ちょっとTea Time! !? 7805に違いはあるか? 2020.4.18
3端子レギュレータは定電圧素子としては便利なんだけど、オーディオではすこし敬遠されがちです。
というのも、音が悪いといわれています。まあ、たしかにノイズはすこし大きめですが、音が悪くなるほど
ひどくはないとは思うのですが・・・・、でも安いし、保護回路もいろいろと入っているし使いやすいのですよね〜。
ひょっとして7805でもメーカの違いにより差があれば、すこしでもいいものを使っていこう!ということで、
手持ちの7805でノイズを調べてみることに。
5種類ありました
部品箱をごそごそと探したら5つのメーカの7805が見つかりました。
部品箱から5種類の7805がみつかりました。一番右は500mAタイプの78N05です。
評価回路
ノイズの評価は簡単に下図のような回路です。3端子レギュレータに9Vの電源を加えて5Vにします。
負荷は150Ωの抵抗なので約35mAの電流を流します。そして、DCカットしたのちに1000倍(60dB)のアンプに
通して波形を観測です。
なお、3端子レギュレータの入出力には0.1uFのパスコンを入れています。
評価回路です。
実験結果は・・・・
素子 | 出力波形 |
素子無し。 いわゆる入力を短絡した状態です。 誘導ノイズが乗っていますが、 これは気にしないでおきましょう。 |
この波形が基準です。 |
JRC(日本無線)の7805 |
結構ノイズがでてきます。大体150uVppくらいでしょうか。 |
ON semi(だと思う)の7805 |
JRCより少なめです。大体80uVくらいかな。 |
ROHMの7805です。 |
JRCより少ないけど、ON-semiより大きいです。 大体120uVppくらいかな。 |
ナショセミの7805です。 |
ON-semiよりわずかにに小さい感じ。 大体70uVppくらいかな? |
たしかNECだったと思います。 78N05です。 |
ROHMと同じくらいでしょう。120uVppと思います。 |
まとめると
ノイズの大きい順に並べてみました。同じ7805でも倍程度の差はありそうです。
偶然かもしれませんが、面白いことに非絶縁パッケージのものがノイズが小さいようです。
これは悩んでしまいます。絶縁パッケージのほうが放熱板のとりつけなどが簡単なんですね〜。
どうしよう?
メーカ名 | ノイズ (uVpp) (目分量です) |
備考 |
JRC | 150 | 絶縁パッケージ |
ROHM | 120 | 絶縁パッケージ |
NEC | 120 | 絶縁パッケージ |
ON semi | 80 | 非絶縁 |
NS | 70 | 非絶縁 |
結論は・・
多少の差はありますが、50歩100歩の違いということにしましょう(笑。
<番外>
超低ノイズといわれるLT3045をつかったレギュレータ基板も評価してみました。
流石に、ノイズが小さいですね。これを見たら3端子レギュレータは使えなくなっちゃいそう・・・・。
でも、価格が10倍違うからな〜・・・・・もう、これは横綱級です。