ちょっとTea Time!? 電源監視IC(TA8030S)を動かしてみる。 2020.12.2
最近なにかと忙しくて、あまり時間がとれなかったが、ちょっと手元にあるICを見つけたので動かしてみた。
対象のICは電源監視ICのTA8030Sです。
さてさて
5VでPICなどのマイコンを動かしたときに、電源低下を検知してすばやくリセットをかけたい用途はいくつもあります。
しかし、最近のPICは低電圧でも動作するので、自己での電圧監視の上限は3Vになっています。
本当は5Vから少しでも下がったらリセットをかけたいところです。そこで、秋月で電源監視用のICを探してみました。
いくつか検索できましたが、その中でも、TA8030Sがもっとも安価です。ということで試しに買ってみました。なんせ1個20円です。
これが一番安い電源監視ICかな。
このICですが、ウオッチドドッグタイマなどの機能もあります。フルにつかえば、色々とつかえそうなのですが、使いたいのは電源監視です。
電源監視だけなら、使うのは極めて簡単で、電源をつなぐだけです。そしてリセット出力はオープンコレクタなので、適当な抵抗でプルアップして
リセット信号を得ます。
こんなシンプルな配線で使えます。
動かしてみましょう!
実際にどの程度の電圧でリセット信号が発生するのかを確認するために、早速ブレッドに差し込んでみました。
そして電源電圧として発振器で0〜5Vで振れる正弦波を入力してリセット信号の出力を確認します。
観測結果としては、電源電圧が4.2〜4.3Vになるとリセット信号が出力されるようです。
なかなか良い感じですね。
動作テストをしてみました。※Pin5のADJの配線は不要です。
リセット信号が発生するのはおよそ4.2〜4.3V程度のようです。
さっそく使ってみましょう!
何かに組み込んでやろうと思って、ふと探してみるとCPM68KやCPM80が見つかりました。
これらにはメモリーバックアップ回路を搭載していますが、電源をロジックICの入力に入れて監視
していることもあり、2.5V近くまで下がらないとメモリーを切り離すことができません。そのため、
たまにメモリーの内容が化けることがあります。
ということで、それらの電源監視にこれを使ってみることにしました。これならば、電源が落ちれば
すばやくメモリーを切り離すことができそうです。
早速、CPM68Kのメモリーバックアップ回路に組み込んでみました。
手前の円形の物体はメモリーバックアップのためのスーパキャパシター(1F)です。
効果は?
まだ、効果が確認できるには時間がかかりますがなんとなく安心感がでてきました。
この値段なら、DACなどの5Vラインの監視にも気楽につかえそうです。あるいはMUTE回路として
つかってもいいかもです。
ただ、秋月の在庫はいつまであるかが心配ですが・・・・・。
でも、久しぶりに電子部品と戯れましたが、やはり楽しいですね。
(おしまい)