A12-HPAを作る! の巻き。 2013.1.12
いつも使っているディスクトップ用のアンプを別の用途に使うことになったこともあり、
あらたにディスクトップ用のアンプを作ることにしました。
もともとあるRenewHPAをつかってもいいのですが、すこし汎用的なアンプにもしたいことから
A12(LH0032の等価回路)をベースにしたアンプをつくって見ることにしました。
愛用のディスクトップアンプはしばし、別の場所で活躍です。
回路はこんな感じです。出力段を2段ダーリントンにして、出力電流の制限回路も搭載しています。
不意なショートにも耐えられるようにしています。
PDF回路図 LTSPICE用データ
A12型ヘッドホンアンプの回路図
周波数特性はこんな感じです。位相補償用のコンデンサ容量と、出力のインダクターによって
高周波域での特性がきまってきますが、大き目の位相補償コンデンサ容量を設定しても
十分な周波数特性が得られます。
周波数特性です。
アートワークについては、RenewHPAをベースにして書き換えました。入力部の電圧増幅段を変更しています。
あとは、出力のL、Rのパターンを少しいじりました。
パターンはこんな感じです。
試作してみましょう!
試作した基板に早速部品をのせていきましょう!
基板です。
部品を実装した様子。ヘッドホンアンプなので、出力の位相補償用のLとRは載せていません。
動作確認!
まずは電源と発振器を接続して動作の確認です。
調整はバイアス電流と出力オフセットです。バイアス電流は10mAに設定しました。
動作確認の様子。
まずは正弦波をいれて周波数特性をみてみました。100kHz程度ではまったく問題なしです。
ちょうど400kHz程度で−3dBの特性となりました。これは位相補償用のコンデンサ(100pF)の容量
できまってくるものでしょう。
f=20kHz (下:入力0.5V/DIV、上:出力5V/DIV) f=100kHz
f=400kHz (下:入力0.5V/DIV、上:出力5V/DIV)
試聴してみる!
ヘッドホンアンプとして電流帰還アンプのRenewHPAをつかうことが多かったので、その音に鳴れた耳からすると
このA12-HPAの音調はきわめて正確な感じがします。スピード感を少し抑えて、その代わりに密度感が高まった
感じかな? ひょっとしてRenewHPAの経年劣化(とくに電源系?)かもしれませんが。
まあ、音が変わって聞こえるのは何かを変えたといプラシーボもあれば、従来の機器の性能劣化に気づかないケース
もあるでしょう。
でも、何かを変えて音が変わった実感があるとオーディオやっていて面白いな〜と思う瞬間です。
さて、この基板をベースに小型アンプを組み立てましょう!
(つづくかな?完了かな?)