Renew DAC2702を検討する!の巻き。 2011.8.5 

PCM2702をつかったDAC2702を再製作しようかと思っていましたが、USBのディジタルアイソレータが
あるようなので、それを挿入してさらにパワーアップしたら面白そうです。
折角なので、もう少し遊べるようにということで、

 ・出力段はディスクリート構成に
 ・カップリングコンデンサはつかわずに

  PCM2702のVCOM出力をつかって、差動アンプで受けましょう。ただしVCOMの出力インピーダンスが

  高いので、バッファーが必要になります。
 ・外部電源仕様に
  単にスペースが足りないので電源部が登載できないです・・・
 ・電力給電はバッファーアンプ部、DACアナログ、DACディジタルの3分割給電も可能に

こんな感じで考えてみましょう。折角なので、同サイズの汎用電源も描いてみました。
アナログ用の正負電源とDAC用の正電源の2系統出力です。容量はさほど必要ないので、
出力段のトランジスタにとりつける放熱板も小さめです。


ベタを塗る前ですが、こんな感じでしょう。


明日から少し早い夏休み。2011.8.5
 
で家族旅行。でも、ちょっと台風9号が思いっきり邪魔だな〜


作業再開! 2011.8.12

すこし早めの夏休みを消化して、パワーアップです(笑)。
さて、作業再開で〜す。
ベタも含めてアートワークは完了です。

電源ユニットは直径26mm程度のブロックコンデンサも登載できるように変更してみました。


基板屋さんは盆休みに入っているので、発注は来週だな〜。
それまでに2、3回はパターンのチェックをしておきましょう。

少し変更 2011.8.15

外部クロック素子の取り付けパターンの要望がありましたが、これはスペース的に厳しいですが、
配線をすこしし易いようにコネクタのパターンを設けました。それと共立に
このようなものがあるので、というリクエストがあったので少しパターンを追加してみました。
クロック回りはこんな感じに変更です。



出典:http://eleshop.jp/shop/g/gB5U411/

こんな感じで完成として、基板を製作してみましょう。


基板はとどけど・・・ 2011.8.26

なんど見ても半田レベラーですね・・・・。まあ、こちらも気を取り直して製作にかかりましょう!


基板がとどきました。RenewDAC2702と電源基板Type-Fです。

まずは電源基板から組み立てましょう。
電源の組み立てで必要になるのが、パワトラを放熱板を取り付けるときに使う放熱用のシリコングリスです。
いつもはサンハヤトのものをつかっていますが容量が少なく、それにすこしお高いので安いものがないか
さがしていましたが、秋月で巨大(言い過ぎ?)なシリコングリスが格安で売ってあったので
おもわずゲットしました。

大きなシリコングリス。これでしばらく買わずに済むでしょう。

電源基板もさほど部品の点数が多くないのすぐに完成しました。

電源基板の完成!

動作確認はRenewDAC2702とまとめておこないましょう!
久し振りのSSOPパッケージの半田付けです。
最近、老眼が進んできたのもあってルーペやディジカメは欠かせません。
ディジカメって画面が予想以上に大きく拡大できるので、わかりやすいです。


ディジカメで半田付けが終わったPCM2702を撮影しました。

一気にこちらも作り上げて動作確認です。

完成したRenewDAC2702。電源の配線だけして、確認は明日朝しましょう!
今日は疲れました・・・・


ほんまにつかれた・・・・ 2011.8.27

PCのトラブルは何年かに1回はかならず訪れますが、そのたびにパニックに近い状態です。
データが壊れていなくても、復旧にはほぼ一日かかっちゃいます。もっと、いい方法ないかな?


気をとりなおして 2011.8.28

本格的に動作確認に入りましょう!
先週まではテスト用のスイッチング電源につないでましたが、折角なので今回作ったTYPE-F電源に接続しました。
TYPE-F電源はアナログ用の正負15Vとディジタル用の5Vがあわせて出せるので、これ一枚ですむので便利です。


電源基板にはTYPE-F基板を使用しました。

いつものように2階建にして省スペースで実験です。

実験中です・・・・

無事動作確認完了!

電源投入してUSBを接続して、とりあえず波形がでることを確認しました。
ここで、トラブルがでたら面倒だけど無事通過しました。
信号に若干のオフセットがでているのでVRで調整して完了です。
今回のRenewDAC2702ではカップリングコンデンサを省略するために、PCM2702のVcom信号との
差動をとるようにしました。ただ、Vcom信号の出力インピーダンスが高いのでバッファー用のオペアンプ
がはいっています。今回はOPA2134のFETタイプを用いましたが、普通のバイポーラ入力の4580などでも
いいでしょう。4580なら1個50円程度です。でも、このオペアンプも音に影響したりして・・・・。

波形を確認!

まずは1kHzと20kHzの正弦波を出してみて出力を確認です。
今回の回路定数は一般のDACと同じように約2Vrmsの出力になるに設定しています。

1kHz時の波形               20kHz時の波形

フィルター部の定数はこんな感じで設定しました。


さてさて、動作確認もできたことなのでお出かけ用の写真をとっておきましょう。


Renew DAC2702の完成です。

追補
今回は部分的にコンデンサのランドは2012サイズの小さいチップコンデンサからリードタイプの
通常サイズのコンデンサの取り付けにも対応できるようにパターンを工夫しています。
もっとも私はチップタイプのフィルムコンデンサってあまり持っていないので、もっぱらリードタイプです。

今回のコンデンサのパターン

試聴してみよう!

試聴にはアンプが必要ですが、今回はお気楽ヘッドホンアンプ電子ボリューム版を使用しました。
これならヘッドホンを簡単につなげて音の確認ができます。ヘッドホンは音楽に集中できるので、
音質の評価にはよいと思っています。

お気楽ヘッドホンアンプを乗せました。

トータルで三階建ての構造です。RenewDAC2702は比較的高さがないので、
上側のアンプとは15mmのスペーサでつないでいます。電源とRenewDAC2702とは
30mmのスペーサになります。

3階建の構造です。

試聴にはお気に入りの今井美紀からのナンバーです。一説にはこのCDが
オーディオにはまるきっかけになったともいわれています(笑)。

お気に入りのCDです。

シャープな鳴りですね!!!

なにが効いているのかな?PCとGNDアイソレーション?それともディスクリアンプかな?
いづれにしても、ディストップアンプの第2弾を組み立てたくなりました。
まあ、今日のとこは昨日のPCトラブルでの疲労も残っているので、
これでのんびり音楽でも聴いてすごしましょう!

(つづく?)