Renew DAC8741-1.5 v2 を製作する!の巻き。 2011.5.5
〜GWの工作〜

これをRenewしたくなった理由はいろいろとあるのだけれど、ひとつには前作のDAC8741-1.5が
96kHzを越える周波数の判別にロジックICで行っていましたが結構ICの数も必要です。
しかしPICを使えば1個で済むことが最近わかってきました。さらにPICをつかうことで
5種類のディジタルフィルターの切り替えが可能で、また電子ボリュームや他の機能もいろいろと使えそうな
ことです。そう思ったらパターンを書いて発注です。

基板到着!

あ、急いでつくったらポカミスありました。WM8741のロジック電圧は3.3Vなのに対してCS8416のロジックは
5Vで動かしたかったのでその電圧差を埋めるために74LCV125を間に挟んだのはいいのだけど、
PICも5Vで動いているので、PICの出力制御信号をWM8741を入れるところのレベルコンバートを忘れていました。
ということで、基板を部分的に修正してロジック部はすべて3.3Vで動くように修正しました。

ただ、LED表示コントローラなどは5Vで動かしたい(3.3Vでも大丈夫ですが・・・)ので、その部分も
ついでに修正しました。まあ、この程度で済めばいいでしょう。というか、まだまだミスが見つかる
かもしれませんが・・・・

ディジタル部の電源はすべて3.3Vで動作するようにパターン修正
LED表示については5V電圧を確保するためにジャンパーしました。

さて、必要な部品はすべて搭載してみました。

出力のバッファーアンプはOPアンプ1つにしましたので部品点数はかなり少ないです。
まずCS8416をソフト制御すると、外付けの47kΩ抵抗が少なくて済むのが助かります(その分、ソフトの負荷は
でてきますが・・・)。


完成した Renew DAC8741 v2



制御ソフトを組んでみよう。

まずはざっと組んでみました。機能としてはフィルターの切り替え、入力切り替え、電子ボリュームです。
それと内部では受信周波数を測定して、WM8741のサンプルレートやシステムクロック周波数の切り替え等
を行っています。これらをロジックICで行うと大変ですが、マイコンをつかうとIC1個でたります。
ほんと、マイコンって便利ですね。でも、隠れたリスクもいろいろとはありそうです。

動作確認!



動作確認の様子。電子ボリュームも含めすべてOKです。

まずは出力から信号がでることを確認できました。パターンの問題はなさそうです。
まず、最初にフィルターの切り替え機能をみてみましょう。
ソフト制御だとフィルターの切り替えは5種類可能です。
インパルスに対してどのような応答をするかみていきましょう。

FILTER 説明 インパルス応答波形(2kHz間隔インパルス)
RESPONSE1 Linear Phase 'soft-knee' filter
RESPONSE2 Minimum phase 'soft knee' filter
RESPONSE3 Linear phase 'Brickwall' filter
RESPONSE4 Minimum phase apodising filter

RESPONSE2とは微妙に違います。
RESPONSE5 Linear phase apodising filter

RESPONSE1とは微妙に違います。

、前作と同じような応答になりましたね。さらにフィルタの特性も選ぶことが
できていろいろな音づくりが楽しめそうです。しかし、間違い探しのような違いもあるところもあります(笑)。

電子ボリューム
 WM8741での電子ボリューム、というか正確には減衰器ですが0.125dB単位での設定が可能です。
すなわち1%単位での変更ということになります。この差はまず人間では聞き分けることはできないでしょう。
実際に波形をみても、非常になめらかに変化していきます。

試聴!
お気に入りのCD(今井美樹さん)で聞いてみました。
このWM8741の電子ボリュームは秀逸です。回してもほとんどクリックノイズがでません。
さすがに0.125dBピッチで可変できるだけのことはありそうです。
音はといえば主観になりますが、いつも思うのですが密度感の高い音です。

GWももうおしまい。でも、明日すればまたお休み。
体が変になりそうです(笑)。