Renew DAC8741-2(SHORT)を作成しよう! 2011.12.17

DAC8741-2の要望もまだありそうなので、再製作を考えていましたが折角なのでリニューアルです。
リニューアルのポイントは
 ・サイズは変更しない
 ・部品点数を減らす(前作はロジックICが結構必要)
 ・無調整にする(前作はワンショットの時定数調整が必要)。
 ・マイコン搭載でフィルタを5種変更可能にして、電子ボリュームも搭載する。

という感じで設計してみました。

基板はこんな感じでリニューアル。部品点数もぐっと少なくなりました。

基板はDAC9018の試作にあわせて完成していました。さて、これからどんどん部品を載せていきましょう。

基板はこんな感じです。


まずはDAIから!

DAC部分の半田はとりあえず後回し。回路は上流から確かめるのが王道なので、
まずはDAI部分のみ組み立てました。そしてマイコンに必要最小限のプログラムを書き込んで
チェックです。必要最小限といっても、DAC8741-1.5をベースにして組み込んだので、ほぼフル機能になっています。

DAIだけ組み立てて動作チェックです。

無事動きました。
といっても単にLRCK、BCK等が正常にでているかどうかを見ただけです。
さて、つぎはDACであるWM8741を実装していくわけですが、すでに試作でいくつか組み立てたWM8741が
部品箱にあるので、これらの活用も考えましょう。というのもDAC素子も結構なお値段しますからね。
再利用できるに越したことはありません。

まずはとりはずし!
DACのピンに半田をテンコ盛り!そして、半田ゴテ二刀流で取り外します。


このときの半田をケチるとうまく取り外せません。

回収に成功しました。フラクスもついてべたべたです。
 
とりはずしたIC。かなりベタベタ。       不要な半田をできだけ取り除いて、この状態で半田付けです。

半田の時は、再度フラクスをたっぷり塗ってとりつけます。とりつけたあとは、汚い状態ですが、
あとでアルコールで綺麗にふき取れば、ほらまるで新品(笑)。
でも、アルコールのおかげで型番まで消えて薄くなっているような・・・・

 
Before                          After

さて、DACもとりついたのであとは周辺のコンデンサをとりつけて行きましょう!
今回は電解コンデンサではなく、すべてセラミックを無理やりとりつけてみました。容量的には10uFあるので十分です。


完成しました!

まずはお出かけ用の写真をとっておきましょう。

綺麗なところで、パチリ!

さて、ソフトはどのようにしようかな?


DAC9018に引き続き、こちらもソフトを仕上げていきましょう。  2011.12.24

簡単なDAIもあると便利なので、まずこんなものを作ってみました。DAC1242-2のDAIと同じサイズで、
同じピン配置ですが、CS8416をマイコン制御にしたので、部品点数がとても少なくなっています。
お手軽な汎用DAIとして使っていきましょう。

シンプルなDAIも作成してみました。

バイナリーはここです。対象のマイコンはPIC12F675です。

バイナリー(HEX)
128fsシステムクロック出力
右詰24bitフォーマット
HEX128
256fsシステムクロック出力
右詰24bitフォーマット
HEX256

さて、話はもとに戻ってRenew DAC8741-2(SHORT)のソフトの仕様の検討です。

1.入力仕様
 入力はDAC9018Sと同じく8ch切り替えですが、DSD入力はないので、下表のような切り替えにしましょう。

S3
(P13)
S2
(P12)
S1
(P11)
入力 
0 H H H SPDIF CH.1
1 H H L SPDIF CH.2
2 H L H SPDIF CH.3
3 H L L SPDIF CH.4
4 L H H PCM(CN1) I2S
5 L H L PCM(CN1) Right Justified
6 L L H PCM(CN1) Left Justified
7 L L L PCM(CN1) I2S


2.フィルタ切り替え
これはWM8741を使う上での肝になりますので、RESPONSE1からRESPONSE5まで切り替えられるようにしておきましょう。
さらにJP4の接続の有無で内部のディジタルフィルターを切り離せるようにもしてみました。これでフィルムがどのような役割
をしているかわかるでしょう。
 なお、96kHzや192kHzでパルス波形をだすために、PCで48kHzでのパルス波形を出して、ASRCでアップサンプリングしています。
このときASRC内部のフィルターを通すと、元も木阿弥なので、ディジタルフィルターをBYPASSさせておきます。これらの設定ができるので
FFASRCは結構重宝します。 
 下図に2kHzのインパルス応答を測定した結果を載せています。

SPDIF 入力/PCM入力 RESPONSE1
(P5=L, JP4=OPEN)
RESPONSE2
(P6=L, JP4=OPEN)
RESPONSE3
(P7=L, JP4=OPEN)
RESPONSE4
(P8=L, JP4=OPEN)
RESPONSE5
(P9=L, JP4=OPEN)
FILTER OFF
(JP4=ON)
fs=48kHz
fs=96kHz
(ASRC BYPASS ON)
fs=192kHz

(ASRC BYPASS ON)


こんな感じでASRCと接続してテストを行っています。


まずは完成!

RenewDAC8741が無事しあがりました。
どんなアンプと接続しようか、ちょっと思案中です。

(つづく)