お勉強DACをマイコン制御!


お勉強DACに使われているPCM1716は3線シリアルでソフトウエア制御が可能です。制御可能な項目はたくさんありますが、一番便利そうなのがアッテネータですのでこれを実験してみました。


まずは部品を用意します。マイコンにはPIC−BASIC(秋月電子:開発ソフト込みで2700円)を用いました。LCDも秋月で購入しています。
 で、写真を撮ってから気づきましたが、お勉強DACのユニバーサル基板にマイコンを搭載する予定なので、このお勉強DACではフィルムコンデンサが邪魔で付きません。しかたなし、ノーマル部品で組んだお勉強DACを使用しました。またLCDも途中でバックライト内蔵型に変更しています。
マイコンを搭載したところです。スペース的にはちょうどいい感じです。こんなところにマイコンを載せたらノイズが出そうですが、気にしない気にしない!
 このDACはなんといってもお気楽につかえるお勉強DACですから。
 とりあえず一通り配線完了。配線数も少ないので短時間で作業は終了します。なお回路図はこれです。
<お勉強DACをマイコン制御>
プログラムも巻末に掲載していますが簡単なものです。このDACはアッテネータが-127dB〜-0dBまで0.5dBピッチで可変できますが、-127〜-70dBくらいなんて聞こえないし、下手をするとノイズに埋もれる領域です。またボリュームも半分以上回さないと音が出ないことになるので、実用的なところを狙って-64dBから使用することにしました。
ついでなので、お気楽オーディオ用にアンプも付け加えることにしました。これは東芝のTA7252APをつかったアンプで500円(2個だと900円)と安いですね。このICは多分TVやポータブル機器用に開発されたパワーアンプでしょう。おなじく秋月で購入。
組み立ては1個あたり10分もあればできあがります。あまりにも簡単でちょっと気が抜けてしまいます。こんなアンプなので部品はすべてノーマルです。
さて、全体をつないでみましょう。スピーカはFOSTEXのFE87を使ったもので、PC用につかっているものです。低音はでませんが、小口径ならではの定位の良さがあります。PCで使う分には十分ですね。
配線の様子です。いまはバラックなので適当ですが、これを小さいケースに入れればお気楽DACのできあがりです。PCの光出力をつないで、スピーカを鳴らすのに使っていきたいと思っています。ただ、ケースの加工は結構面倒だな〜。
 でも、ここまでは思ったより簡単にできました。なにが楽だったかといえば、PIC−BASICですね。LCDの制御ソフトなど便利なコマンドがたくさんありますので、細かい部分のソフト記述が不要です。

感想
 使用目的がPC用ということでHiFiとはやや縁のないところですが、それでも普通にサウンドは楽しめます。ボリュームを回すとLCDにATTレベルが表示されるのはなかなか良い物です。


制御プログラム

Initlcd
Setpos 0,0
Putlcd "STUDY DAC By H.F"
Dim i,j,k,l As Word
Dim dd,loop As Word
Dim mode,VOL As Word
Output RD.0
High RD.0
Output RD.1
Low RD.1
VOL=256

START:
 k=0
 For j=0 To 4
 Adc 0,0,i
 k=k+i
 Next
 k=k/32+128
 If k=128 Then k=0
 If k>255 Then k=255
 If k=VOL Then START
  mode=k
  mode = k + &H0100
  Gosub modeout
  mode = k + &H0300
  Gosub modeout
  VOL=k
  k=255-k
  Setpos 0,1
  If k=255 Then Putlcd "ATT: MUTE ": Goto START
   Putlcd " "
   Setpos 0,1
   Putlcd "ATT:-"
   Putlcd k/2
   If (k & 1)<>0 Then Putlcd ".5" Else Putlcd ".0"
   Putlcd "dB "
Goto START

modeout:
 dd=mode
 For loop=1 To 16
  l=dd & &H8000
  If l<>0 Then High RD.2 Else Low RD.2
  High rd.1
  Low rd.1
  dd = dd*2
 Next
 Low rd.0
 High rd.0
Return

End