ちょっとTea Time!? 正負電圧出力のDCDCを試してみる。 2020.5.9
正負15V電源はOPアンプをつかうときに必要になってきますが、それを作成するのは結構面倒です。
そういうときに便利なのが正負出力のできるDCDCコンバータです。またまたALIをみていたら、
300円程度で送料込みで買えるものがあったので、15Vのものを試しに買ってみました。
ALIで買った正負出力のDCDCコンバータです。色々な電圧のラインアップがあります。
出力はかなり大きいようです。まあ、あまり信じていませんが・・・。
構成はICが1個、抵抗2個、コンデンサ7個、ダイオード3個、インダクタ1個という感じです。
裏面に使い方(?)が書いてあります。
ベンチマークは秋月のものと!
いままで、15Vの正負DCDCコンバータは秋月のものを主につかっていました。出力3Wなので、
電流は100mAになります。これは850円と、ALIで買ったものに比べると3倍程度高いですが、
全然仕様が異なりますので、あまり価格は比較になりません。というのも秋月のものは絶縁型
ですが、ALIのものは非絶縁です。この絶縁と非絶縁の差は大きいです。
秋月で売っている正負のDCDCコンバータです。
秋月の正負DCDCコンバータは絶縁タイプです。
秋月の正負DCDCコンバータのピン配置です。
比較してみよう!
ブレッドボードに搭載して負荷をかけて比較してみます。
ALIで買ったもの | 秋月で買ったもの | ||
外観 | |||
測定条件 | 入力電圧:5V 、 出力負荷:300Ω(正負とも)で50mAの電流負荷。 | ||
出力電圧 | 15.41V、-14.97V | +15.00V、-14.99V | 電圧の精度は秋月の勝ち! でもALIも問題ありません。 |
入力電流 | 359mA | 385mA | 効率はALIが若干高い? まあ、50歩100歩です。 効率はおよそ80%です。 |
出力リップル | 上:15V出力、下:−15V出力 |
上:15V出力、下:−15V出力 |
どちらも特徴のあるリップルです。 リップル周波数は高いのですが、 数10mVはあります。、 インダクタとコンデンサを出力に 追加したほうがいいでしょう。 |
中華製でもうちょっと負荷を上げてみよう。
カタログでは15V出力が600mAまで最大ながせそうなので、もうちょっと負荷電流を上げてみました。
結果は下表の通り。100mAを出力させると、なんと効率は60&以下に落ちてしまいます。200mAまではなんとかつかえそうですが、
300mA流すと、もう基板が熱くて触れません。さらに、導電中に基板の電極部に触ると暴走してしまいました。
それにしてもDCDCで50%の効率は低いな〜。ドロップ型のほうが良さそうです。
まあ、使用するときは50mA程度の負荷に抑えましょう。OPアンプだと4〜6個程度かな。
まあ、DCDCは規模が小さいアナログ回路には実装が簡単になるパーツですから便利でしょう。
15V負荷電流 | -15V負荷電流 | 15V出力電圧 | 入力電流 | 効率 | |
50 | 50 | 15.4V | 0.36A | 83% | これは効率がいい。 |
100 | 50 | 15.4V | 0.56A | 57% | いきなり効率低下! |
200 | 50 | 15.4V | 1.05A | 56% | かなり暖かくなります。 |
300 | 50 | 14.6V | 1.8A | 50% | チンチンです。 |
これも試してみよう! 2020.5.12
こちらはGW期間限定での特価品です(笑。なんと260円です。これで6W出力なので正負15Vで200mAは流せます。
さらに絶縁型なのがうれしいです。さらに嬉しいのがイータ電機で国産品のようです。
GWの特価品で購入しました。
イータ電機の製品のようですね。結構部品が沢山のっています。
裏面のJAPANの文字が嬉しいですね。
使い方はこういう形です。
さっそく評価してみましょう!
6W品なので負荷は100mAにしました。150Ωの抵抗を負荷にしています。
このとき入力電力は3.78Wに対して、出力は3Wなので、効率はなんと79%です。
中華製が57%に比べて、かなり高いです。これは色々とつかえそうです。
もっと買っとけばよかったかな〜。
テストの様子です。
テスト結果
イータ電機(OAD6R−0515) | |
測定条件 | 入力電圧:5V 、 出力負荷:150Ω(正負とも)で100mAの電流負荷。 |
出力電圧 | 15.07V、-15.04V |
入力電流 | 755mA |
出力リップル | 上:15V出力、下:−15V出力 |
(おしまい)