ちょっとTea Time!? 掃除機のモータコントロールはできるか?・・・失敗!! 2020.4.6
薄いMDFやアクリル板を切断するのにCNCが大活躍だが、ゴミを吸い込む掃除機の音がうるさい。
なんせCNCが動き出すと、連続して数10分動き続けることもあるので、その間は掃除機も動きぱなし。
掃除機が止まると、木屑が舞い上がるので部屋中が大変なことになります。かといって、掃除機の役割は
ミル周辺から舞い上がる木屑を吸い込むだけで、すべての屑を吸い込ませる必要はありません。
そのため、掃除機の出力は最小にしているのですが、それでもうるさいです。ちなみに、掃除機の出力を最大にすると
集塵系の圧損が大きいの掃除機のホースが縮んでしまいます。
そこで、さらに掃除機の出力を絞るべくトライアックが使えないか試してみることにしました。
大丈夫かな?
トライアックで制御できるのは、基本的に白熱電球などの抵抗負荷ですが、取り説にはこんなことも書いてあります。
掃除機という単語がでてきたので、ちょっと期待ができるかもしれません。ただ、気になるのは家庭用の掃除機は、結構電子制御が入っているので
それでもトライアックがつかえるかです。産業用の掃除機などは、単なるON/OFFだけのものが多いので大丈夫でしょうが、その点が気がかりです。
でも、物は試しです。
ひょっとして使えるかも・・・・・
さっそく購入&製作
秋月で600円程度のキットがありますのでそれを購入して試してみることにしました。
組み立ては簡単ですが、永くつかえるように専用のケースもつくりました。
延長用の電源コードの真ん中を切って、その中間にトライアックを組み込みます。
一応、トライアックには放熱板もとりつけました。火災防止のための、ヒューズも入れています。
これを購入です。
商品説明は20Aとなっていましたが、届いたものは25Aになっていました。
永く使えるように、アクリルでケースも作りました。ACの延長コードの中間に入れています。
裏面の様子です。太い配線がちょっと面倒でした。
結果は・・・・失敗!
完成後に掃除機に接続です。トライアックの出力を最大にしておいて、掃除機の電源をONです。
掃除機がブイーンという音をだして起動しました。
そして、トライアックの出力をゆっくりと下げていきます。掃除機の音が静かになるかと思いきや、全然音が変りません。
そして、あるい位置まで出力を下げると急に掃除機の音が小さくなって、止まってしまいました。
微妙な調整がほとんどできません。懸念してたことが生じたようです。
最近の掃除機は吸引状況に応じて、自動的にモータ出力を制御しているようで、そのためトライアックで出力を
下げても、掃除機側で自動的に出力を調整するので結局、外部であるトライアックでは制御できないようです。
そして、トライアックの出力を一定以下まで下げると、掃除機側が電源低下と認識して動作を止めてしまうようです。
こりゃ失敗です。いまどきの掃除機は高度な制御をおこっているので使えないのですね。
単純なON./OFFのみの掃除機なら使えそうですが、そんな単純なものあるかな〜?
中華製の安価な掃除機なら逆につかえるかな〜????
救いは・・・・・
折角つくったトライアックですが、掃除機につかえないとなると、何かつかえるところはあるかな?
なんせ、家の照明に白熱電球なんでもうないですからね・・・。ほとんどがLEDあるいは蛍光灯です。
色々と考えて、使える用途がありました! なんとか電動ドリルには使えることがわかりました。これは単純なモータのON/OFF
だけです。それと、ホットプレートにもつかえそうです。これは、サーモスタットでのON./OFFだけですから
純粋な抵抗負荷です。ホットプレートで気になるのは放熱板の熱容量です。なんせホットプレートだと平気で10A以上流れてきますから
トライアックがスイッチ素子だといっても結構発熱してきそうです。まあ、これについては、一定時間実際につかってみて、
過熱がないかどうかを調べてみましょう。
(おしまい)