ヘッドホンアンプを作る!
R.さんからA6をベースにしたヘッドホンアンプ回路をいただきました。
A6_OPampH.pdf へのリンク
電流が結構流れるので定数を変更させていただきました。
A6_OPampH2.pdf へのリンク
A6ヘッドホンアンプの部品配置検討中・・・・・・
すこし進展
ほぼ最終形かな?あとはベタを塗るだけ。
これで完成。
とりあえず基板発注!
<参考>
ヘッドホンアンプの既製品例
オーディオテクニカ ヘッドホンアンプAT-H2002(カタログより抜粋)
ヘッドホンアンプ基板の試作ができました
これも部品がそんなに多い訳ではないので組み立てもすぐです。
でも、基板のバグが多くてカッタで4カ所ほどパターンを切りました。
さて、動くでしょうか・・・・ドキドキ
動作確認!
発振器とオシロを使って動作を確認しましたが、問題無しです!(ヨカッタ)。
動作確認できれば、安心して本チャン用のパーツで組み上げられます。
電解コンデンサはMUSEをつかいました。
電源入力のところは2200uF/35Vです。Trはとくに選別していません。
出力には100Ω(200Ωを2パラ)のヘッドホン保護用の抵抗を入れました。
基板単体の写真。写りの良いバックだパチリ。見合い写真です(笑)。
とりあえずケースに押し込みます。
基板取り付け穴なないので、中で自由に動き回るのでセロテープで固定しなくっちゃ!
新しい電源基板。大きな放熱板をつけています。
このセットで試聴。左上がソースとなるDAC。オリジナルNOSDACです。
試聴!
いつものおきに入りのCDのなかから、ラフマニノフのピアコン2番をならします。
ヘッドホンはオーディオテクニカのATH−W10VTG。
音量的にはボリュームは3時くらいの位置に来ます。ヘッドホンの保護抵抗はない方がいいようです。
肝心の音質ですが・・・・・もう、幸せです!
次は小出力アンプ用定数でのテストです。
ヘッドホン用の試作基板の一部を変更しただけです(新規に作るのは大変だし、あと基板が2枚しかない・・)。
具体的には終段のFETのソース抵抗を2Ωから0.47Ωに変更。出力には10Ωと1uHのコイルを接続してます。
ゲインは約10倍です。負荷には6.8Ωの抵抗をつなぎアイドリング電流は50mAと少し多目です。
コイルは鉛筆くらいの太さのものに直径1mmのエナメル線を11回巻いたもので。これでちょうど1uHくらいになります。
10kHzの矩形波をいれました。発振器がボロイので立ち上がりは良くないのですが、応答性も良いです。
これで平均出力は約1.8Wになります。さすがに放熱板も熱くなってきます。でも触れないほどでは無いです。
1.8Wもあれば十分な音量が出そうです。もう少し大きな放熱板に取り付けたら出力もとれそうですが、FETの
最大電流も3A程度なので、このくらいで抑えておいたほうが良さそうです。
上:入力(0.5V/div)、下:出力(5V/div)、20uS/div
次は実際にスピーカ(FOSTEX FE87)をつないでみました。発振器のボロさからひげがでていますが
出力波形も綺麗に再現しています。かなり周波数特性は良さそうですね。
上:入力(50mV/div)、下:出力(0.5V/div)、20uS/div
入力波形は発振器が原因。もっと上等な発振器を調達せねば(汗)
なんやかんやしながらヘッドホンアンプ完成!
基板をケースに固定して、配線を整えて完成です。40WのRコアトランスはこれにはスペックオーバですが、まあいいでしょう。
余ったトランスの出力はMUTING回路に供給します。
MUTING回路には12Vのリレーを2つ載せました。左右独立とかいった洒落た目的ではなく、2回路のリレーより1回路のリレー2個の方が安かった(@50円)からです。つい安い方に目が行ってしまいます。
出力オフセットの安定はいかに?
設計・試作の時から気になっていた出力オフセットですが初期調整0.3mVに絞りこんで、その後30分して測定したら-0.7mVでした。
TRが無選別の割には安定した出力の様です。次に、矯正的に初段のTRにドライヤで温風を直近からあててやります。あまり長い時間を当てると、過熱しすぎるので適度にやめますが、さすがにこのときは+14.4mVまで一気にドリフトが発生しました。その後の収まり方ですが、30秒後に3mV、1分後に1.7mVまで落ち着きました。このドリフト量が多いか少ないかは判らないのですが、素子が急激に偏過熱されることは、実用においてはまず無いので、徐々に均熱的に上昇するだけだったら問題ないでしょう。
R.さんからも試作品の写真をいただきました。
(掲示板より転載)
ヒロさん
なんとか実験用シャーシにHPA基板を組み入れLRで確認を取りました。
全段安定化電源駆動のおかげでいい加減な配線でも残留ハムは皆無でした。
ドリフトも基板むき出しの状態での非常に安定しています。
電源オン・オフの際もポップ音も小さくミューティングの必要性は感じませんでした。
ゲインは若干低めの3.7倍でしたが、常用音量はボリューム位置の50%でもう少しゲインを下げて、
ボリュームの美味しい位置で使えるようにしてよい感じです。
非常に安定したアンプだと思います。
音質については比較できるようなHPAがありませんが、ちょっと今まで経験したことのない様ななり方で、
音楽が非常にダイナミックに聴こえます。
オーディオ用の部品はカップリングのCとMOSくらいしか使ってないんですが、短絡保護用の抵抗を無くして、
強力にHPをドライブしているのが良いのかもしれません。
問題はソースの良し悪しがはっきりし過ぎることでしょうか・・。
普段つかうために必要な出力電圧は?
今回はヘッドホンアンプを作ってみましたが、いったどのくらいの出力電圧がいるのうでしょうか?
一度、計ってみることにしました。測定方法としては、音楽を聴きながらオシロを眺めてピーク電圧をみていけば良いのですが、
それではあまりにも大変なので、普段きくボリュームの位置にしておいて、PCのWAVEGENソフトをつかって0dBの正弦波をソースとなるDACに入れてやりました。
つかっているヘッドホンはオーディオテクニカのATH−W10VTGです。
調査結果は下記の通り。振幅で表していますので、波高値に換算するためには2倍してください。
リラックスして普通に聞く音量 約0.25V
やや大きめで聞く音量 約0.6V
大きな音量(耳が痛い) 約1.5V
となりました。ヘッドホンのインピーダンスは実測で50Ωですから、最大でも30mAくらいしか流れません。
となると、現在はアイドリング電流を50mA流しているのでAクラスで動作していることになりそうです。
この結果を見ると、むやみに電源電圧を上げてやるよりも、アイドリング電流を増やす方が良い感じです。
もっとも使用するヘッドホンのインピーダンスにも依存しますから、なんともいえません。
すくなくとも、私のヘッドホンでは電源電圧15Vは必要十分なことがわかりました。
(つづく・・・・かな?)