかえないか実験したくなります。
ということで、小麦粉を練りだします。
まずはラーメン用の麺のレシピにしてしまうとスープをつからないといけなくなってしまうので、うどん用のレシピで小麦粉をねります。
うどん用なら、麺つゆで簡単に食べられますからね。

レシピ
 小麦粉 400g(強力粉 300g、薄力粉100g)
 水    177g
 塩    23g

さて、タネができたところで試運転開始です。
キッチンに装置を持ち込んでテストです。

タネを小さくちぎって、回転するパスタマシンに入れます・・・。

あれ、圧延できない?止まっちゃう?でも、電動ドリルは回転している・・・・

原因はドリルチャック部でのスリップです。単にM6のネジをチャックで締め込んだだけではダメのようです。
ドライバービットの様に6角になっていないと、グリップできないのですね。ドリルチャックが3点支持なので
とりあえずは3面の平行部を作らないとだめでしょう。

ああ、只でさえ直径が小さいので捻じ切れる心配があるというのに、さらに削らないないといけないとは・・・

とりあえず加工して再トライしてみましょう。


スリップした跡がくっきり. ネジ山の先端が平らになっています.

だんだん最初から電動パスタマシンを買ったほうがいいような気がしていました・・・・(汗

再トライ! 

チャック部での滑り対策として、3面でネジ部を削ります.ちょうど120度ピッチになるように油性マジックで印をつけて、
ペンチでネジを押さえながら回転砥石でガリガリ削ります.
まあまあ、いい感じで仕上がりました.
これでスリップは防げるでしょう.

回転砥石をつかって3面でネジ山を削りとります. あまり削ると強度が心配なのでぎりぎりを狙います.
でも、すこし削りすぎかな?



断面が3角になりました.

いざ製麺!

 一人分の麺は約150gですが、手動のときはそのまま力まかせに圧延していました.
が電動ドリルではクラッチを最大(4.4Nm)にしていても、カチカチと滑ります.
そのため最大トルクまででるドリルモードにしますが、ドリルのお尻を輪ゴムで
押さえているにも関わらず反力で浮き上がります.さらにモータの回転数も落ちて悲鳴に変わります.
 そのため麺の量は1/2(75g)ずつで圧延することにしました. これならば、比較的スムーズです.


一人分を半分にして75gづつで圧延開始です.できるだけ細くしたほうが負荷が少ないので
あらかじめ伸ばしておきました.



圧延している様子です. まだ細いですが、これからどんどん幅を広げていきます.

一番厚みのある設定で圧延したら、麺を折りたたんで再度圧延して縦、横に何回か繰り返して形を整えます.
そして、ある程度四角になったところで、一段づつ圧延する厚さを薄くして目標の厚さに伸ばしていきます.
一つの帯麺ができたら、打ち粉(薄力粉)をまぶしておいておきます.

この作業を都合8回繰り返しました.最初は1つの圧延が終わる度にモータを止めていましたが、
だんだん面倒になってモータは回しぱなしです.でも、麺を圧延→折り畳み→圧延 の作業が滞りなくできるので
作業スピードが手回しに比べて格段にあがります. 流石電動化のメリットです.

すべての帯麺ができれば、最後はカットです. 
カットする場合の力はほとんどいらないので、電動ドリルをはずして手動のハンドルをカッターにとりつけて
手回しです. パスタマシンは板に固定しているのでハンドルはなんとか回ります. 圧延部ではハンドルが
板に当たってしまって回りません.

帯麺が出来上がりました.


カットして生麺の出来上がりです. きし麺サイズに仕上げました.

いただきます!

あとは、6分間程度茹でて水でしめてつけ麺としていただきました.
強力粉の割合も多いので、腰があってツルツルでおいしいです.
家族からも高評価です.

後片付けも簡単で、結局打ち粉は最終仕上げ厚さの帯麺に振りかける程度で済んだので、
ほとんど粉も散らばりませんでした. 最後にパスタマシンの小麦粉を払ってやって撤収です.
こりゃ、簡単です.

まとめ
 電動ドリルドライバーを使ってマスタマシンを電動化できることがわかりました.
 ジョイントにM6のボルトを加工してつかいましたが、とりあえずは強度的に問題はなさそうです.
 電動化することで、作業効率(時間)が相当向上(短縮)できたように感じます. 疲労感も少ないです.

今後は
 まずは仮設で板に装置類をとりつけましたが、分解して収納できるように最終形にまとめしょう.
 今回はカットは手動ハンドルで行いましたが、電動化も考えていきましょう. 一番簡単なのは
 ドリルのジョイントを付け替えればいいのですが、圧延部とカット部をプーリーで
 接続して、両方とも一緒に回すようにすればいいかもしれません.

 今後は、このパスタマシンの登場機会も増えそうな気がしてきました.

(おしまい)


後日談/ホームセンターへGo!

寒空のもとチャリで5km離れたホームセンタへGo!ホームセンタは近くにもあるけど、
規模の大きいところでないと品揃えがよくないので地域でもっとも大きそうなところへでかけました。
本来は車だけど、ホームセンター以外にもスーパを含む複合センターなので休日は駐車場がめっちゃ混むので
防寒準備万全で突撃!

で、8mm直径のヒンジピン(っていうのですね)がありました。90mm長さで1本100円弱です。
でも、安いのだけどその頭のサイズみて、とても削り落とせる気がしなくなって購入を断念。

頭を削るより切り落としたほうが早そうだけど、ジグソーの鉄用の刃物あったかな〜。
もうちょっと作戦練ってから購入しましょう。


これはヒンジピンというようです。間違って覚えていました。


でも、久しぶりに大きなホームセンターに行くと、色々と工作欲が沸いてきます。
1時間くらい、あれやこれや考えながら徘徊です。
店員さんからみたら不審者だろうな〜。


問題発覚! 2021.12.19

週末にきし麺とラーメンを作って楽しんだこともあり、片づけようとして圧延部のジョイントを引き抜こうとしてましたが
うまく抜けません.なにかに引っかかっているようです. 色々と動かしてなんとか引き抜けました. 何が起こっているのか
確認するために元のハンドルを差し込んでみましたが、途中までしか挿入できません.どうやら、なにかバリがでている
感じです.
 で、穴の中をみたらショックです.なんと、圧延部のジョイントの挿入部はプラスチックではありませんか!
カッター部の挿入部が金属だったので、圧延部も金属と思い込んでいました. だって、中まで見ないもん!
回す相手がプラスチックなものだから、小さい爪でひっかけたらそりゃ応力がかかって変形するわな〜.

こりゃ、このまま使い続けるとパスタマシンを壊してしまいそうです.
なんとか、ジョイント部を改善しないといけません.


カッター部の差し込み口は金属です.


圧延部の差し込み口の内部はプラスチックでした. 白いからジュラコン程度のものかな?


電動ドライバで回す爪が小さいので、プラスチックだったら変形しちゃうわな〜.

さて、これ以上プラスチック部分を変形させないためにも、
手回しハンドルと同じように爪の部分が長くて、かつフラットになるようなジョイントが
必要なことがわかりました.

さてさて、どうしてやろうか.
今度は相当に悩んでしまいます.


ジョイント部新調! 2021.12.21

ジョイント部をどうしようか色々と考えて、結局出した答えはφ8mmのヒンジピンを加工して
つばをつけることにしました。
手順は下記の通りです。

@ヒンジピンの0,180度位置にアーク溶接で1〜2mm肉盛り
 アーク溶接はド素人、ド下手なのでアークがうまく連続で発生しなくて、悪戦苦闘でしたが、
 汚いながらも、適度な肉盛りができました。

A回転砥石で研削(ラフ)

 回転砥石でガンガン削っていきますが、途中でわかりました。
 これで平坦部を出すのはかなり難しいです。
 不必要な部分を削ったあとは、CNCで削ることにしましょう。

BCNCでつばの形状作成
 CNCで鉄を削るのは初めてで、安物のエンドミルで削れるかどうか心配でしたが、
 送り量をものすごく小さくして負荷軽めにしてなんとか削れました。

Cヒンジピンの頭の部分の切り落とし
 ジグソーの刃に鉄用のがあったのでラッキーでした。これを金ノコで切ろうとしたら手が痛くなります。

Dドリルで挟み込めるように3面を研削
 適当に回転砥石で局面を削りました。

で、完成したジョイント部です。


見てくれは悪いですが、機能的にはこれで十分です。


上から既存のハンドルのジョイント部、新調したジョイント、失敗したジョイント部です。

これだけの直径があれば、ジョイントが捻じ切れることはないでしょう。
ただ、パスタマシンの受け側の樹脂がいつまでもつだろうかと、そちらの方が心配です。

残存した課題は、かなりパスタマシンにきっちりと刺さるので工作精度に伴う偏芯が発生します。
失敗したジョイントはゆるゆるだったので、その部分で偏芯が吸収できましたが、新調したジョイントでは
電動ドリルが若干振れてしまいます。でも許容できる範囲な感じだし、ドリルの固定は輪ゴムでもあるので
若干の振れも逃がせられます。本来はもっと芯合わせをしたいとことですが、何をやるにも面倒になってきました。

まずはこれで良しとしましょう。

一度製作すると、色々と改善するポイントも分かってきたので2回目作るときは
もうすこし綺麗なものができるでしょう・・・って、もう2度と作りたくはありませんが(笑。


短い回転ハンドルをつくる! 2021.12.23

もともとパスタマシンの電動化を検討したのは打ち粉が飛び散るのがいやだったこともあるのだけれど、
そもそも打ち粉が必要なのは帯麺や切断後の麺が時間とともにくっついてしまうのを防止するためで、
圧延やカットそのものには打ち粉はなくても大丈夫です。よく、TVなどで圧延のときに打ち粉を一杯かけて
いますが、あればおそらく麺棒に絡みつくのを防止しているからじゃないかな〜と思います。

そこで、帯麺をカットしたらすぐに茹でるようにすれば、基本的に打ち粉は不要になるはずです。

現状では圧延部分は電動化していますが、カット部はさほど力も要らないので手動のままです。
ただ、カットをするにはハンドルが電動ドライバと干渉するので、ドリルを一度外さなけれななりません。
打ち粉をつかうなら、まず最初にまとめて帯麺をつくっておいて、あとでカットする方法がとれますが、
打ち粉なしだと、帯麺を作って重ねておいたらくっついてしまいます。

打ち粉なしだと、圧延→カット→茹で 、 圧延→カット→茹で のシーケンスがスムーズに流れる必要があります。

そこで、電動ドリルと干渉しないように短い回転ハンドルを作ることにしました。


ハンドルが長いので電動ドライバーを外さないとカットできません。


短いハンドルを作るため必要な材料を調達です。
φ8のヒンジピンを溶接してハンドルを作ります。
スペーサは回転する持ち手の部分です。



こんな形で完成です。相変わらずアーク溶接が汚い・・・・


ヒンジピンのクレビスピン用穴の直径が3mm弱だったので、M3のネジを切って
ボルトをねじ込みました。あとで短く切ってやすりで高さ調整です。
爪となるボルトが使用中に回転しないように、コンタクト部分は少し削って
平にしています。


これでハンドルがドリルと干渉しません。独立して使用可能です。

幅広麺をカットする場合には、まだこのハンドルでは干渉しますが、基本的には細幅麺の
ラーメンをつくることが多いでのとりあえずはいいでしょう。


そういえば 2021.12.30

 大晦日に向けて蕎麦打ちの実験中ですが、電動ドリルの回転速度も途中で変更できると何かと便利ぽい。
というのも、蕎麦のタネはラーメンとかに比べると柔らかいので、あまり圧延速度が速いと破れてしまうことがあります。
最後はゆっくりと丁寧に伸ばしたほうが良いようです。
 で、思い出したのは以前にトライアックの調光器を作ったこと。これって使えるかな〜。
早速実験です。ドリルは最高速度で固定しておいてトライアック側のつまみで停止から最高速まで連続可変できることが
確認できました。まあ、ドリルの方にもトライアックが入っているのでしょうからどちらで位相制御するかだけの話ですからね。

だんだん製麺機もパワーアップです。ただ、だんだんと大がかりになってくるな〜。

調光器をつかえばドリルの回転速度が可変できることを確認できました。

(続くかな?)